職場で起こるめまい:予防と対策
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまいとは、自分や周囲が回っているように感じる、ふらつく、頭がくらくらするなどの感覚をいいます。脳や神経、耳の奥にあるバランスを感じる器官、血圧、心臓、ストレスなど、さまざまな原因で起こります。職場でめまいが起こると、転倒やミスの原因になるため、予防と早めの対応が大切です。
重要な事実
- めまいは、耳の奥にあるバランスを感じる器官(内耳)の異常で起こることが多いです。
- 長時間の立ち仕事や同じ姿勢の続く仕事、疲労、睡眠不足、水分不足がめまいのきっかけになることがあります。
- 突然の言葉のもつれや片まひなどを伴う場合は、緊急の病気(脳卒中など)の可能性があるため、すぐに119番を呼びます。
はい、めまいを経験したことがある人はかなり多く、特に職場では目の使いすぎやストレス、長時間同じ姿勢でいることから起こりやすい症状です。
どの年代にも起こりますが、とくにパソコン作業が多い人、立ち仕事が多い人、夜勤や交代制勤務の人、ストレスの多い環境で働く人に多く見られます。高齢になるほど、症状が長引いたり、転倒の危険が高まったりします。
症状
- 突然、言葉が話しにくい
- 片方の手足に力が入らない、まひがある
- 視界が二重に見える、片方の目が見えない
- 強い頭痛とともにめまいがある
- 胸の痛み、動悸、息苦しさを伴う
- 意識が遠くなる、反応が遅い
- ⚠めまいが数時間続く、または何度も繰り返す
- ⚠吐き気やおう吐がひどく、水分がとれない
- ⚠耳の痛み、耳鳴り、聴こえにくさを伴う
- ⚠めまいの後に、ふらつきが長く残る
- ⚠けがをした後にめまいが始まった
一般的な症状
- 自分や周りがぐるぐる回る(回転性めまい)
- 体がふわふわと浮くような感じがする(浮動性めまい)
- 立ち上がったときや、長時間立ったときにクラッとする(立ちくらみ)
- 足元がふらつく、まっすぐ歩けない
- 吐き気や冷や汗を伴うこともある
子供の症状
- 子どもでは、発熱や疲れ、乗り物酔い、水分不足などでめまいを訴えることがあります。
- 大人と違い、うまく言葉で説明できないことがあるため、顔色が悪い、ぐずる、よろけるなどのサインに注意します。
高齢者の症状
- 高齢者では、めまいが長く続いたり、転倒で骨折する危険が高まります。
- 血圧の変動や服用している薬の影響でめまいを起こしやすいため、医師に相談しながら対処することが大切です。
原因
主な原因
- 内耳(耳の奥にあるバランスを感じる器官)の異常
- 自律神経(体温や血圧、心臓の働きを調整する神経)の乱れや血圧の急な変動
- 疲労、睡眠不足、ストレス、不安
- 目の疲れや長時間の画面作業
- 水分不足や空腹、低血糖(血糖が下がること)
- 貧血、心臓や脳の病気
リスク要因
- 長時間の立ち仕事や座り仕事
- パソコンやスマートフォンを長時間使う
- 睡眠が不規則、睡眠不足
- 精神的なストレスが多い職場環境
- 水分補給ができない環境、暑い職場
- 高齢での仕事、持病がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然、強いめまいとともに、言葉の障害や手足のまひがある場合
- めまいを繰り返して、胸の痛みや息苦しさがある場合
- 意識を失いそうになる、意識がもうろうとする場合 — すぐに救急車(119番)を呼んでください
定期受診を予約すべき場合:
- めまいが何日も続く、週に何回も起こる
- 吐き気やおう吐がひどく日常生活に影響がある
- 耳鳴りや難聴を伴う
- 気になる症状が一度でもあったが、今は落ち着いている
診断
医師は、めまいの症状がどのくらい前からあるのか、どんなときに起こるのか、ほかに症状がないかを詳しく聞きます。それに加えて、目や耳、神経の診察、血圧を測るなどして調べます。
行われる可能性のある検査
- 問診(いつから、どんな症状か、どんな時に起こるか)
- 耳鼻咽喉科での平衡機能検査(バランスを調べる検査)
- 聴力検査、眼振(目の揺れ)を調べる検査
- 血圧測定、血液検査(貧血や水分不足の確認)
- 必要に応じて、脳のCT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)などの画像検査
診察で予想されること
