片頭痛とともに生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
片頭痛は、頭の片側(または両側)がズキズキと痛む発作を繰り返す神経の病気です。ただの頭痛とは違い、吐き気や光・音に敏感になったり、日常生活に大きく影響することがあります。発作の間は休息が必要になりますが、適切な対処で症状を和らげ、長期的にうまく付き合っていくことができます。
重要な事実
- 片頭痛は「ただの頭痛」ではなく、脳の神経の働きが関係する病気です。
- 発作は4時間から72時間続くことがあり、吐き気や光・音への敏感さを伴います。
- 発作を起こしやすいきっかけ(誘因)を知り、予防策をとることが大切です。
とても一般的な病気で、日本でも多くの人が経験しています。頭痛の外来を受診する人の中でも片頭痛は多いといわれています。
女性に多くみられますが、子どもや高齢者を含む誰にでも起こり得ます。10代から20代で始まることが多いです。
症状
- 突然、今までにない激しい頭痛が起こった
- 頭痛とともに、高熱や首のこわばりがある
- 手足のしびれや麻痺、ろれつが回らない、意識がおかしい
- 頭を打った後に激しい頭痛が続く
- 視力の急な低下や物が二重に見える
- ⚠数日間続く頭痛で、市販薬が効かない
- ⚠頭痛がだんだんひどくなり、生活に支障が出ている
- ⚠目の痛みや赤みを伴う頭痛がある
- ⚠がんなどの治療中に新しい頭痛が出た
一般的な症状
- ズキズキとした拍動性の痛み(多くは頭の片側)
- 吐き気や嘔吐
- 光や音に敏感になる
- 動くと痛みが強くなる
- 前兆(オーラ)として、目の前にチカチカする光やギザギザが見えることがある
子供の症状
- 頭の両側が痛むことがある
- 顔色が悪くなる、疲れやすくなる
- おなかの痛みや吐き気を訴えることもある
高齢者の症状
- 痛みはやや軽いこともあるが、前兆(オーラ)の症状がはっきりすることがある
- 新しい頭痛や急に変わった症状が出たら、ほかの病気の可能性も考え医療機関を受診する
原因
主な原因
- 片頭痛の正確な原因はまだ完全にはわかっていません。脳の神経伝達物質や血流の変化が関係すると考えられています。
- 脳が過敏な状態になり、刺激に反応して発作が起こるとされています。
- 遺伝的な要素もあると考えられています。
リスク要因
- 家族に片頭痛を持つ人がいる
- 女性である
- ストレスや緊張
- 睡眠不足や寝過ぎ
- ホルモンの変化(月経周期など)
- 空腹・食事の偏り
- アルコールやカフェイン、チョコレートなどの食品
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の激しい頭痛や、今までと違う症状があれば、すぐに救急(119)に連絡するか、救急外来を受診してください。
- 頭痛とともに麻痺や言葉の障害があるときも、緊急です。
定期受診を予約すべき場合:
- 頭痛発作が月に数回以上あり、市販薬を使っても生活に支障がある
- 片頭痛かどうかわからず、不安がある
- 予防的な治療を希望する
診断
医師があなたの症状や経過を詳しく聞き、診察します。頭痛の日記をすすめられることもあります。全身の神経の状態を確認することも重要です。
行われる可能性のある検査
- 基本的には特別な検査は必要ありません。
- 症状によっては、頭部CT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)で脳に異常がないか確かめることがあります。
診察で予想されること
受診時には、頭痛の頻度、持続時間、痛みの性質、随伴する症状を聞かれます。診断がつけば、治療の選択肢について説明があります。必要に応じて、頭痛専門の医療機関を紹介されることもあります。
治療
治療の目的は、発作の痛みをやわらげることと、発作の頻度を減らすことです。自分でできるセルフケアと医師による治療を組み合わせて行います。
自宅でのセルフケア
- 発作がきたら、静かで暗い部屋で休む
- 氷のうや冷たいタオルを額や首にあてる
- 十分に水分をとる
- 誘因になるもの(アルコールや睡眠不足など)を避ける
医療治療
医師の処方による治療薬には、発作が起きたときに使うものと、発作を予防するために毎日続けて使うものがあります。それぞれの人の症状や状態に合わせて、医師が適切な方法を提案します。市販薬を使う場合も、必ず用法用量を守り、効かない場合や頻繁に使う場合は医師や薬剤師に相談してください。
手術が検討される場合
片頭痛に対して通常、手術は行われません。
この病気と共に生きる
頭痛の日記を付け、いつ・どんなときに発作が多いか自分の傾向を知りましょう。あらかじめ対処法を決めておくと、いざというときにあわてずにすみます。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に起きる・寝る
- ストレスをためず、リラックスする時間を持つ
- 急激な運動や強い光、騒音など、自分の誘因を避ける
- 仕事や学校で無理をしすぎない
食事と運動
バランスの良い食事を規則正しくとりましょう。空腹は片頭痛の誘因になるため、食事を抜かないことも大切です。ウォーキングなどの軽い運動はストレス軽減に役立ちますが、急に強い運動をすると発作の誘因になることがあります。
精神的健康と心の健康
片頭痛を繰り返すと、不安や気分の落ち込みを感じることがあります。つらい気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人、医療者に話しましょう。心のサポートが必要な場合は、地域の保健所や自治体の相談窓口に連絡する方法もあります。
予防
片頭痛自体を完全に予防することはできませんが、誘因を避け、規則正しい生活を送り、必要に応じて予防的な治療を続けることで、発作の回数や強さを減らすことができます。
ワクチン
片頭痛を予防するためのワクチンはありません。
検診プログラム
片頭痛のための特別な検診はありませんが、頭痛が続く場合は早めに医療機関で相談することが大切です。
合併症
治療しない場合
- 発作を繰り返すと、仕事や日常生活、学業に支障をきたすことがあります。
- 長時間続く激しい発作(48時間以上)や、「突発性重度頭痛」など、まれに危険な状態に至ることもあります。
- 痛みに対して薬を頻繁に使うと、薬の使いすぎによる頭痛が起きることがあります。
長期的な見通し
片頭痛は多くの人で、適切な治療や生活の調整によって発作の頻度や程度を十分に抑えられます。つらい発作のない日を増やし、活動的な生活を送ることができるので、あきらめずに医療者と一緒に最適な方法を見つけていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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