Fainting first aid
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
気絶(失神)とは、脳に一時的に血液が十分に流れなくなることで、意識を失って倒れてしまう状態です。数秒から数分で自然に意識が戻ることがほとんどです。
重要な事実
- 気絶は多くの場合、深刻な病気のサインではありませんが、転んでケガをする危険があります。
- 気絶した人を見たら、まず安全を確保し、呼吸と脈を確認してください。
- 意識が戻らない、またはけいれんを伴う場合は、すぐに119番に連絡しましょう。
気絶はよくある症状で、一生のうちに約3人に1人が経験するといわれています。
どの年齢の人でも起こりえますが、特に若い女性や高齢者、また特定の病気(心臓病や低血圧など)を持つ人に多く見られます。
症状
- 意識が戻らない、または5分以上続く気絶
- けいれんを伴う
- 呼吸や脈がない
- 胸の痛みや息苦しさがある
- ひどい頭痛や、ろれつが回らない、手足が動かないなど、脳卒中の兆候がある
- 妊娠中の気絶
- 外傷(特に頭部)が原因で気絶した
- ⚠気絶を繰り返す(2回以上)
- ⚠気絶の後に、意識がいつもよりぼんやりしている
- ⚠薬を新しく飲み始めた後に気絶した
- ⚠糖尿病や心臓病などの持病がある人が気絶した
- ⚠気絶の前に動悸(心臓がドキドキする)があった
一般的な症状
- めまいやふらつき
- 目の前が暗くなる、または視界がぼやける
- 冷や汗が出る
- 吐き気や気持ち悪さ
- 耳鳴りがする
- 急に力が抜ける感じ
子供の症状
- 子どもは気絶の前に泣いたり、青ざめたりすることがあります。
- 長時間立ちっぱなしや、強い感情(怖がる、痛がるなど)がきっかけになることが多いです。
- 気絶した後にすぐに元気になることが多いですが、頭を打っていないか確認してください。
高齢者の症状
- 高齢者の気絶は、心臓や血圧の病気、薬の影響などが原因であることが多いです。
- 気絶の前に、特に理由もなく転んだり、ふらついたりすることがあります。
- 気絶後に意識がはっきりしない、またはいつもと違う様子があれば注意が必要です。
原因
主な原因
- 血管迷走神経反射(ストレスや痛み、恐怖などで血圧が急に下がる)
- 立ち上がったときの血圧低下(起立性低血圧)
- 長時間立ちっぱなしや、混雑した暑い場所
- 脱水や空腹
- 強い感情(驚き、恐怖、激しい痛みなど)
- 心臓のリズム異常や心臓病
- 貧血や低血糖
- 薬の副作用(特に血圧を下げる薬など)
リスク要因
- 過去に気絶したことがある
- 家族に気絶しやすい人がいる
- 脱水状態(下痢、嘔吐、発熱など)
- 過度の疲労や睡眠不足
- 激しい咳や排尿(特に夜間)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 気絶を繰り返す場合
- 気絶の最中にけいれんがあった場合
- 気絶後に胸の痛み、動悸、息切れがある場合
- 気絶前に頭を打った、または外傷がある場合
- 妊娠中の場合
- 意識がなかなか戻らない、または戻っても混乱している場合
定期受診を予約すべき場合:
- 初めて気絶した場合(一度だけでも)、念のため医療機関を受診すると安心です。
- 気絶のきっかけがはっきりしない場合(特に高齢者)
- 気絶が仕事や日常生活に支障をきたす場合
- 最近新しい薬を飲み始めた場合
診断
医師はまず、あなたの症状や気絶が起きたときの状況について詳しく質問します。次に、血圧や脈拍の測定、心電図などの基本的な検査を行います。必要に応じて、より詳しい検査が行われることもあります。
行われる可能性のある検査
- 問診(症状やきっかけ、病歴、薬の情報など)
- 血圧測定(立った時と寝ている時など、姿勢を変えて測定することもあります)
- 心電図(心臓の電気的な活動を調べる検査)
- 血液検査(貧血や血糖値、電解質のバランスなどを調べる)
- ホルター心電図(24時間心電図を記録する携帯型の検査)
- 心臓エコー(心臓の構造や動きを超音波で調べる)
- チルト試験(ベッドの角度を変えて、血圧や脈の変化を調べる検査)
診察で予想されること
検査はほとんどが痛みのないもので、リラックスして受けることができます。原因が特定できる場合もあれば、特に異常がないと診断されることもあります。いずれの場合も、医師から今後の注意点や再発を防ぐ方法について説明があります。
治療
