持続血糖モニタリング
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
持続血糖モニタリング(CGM)は、腕やおなかに小さなセンサーを装着し、数日間連続して血糖値(血液中のブドウ糖の量)を測る方法です。従来の指先からの採血(自己血糖測定)に比べ、24時間の血糖の上がり下がりを細かく把握できます。
重要な事実
- CGMは、血糖値を数分ごとに自動で測定し、スマートフォンや専用の画面に表示します。
- 装着したセンサーは、皮下の組織液から血糖値を推定します。
- リアルタイムで高血糖や低血糖(血糖が高くなりすぎたり低くなりすぎたりする状態)の警告を出せるため、急な症状の予防に役立ちます。
- 日本では、厚生労働省の承認を受けた製品が保険診療で使われています。
特に1型糖尿病(すい臓がインスリンを作れなくなる病気)の方や、血糖コントロールが難しい2型糖尿病の方の間で広く使われるようになってきました。
主に糖尿病(血糖をうまく調節できなくなる状態)と診断された方が対象です。妊婦さんや、夜間に低血糖になりやすいお子さん、高齢者にも使われます。
症状
- 意識がない、呼びかけに反応しない
- けいれんを起こしている
- 呼吸が浅い・不規則
- 重度の低血糖が疑われ、ブドウ糖を口から与えられない場合
- ⚠高血糖で吐き気や嘔吐、腹痛がある(糖尿病性ケトアシドーシスの可能性)
- ⚠低血糖が続き、自分で対処できない
- ⚠CGMのセンサー部に赤みや痛み、腫れがある(感染の可能性)
一般的な症状
- 高血糖(血糖が高すぎる):のどが渇く、トイレが近い、疲れやすい、視界がぼやける
- 低血糖(血糖が低すぎる):冷や汗、ふるえ、動悸(心臓がドキドキする)、空腹感、集中力の低下
子供の症状
- 低血糖:ぐずる、機嫌が悪い、眠そう、ふらつき、けいれん(特に夜間)
- 高血糖:体重が増えない、おねしょが続く(夜間多尿)
高齢者の症状
- 低血糖:ふらつき、転倒、意識がもうろうとする、言葉が出にくい
- 高血糖:脱水(水分不足)、感染症にかかりやすくなる、傷の治りが遅い
原因
主な原因
- CGMは病気そのものではなく、血糖値を測る方法です。使う主な理由は、糖尿病の治療効果を細かく確認し、低血糖や高血糖を防ぐためです。
- 糖尿病を引き起こす原因として、すい臓のインスリン分泌不足(1型)、またはインスリンの効きが悪くなること(2型)があります。
リスク要因
- 1型糖尿病:自己免疫(体が自分を攻撃する)が関係
- 2型糖尿病:肥満、運動不足、遺伝、加齢
- インスリン注射や特定の飲み薬を使っている方は、低血糖のリスクが高まります。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- CGMの測定値と実際の指先血糖値が大きくずれている(センサーの故障やキャリブレーション不良の可能性)
- CGMのセンサー装着部位に痛みや赤み、熱感がある
定期受診を予約すべき場合:
- 血糖コントロールの目標に達していない場合(主治医と治療計画の見直し)
- 低血糖が頻繁に起こる、または気づかない低血糖(無自覚性低血糖)がある場合
- 妊娠を考えている、または妊娠中で血糖管理が必要な場合
診断
CGMそのものは診断ツールではなく、糖尿病の診断は別に行われます。医師がCGMを勧めるのは、すでに糖尿病と診断されている方に対して、血糖の日内変動を詳しく知るためです。
行われる可能性のある検査
- 医師による診察と病歴の確認
- 採血によるHbA1c(過去1~2か月の平均血糖値)測定
- 自己血糖測定(指先からの採血)とCGMを併用して精度を確認
診察で予想されること
初めてCGMを使う場合、センサーの装着方法とデータの読み方を医師や看護師が説明します。装着後は、普段通りの生活を送りながら血糖値を確認します。数日から2週間程度連続して測定し、結果を医師と一緒に評価します。
治療
CGMは治療そのものではなく、血糖値を知るための道具です。治療は、得られたデータをもとに、食事・運動・薬(インスリンや内服薬)を調整することを指します。
自宅でのセルフケア
- センサーの正しい装着と交換(メーカーの指示に従う)
- 血糖値のパターン(食後や運動後の変化)を記録する
- 高血糖や低血糖が出たときの対処法を身につける(例:すばやく吸収される糖分を摂る、など)
- スマートフォンアプリなどでデータを家族や医療者と共有する
医療治療
CGMのデータをもとに、医師がインスリンや糖尿病治療薬の種類・量・タイミングを調整します。治療には、インスリンポンプや複数回注射、経口薬などが含まれます。必ず医師の指導のもとで行ってください。
手術が検討される場合
該当しません(CGM自体に手術は不要です)。ただし、糖尿病の合併症で手術が必要な場合、術前の血糖管理にCGMが役立つことがあります。
この病気と共に生きる
CGMは日常生活の負担を軽減します。指先を何度も刺す必要が減り、血糖の上がり下がりを見ながら食事や運動、仕事を計画的に進められます。センサーは防水タイプが多く、入浴や運動も問題ありません。
生活習慣のアドバイス
- センサーの交換スケジュールを守る(通常7~14日ごと)
- 装着部位を清潔に保ち、感染に注意する
- 運動前後の血糖変化を確認し、低血糖を予防する
- 睡眠中の低血糖にもアラームで気づけるため、安心して眠れます
食事と運動
CGMのデータを見ながら、どの食品が血糖を上げにくいか、どの運動が血糖を下げやすいかを自分で学べます。食後血糖が急に上がる場合は、食事の内容や食べる順番を調整するとよいでしょう。
精神的健康と心の健康
常に血糖値を見られることで、不安になる方もいます。しかし、データを客観的に見ることで、自信を持って管理できるようになる場合が多いです。気持ちがつらくなったら、医師や糖尿病教育担当者に相談してください。
予防
糖尿病そのものの予防は、健康的な食事、適度な運動、体重管理が基本です。CGMはすでに糖尿病がある方の血糖値を安定させるためのツールであり、糖尿病の発症予防には直接関係しません。
ワクチン
省略
検診プログラム
糖尿病の早期発見には、健康診断での血糖値やHbA1cの検査が推奨されます。リスクのある方は、かかりつけ医に相談して定期的に検査を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- 低血糖が続くと、意識障害やけいれん、最悪の場合生命に関わることがあります。
- 高血糖が続くと、網膜症(目の出血や視力低下)、腎症(腎機能低下)、神経障害(手足のしびれ)などが進みます。
- 血糖の変動が大きいと、動脈硬化が進み心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。
長期的な見通し
CGMを使うことで、低血糖の発見が早まり、血糖コントロールの改善が期待できます。適切に使えば、糖尿病の合併症を減らし、より健康で快適な生活を送る可能性が高まります。医師と一緒に治療を続けることが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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