めまいとともに生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまいとは、自分や周りの景色が回っているように感じる、足元がふわふわする、立ちくらみがするなど、体のバランスを感じるしくみに異常が起こった状態のことです。このしくみには、耳の奥(内耳)、目、筋肉や関節、そして脳が関わっています。これらの情報がうまく合わないと、めまいとして感じられます。
重要な事実
- めまいには大きく分けて、回転性めまい、浮動性めまい、立ちくらみの3つのタイプがあります。
- めまいの原因には、内耳の病気、脳の病気、血圧の変化、ストレスなど、さまざまなものがあります。
- 多くのめまいは命に関わりませんが、なかには脳卒中など重い病気が隠れていることもあるため、一度は医師の診察を受けることが大切です。
めまいはとてもありふれた症状で、外来を受診する理由の中でも上位に入ります。年齢を重ねるほど経験する人が多くなります。
どの年代でも起こりますが、特に高齢者に多く見られます。また、ストレスの多い人や、片頭痛をもつ人、女性にも比較的多いことが知られています。
症状
- 突然の強い頭痛と一緒にめまいがある
- ろれつが回らない、顔や手足のしびれがある、片側の手足が動かない
- 意識が遠くなる、または意識を失った
- 胸の痛みや激しい息苦しさを伴うめまい
- 高熱があり、首が硬くてうつむけない
- 上記のような症状があるときは、すぐに119番に電話してください
- ⚠めまいが数時間以上続き、吐き気がひどく水分も取れない
- ⚠めまいを繰り返し、日常生活に支障が出ている
- ⚠耳鳴りや聞こえにくさを伴うめまい
- ⚠頭をぶつけた後におこるめまい
- ⚠糖尿病や心臓病などの持病がある人がひどいめまいを起こした
一般的な症状
- 自分や周囲がぐるぐる回って見える(回転性めまい)
- 足元がふわふわして、うまく歩けない(浮動性めまい)
- 立ち上がったときに目の前が暗くなる、立ちくらみ
- 吐き気や嘔吐を伴う
- 平衡感覚が鈍く、まっすぐ歩けない
子供の症状
- うまく言葉で伝えられず、しがみついたり、じっと動かなくなったりする
- めまいに伴って、吐き気やおなかの痛みを訴える
- 顔色が青ざめ、冷や汗が出る
- 乗り物酔いのように気分が悪くなる
高齢者の症状
- めまいで転倒しやすく、骨折のリスクが高まる
- ふらつきが続くと、外出を控えるようになり、筋力が低下する
- 血圧の薬など、飲んでいる薬の影響が関係することがある
- 意欲が低下し、認知症と間違えられることもある
原因
主な原因
- 内耳の異常(良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎など)
- 脳の血流や神経の問題(脳梗塞、一過性脳虚血発作、片頭痛など)
- 血圧が急に下がる起立性低血圧
- 貧血や心臓の不整脈
- ストレスや不安、疲れ、睡眠不足
リスク要因
- 高齢であること
- 強いストレスや慢性的な疲れ
- 睡眠不足
- 脱水(水分が足りないこと)
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病
- 内耳や脳の感染症にかかったことがある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- めまいに加えて、頭痛、しびれ、ろれつが回らないなどの脳卒中のサインがあるときは、救急車(119番)を呼んでください
- 一人で歩けないほどの強いめまいがあるとき
- 吐き気がひどく、水分補給ができないとき
定期受診を予約すべき場合:
- めまいが何日も続く、または何度も繰り返す
- めまいのせいで、仕事や家事、運転などに支障がある
- 耳鳴りや難聴を伴う
- めまいの原因を知りたい、不安がある
診断
医師はまず、あなたのめまいのタイプ、いつから、どんなときに、どのくらい続くかを詳しく聞きます。そのうえで、平衡感覚や神経の状態を診察し、原因を調べます。
行われる可能性のある検査
- 問診(症状の起こり方やきっかけを詳しく確認します)
- 眼振検査(目の動きを見て、内耳や脳の異常を調べます)
- 聴力検査