めまいを起こす病気は多く、原因を調べるためにはいくつかの検査を行うことがあります。結果が出るまで時間がかかることもありますが、安心のために必要な検査です。詳しい検査が必要な場合は、脳神経内科や耳鼻咽喉科、脳神経外科などの専門医を紹介されることがあります。
治療
治療は、めまいの原因に合わせて行われます。多くの場合、自宅でできる生活調整やリハビリテーションで改善が期待できます。原因となる病気がある場合は、その病気の治療を優先します。
自宅でのセルフケア
- めまいがしたら、安全な場所でしゃがむか横になり、動かないようにします。
- ゆっくりと深呼吸をし、緊張をとります。
- 水分を十分にとり、空腹を避けます。
- 急に立ち上がらず、ゆっくりと動くようにします。
- 繰り返す場合、転ばないように手すりや杖を利用します。
医療治療
薬物療法では、めまいや吐き気を和らげるために、いくつかの内服薬や座薬が使われることがあります。また、生活の改善(睡眠、ストレス対策、塩分のとりすぎに注意するなど)が勧められることがあります。高齢者の場合は、転倒を防ぐためのリハビリテーションが行われることもあります。処方薬については、医師や薬剤師に相談してください。
手術が検討される場合
まれに、薬やリハビリで良くならない強いめまいの場合、手術を検討することがあります。ただし、多くのケースでは手術までは必要ありません。医師から十分に説明があります。
この病気と共に生きる
めまいを繰り返す人は、普段からこまめに休憩をとり、急な動作を避けることを心がけましょう。職場では、モニターの高さを調節し、適度に目を休める時間をつくると、目の疲れからくるめまいを防げます。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠をとり、疲れをためない
- 水分をこまめにとり、カフェインやアルコールのとりすぎに注意する
- 規則正しい食事をし、貧血を予防する
- ストレスをため込まず、職場や家族に相談する
- ゆっくりお風呂に入る、軽い運動をするなど、リラックスする時間をつくる
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、とくに朝ごはんを抜かないようにしましょう。水分不足や低血糖はめまいのきっかけになります。軽い散歩やストレッチなどの適度な運動は、血行やバランス感覚を保つのに役立ちます。ただし、めまいが強いときは無理をせず、休むことを優先してください。
精神的健康と心の健康
めまいが繰り返すと、仕事や生活に不安を感じ、ストレスが増えることがあります。また、職場で人から理解を得られず、孤独を感じることもあるかもしれません。つらいときは、一人で抱えずに、産業医やかかりつけ医、周りの信頼できる人に相談してください。もし、めまいとともに気分の落ち込みが続いたり、自分を傷つけたいなどの強いつらさを感じる場合は、ためらわずに専門家や自治体の相談窓口に連絡してください。
予防
職場でのめまいは、十分な対策によって予防できることがあります。こまめな休憩、水分補給、姿勢の変化、ストレスケアが基本です。
ワクチン
めまいそのものを予防するワクチンはありませんが、インフルエンザや肺炎などの感染症を予防することで、体力の低下や合併症を防ぐことはできます。定期接種については、医師や自治体の案内に従ってください。
検診プログラム
めまいを引き起こす生活習慣病や貧血などは、健康診断の結果で気づくことができます。年に1回の健康診断を積極的に受け、血圧や血糖、貧血の検査値を知っておきましょう。
合併症
治療しない場合
- めまいの原因になっている病気(脳卒中、心臓の病気など)の治療が遅れると、命に関わることがあります。
- めまいによる転倒で、骨折や頭部のけがをすることがあります。
- 強いめまいが続くと、吐き気やおう吐、食事がとれず、水分不足や栄養不足になることがあります。
- 繰り返すめまいで、仕事を休まざるを得なくなり、経済的な不安や精神的なつらさが続くことがあります。
長期的な見通し
多くのめまいは、原因を特定して適切な対処をすれば、良くなったり、うまく付き合っていけるようになります。職場での環境調整や生活習慣の見直しで、予防できることも多くあります。あきらめずに医師と相談しながら、自分に合った対策を見つけていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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