妊娠中のしびれ(手や足の感覚の異常)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
妊娠中のしびれとは、手や足などに「ピリピリ」「チクチク」とした感じや、感覚が鈍くなる・冷えているように感じる症状です。妊娠中の体の変化、特にむくみやホルモンの影響で神経が圧迫されて起こることが多く、多くの場合は一時的で心配のいらないものです。
重要な事実
- 妊娠中はむくみやホルモンの変化によって神経が圧迫され、しびれが起こりやすくなります。
- しびれは多くの場合一時的で、出産後には改善することがほとんどです。
- まれに、妊娠高血圧症候群など別の病気が原因になっていることもあります。
はい、妊娠中の女性によく見られる症状のひとつです。特に妊娠後期(7〜10か月目)に多い傾向があります。
妊娠中の女性、特に妊娠20週以降の方に多く見られます。手や手首に起こる手根管症候群は、妊娠後期に特に増えます。
症状
- 突然の強い頭痛がある
- 視界がぼやける・見えにくい
- 胸の痛みや息苦しさがある
- 顔の片側が動かない・手足の片側が急にしびれる・言葉が話しにくい
- けいれんが起こった
- ⚠しびれに加えて、急に力が入らない・歩けない
- ⚠妊娠中に転んだり、けがをしてしびれが続く
- ⚠しびれがだんだん強くなってきている
一般的な症状
- 手指のしびれやピリピリ感(特に朝方や夜に強くなることがあります)
- 足の裏や太もものしびれ、感覚が鈍くなる感じ
- 手や足が「寝ている」ような感覚になる
- じっとしているときや夜間に症状が出やすい
子供の症状
- この情報は妊娠中の方に関するものです。お子さまのしびれについては、小児科の医師にご相談ください。
高齢者の症状
- 妊娠中のお話ですので、高齢者の方にそのまま当てはまるものではありません。しびれが続く場合は、かかりつけ医に相談してください。
原因
主な原因
- むくみ(水分が体にたまること)による神経の圧迫
- ホルモンの変化による関節やじん帯のゆるみ
- 妊娠による姿勢の変化や、大きくなったおなかが神経を圧迫すること
- 貧血や、特定の栄養素が不足するとしびれが起こることがあります
- まれに、妊娠高血圧症候群などの病気が原因となることもあります
リスク要因
- 妊娠高血圧症候群(高血圧や尿にたんぱくが出る状態)
- 妊娠糖尿病(妊娠中に血糖値が高くなること)
- 多胎妊娠(双子など)
- 妊娠前から腰痛や関節に問題がある
- 体重が増えすぎたとき
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に片側の手足がしびれて動かせない(脳卒中の可能性)
- 激しい頭痛や視野の異常がある
- おなかの痛みや出血がある
定期受診を予約すべき場合:
- しびれが続いて生活に支障があるとき
- むくみが急に強くなったとき
- 妊娠健診のときに気になる症状として伝えたいとき
診断
医師が、しびれの場所や程度、いつから始まったかを聞き取り、手足の感覚や力を調べる診察を行います。必要に応じて、血液検査や神経の伝わり具合を調べる検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 診察(触れた感じや力の入り具合の確認)
- 血液検査(貧血や栄養状態、妊娠高血圧症候群のチェック)
- 神経伝導速度検査(神経の働きを調べる検査)
診察で予想されること
妊娠中のしびれの多くは原因がはっきりし、産後には良くなると伝えられることが多いです。検査や診察は負担の少ないものがほとんどで、安心して受けられます。
治療
治療は基本、症状をやわらげる方法が中心です。妊娠中に使える薬には限りがあるため、まずは生活の工夫や体の使い方で対応します。多くの場合、出産後には自然に良くなります。
自宅でのセルフケア
- こまめに姿勢を変え、同じ体勢を続けない
- 手のしびれには、夜間に手首を無理に曲げないためのサポーターを使う(医師や助産師に相談)
- 足のしびれ・むくみには、足を高くして休む
- 軽いストレッチや妊婦向けの運動をする
- 体を冷やしすぎないようにし、温かい服装で過ごす
医療治療
医師が原因を調べた上で、必要に応じて、妊婦の状態に合わせた治療(不足している栄養素の補給、理学療法、手技など)が行われることがあります。お薬を使う場合も、妊娠中に安全なものを医師が慎重に選びます。自己判断で市販薬を使わないでください。
手術が検討される場合
手術が必要になることはごくまれです。妊娠中はなるべく避け、出産後も症状が続く場合に、専門医と相談して手術の選択肢を検討することがあります。
この病気と共に生きる
しびれは無理をしすぎると強くなることがあります。休息を取りながら、自分のペースで体を動かすことが大切です。夜間のしびれが気になるときは、枕やクッションで腕や足を少し高くして休むと楽になることがあります。
生活習慣のアドバイス
- 妊娠中は無理な立ち仕事や長時間のデスクワークを避ける
- 適度な運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- 体をしめつけない、ゆったりした服や靴を選ぶ
- 十分な睡眠と休養をとる
食事と運動
バランスのよい食事と水分補給をこころがけましょう。むくみを防ぐためにも、塩分をとりすぎないこと、栄養バランスを整えることが大切です。運動は、主治医や助産師に相談しながら、妊婦向けの軽い体操などを行いましょう。
精神的健康と心の健康
しびれが続くと「何か悪い病気なのでは」と不安になることもあるでしょう。でも、多くの場合は妊娠による一時的なもので、出産後に良くなることのほうが多いです。不安な気持ちはひとりで抱えず、パートナーや助産師に話してみてください。
予防
しびれのすべてを予防できるわけではありませんが、日常の動作を見直すことで、起こりにくくすることができます。塩分のとりすぎに気をつけ、適度に体を動かし、長時間同じ姿勢を続けないようにしましょう。
合併症
治療しない場合
- しびれの原因が妊娠高血圧症候群だった場合、治療せずにいると、けいれんや脳卒中などの重い合併症へ進むことがあります。
- 手根管症候群が強い場合は、手の力が入りにくくなることがありますが、出産後に改善することが多いです。
長期的な見通し
妊娠中のしびれは、多くの場合、出産後数週間から数か月以内に改善していきます。心配な症状があっても、早めに専門家に相談することで、安心して妊娠期間を過ごすことができます。ほぼすべての方は、出産後には元の状態にもどります。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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