- 血圧測定(立ち上がったときの血圧の変化を調べることもあります)
- 血液検査(貧血や電解質の異常を調べます)
- 頭部MRI・CT(脳の病気がないかを確認します)
診察で予想されること
めまいの検査は、多くの場合、痛みを伴いません。原因がわかると、治療や生活の工夫がしやすくなります。検査の時間は、必要な内容によって異なりますが、外来で受けられます。
治療
治療は原因によって異なります。内耳の病気、脳の病気、生活習慣、ストレスなど、原因に合わせて進めます。治療の基本は、安静と生活の見直しです。必要に応じて、医師が薬やリハビリを提案します。
自宅でのセルフケア
- めまいが起きたら、無理をせず、安全な場所で座るか横になる
- 立ち上がるときは、ゆっくりと、手すりや壁に支えながら行う
- 水分をこまめに取る
- 十分な睡眠をとり、疲れをためない
- カフェインやアルコール、たばこを控える
- めまいが起きそうな動作(急な首の動きなど)を避ける
医療治療
医療機関では、原因に応じた治療が行われます。内耳のめまいには、めまいや吐き気を抑える薬が使われることがあります。脳や血圧、心臓が原因の場合は、その病気の治療を行います。また、平衡感覚を鍛える「前庭リハビリテーション」が行われることもあります。薬の種類や使い方は医師が決めますので、指示に従ってください。
手術が検討される場合
ごくまれに、薬による治療でよくならない内耳の病気に対して、手術が検討されることがあります。多くのめまいは手術なしで改善します。
この病気と共に生きる
めまいと長く付き合っていくためには、自分のめまいのパターンを知り、起こりやすい場面を避けることが役立ちます。無理をせず、休養を優先する習慣をつけましょう。
生活習慣のアドバイス
- めまい日記をつけ、発作の時間、状況、持続時間を記録する
- 立ち上がりや振り返りは、ゆっくりした動作にする
- 入浴はぬるめのお湯にして、急な温度変化を避ける
- 長時間のスマートフォンやパソコン作業を避け、こまめに休憩する
- 転倒を防ぐため、家の中の段差をなくし、手すりをつける
食事と運動
バランスのよい食事と、体調のよいときの適度な運動(ウォーキングなど)は、血流をよくし、めまいの改善に役立ちます。水分を十分に取り、塩分の取りすぎにも注意しましょう。
精神的健康と心の健康
めまいが続くと、不安や落ち込み、外出へのおそれが生まれることがあります。気持ちがつらくなったら、ひとりで抱え込まず、家族や友人に話しましょう。医師やカウンセラーに相談するのもよい方法です。厚生労働省や自治体の精神保健福祉センターなどの相談窓口もあります。
予防
めまいを完全に防ぐことは難しいですが、日頃から十分な睡眠、水分補給、ストレスをためないことを心がけると、めまいの起こる頻度や強さを減らせる可能性があります。急に立ち上がらない、首を急に動かさないなど、動作にも気をつけましょう。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌などのワクチンは、内耳や脳の感染症を防ぐことで、めまいを引き起こす病気のリスクを下げる可能性があります。予防接種については、医師やお住まいの自治体の案内を確認しましょう。
検診プログラム
めまいそのものの定期検診は一般的ではありませんが、めまいの原因となる高血圧や糖尿病などの生活習慣病を早期に見つけるために、定期的な健康診断を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- めまいによる転倒で、打撲や骨折をする
- 運転中にめまいが起きた場合、交通事故につながる
- 長引くめまいで、不安やうつ状態になる
- 吐き気が続いて水分が取れず、脱水になる
長期的な見通し
原因をきちんと調べ、適切な治療や生活の工夫を行うことで、めまいは多くの場合、改善します。長く続くめまいでも、リハビリや環境の調整でよくなります。希望を持って、ゆっくり取り組んでいきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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