気絶の治療は原因によって異なります。多くの場合、特別な治療は必要なく、生活習慣の改善やきっかけを避けることで再発を予防できます。心臓や脳などに問題がある場合は、その病気に合わせた治療が行われます。
自宅でのセルフケア
- 気絶しそうになったら、すぐにしゃがむか、横になる(できれば足を高く上げる)。
- 気絶した人を見つけたら、まず安全な場所に寝かせ(頭を低く、足を高く)、衣服をゆるめる。
- 意識が戻ったら、ゆっくりと水分をとらせる(ただし、意識がはっきりしていない場合は無理に飲ませない)。
- しばらくは無理をせず、安静にする。
- 気絶の前兆を感じたら、手すりや壁につかまる、または座り込むなどして転倒を防ぐ。
医療治療
原因によっては、医師から血圧を安定させるための薬や、心臓のリズムを整える薬が処方されることがあります。また、弾性ストッキング(足に圧力をかける靴下)の使用や、生活指導(水分・塩分の摂取、急な立ち上がりを避けるなど)が行われることもあります。治療法は個々の状態に合わせて医師が判断します。
手術が検討される場合
ごくまれに、心臓のペースメーカーを埋め込む手術が必要な場合があります(特に心臓のリズムが原因の場合)。そのような場合は、心臓専門医(循環器科)による詳しい診断と説明があります。
この病気と共に生きる
気絶を経験した後は、無理をせず、自分の体のサインに注意を払いましょう。気絶の前兆(めまい、冷や汗など)を感じたら、すぐに安全な姿勢をとることが大切です。周りの人に気絶しやすいことを伝えておくと、もしもの時に助けてもらいやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休息をとる。
- 水分をこまめに摂る(特に暑い日や運動時)。
- アルコールは控えめにし、カフェインのとりすぎに注意する。
- 長時間立ちっぱなしを避け、こまめに休憩する。
- 急に立ち上がらず、ゆっくり動作をする。
- 入浴は高温のお湯を避け、短めにする(湯気で血管が拡張し気絶しやすくなる)。
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、特に朝食を抜かないようにしましょう。塩分を適度にとることで血圧を安定させる効果がある場合もありますが、高血圧の人は医師に相談してください。軽い運動(ウォーキングなど)は血行を良くし、気絶の予防に役立ちます。ただし、激しい運動や反動のつく動きは避けましょう。
精神的健康と心の健康
気絶を繰り返すと、また気絶するのではないかという不安や恐怖を感じることがあります。これは自然な感情ですが、必要以上に怖がると生活の範囲が狭まってしまうことも。気絶の原因がはっきりしている場合、その原因に対する適切な対処をすれば、多くの人は通常の生活に戻れます。不安が強い場合は、医師やカウンセラーに相談することも検討しましょう。もし自殺や自分を傷つけるような考えが浮かんだ場合は、すぐに119番に連絡するか、精神科の救急相談窓口に連絡してください。
予防
すべての気絶を予防することはできませんが、原因に応じて多くの場合は予防が可能です。まずは気絶しやすい状況を知り、避ける工夫をしましょう。定期的な健康診断や、持病の適切な管理も予防につながります。
検診プログラム
特別なスクリーニング検査はありませんが、気絶を繰り返す場合や心臓病のリスクが高い人は、医師の勧めで心臓の検査を受けることがあります。
合併症
治療しない場合
- 気絶したときに転倒して、頭や体を打つケガをすることがあります(特に高齢者は骨折のリスクが高い)。
- 気絶の原因が心臓病などの場合、放置すると重い発作や突然死のリスクが高まることがあります。
- 繰り返す気絶によって、日常生活に支障をきたす(仕事や運転ができなくなるなど)。
- 不安や恐怖から外出を控えるようになり、社会的な孤立を招くこともある。
長期的な見通し
気絶は多くの場合、適切な対処と生活習慣の改善でコントロールできる症状です。特に原因が特定され、治療が必要な病気が見つかったとしても、早期に治療を始めれば予後は良好です。気絶を経験したからといって、必ずしも深刻な病気があるわけではありません。ただし、頭部外傷や繰り返す気絶には注意が必要です。適切な医療機関で相談し、自分に合った予防策を続けていくことで、ほとんどの人は安心して生活できます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月21日
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