けいれん発作を予防するために
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
けいれん発作とは、脳の神経が一時的に過剰に興奮することで、意識や動き、感覚に突然の変化が起こる状態です。てんかんという脳の病気で最もよくみられますが、ほかの原因でも起こります。発作を予防するには、誘因を避け、必要な治療を続けることが大切です。
重要な事実
- 発作は一度は誰にでも起きうる症状です。
- 発作が一度起こっても、てんかんと診断されるとは限りません。
- 生活リズムの維持と服薬の継続が発作予防の中心です。
発作は決して珍しいものではなく、どの年齢でも起こり得る症状です。
特に乳幼児や高齢者に多く、てんかんの場合は小児期と65歳以上で発症しやすくなります。
症状
- 発作が5分以上続く
- 発作が続けて起こる
- 発作後に意識が戻らない
- 発作中に呼吸が止まる、または苦しそう
- 発作に伴ってけがをした可能性がある
- 妊娠中、もしくは治療中の病気がある方に起きた発作
- ⚠初めての発作があった
- ⚠いつもと違うタイプの発作があった
- ⚠発作の回数が急に増えた
- ⚠発作の後のけが(頭、背中など)が心配
一般的な症状
- 突然ボーッとして反応がなくなる
- 手足がピクピクと勝手に動く
- 全身が硬くなり倒れる
- 意識を失い、体全体のけいれんを起こす
- 変なにおいを感じたり、見知らぬ場所にいるような感覚になる(前兆)
子供の症状
- 熱性けいれん(高熱に伴う発作)は6か月から5歳までに起こりやすい
- 授業中にぼんやりして話が聞こえていない
- 繰り返す痛みや吐き気を訴えるが、診察で原因が分からない
- 睡眠中に手足がケイレンする
高齢者の症状
- 一瞬間が抜けたような様子になる
- 言葉が途中で止まる
- 転倒の原因になることがある
- 混乱やうつ症状のように見えることがある
原因
主な原因
- てんかん
- 頭部外傷
- 脳卒中などの脳血管障害
- 高熱(特に小児)
- 低血糖や電解質の乱れ
- アルコールの多飲や急な断酒
- 脳炎や髄膜炎などの感染症
リスク要因
- 睡眠不足
- 過度のストレス
- 薬の飲み忘れ・急な中断
- 過度のアルコール摂取
- 特定の光の点滅(テレビやゲームなど)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発作が初めて起きた場合
- 発作が長く続く、または繰り返す場合
- 妊娠中の発作
- 糖尿病などの持病がある人に発作が起こった場合
定期受診を予約すべき場合:
- けいれんや意識消失の疑いがある
- てんかんの診断を受けており、治療について相談したい
- 運転免許の取得や仕事に関する医学的診断書が必要
診断
医師が発作のようすや発症したときの状況、けがの有無などを詳しく聞き取り、神経系の診察を行います。目撃者から話を聞くことも役立ちます。
行われる可能性のある検査
- 脳波検査:脳の電気的な活動を記録する検査です
- MRI検査:脳の構造を詳しく映す画像検査です
- CT検査:脳の断面画像をすばやく確認する検査です
- 血液検査:低血糖や電解質異常などの体の原因を調べます
診察で予想されること
てんかんが疑われる場合は、てんかん専門の設備がある医療機関に紹介されることがあります。検査結果は数日から数週間かかることがあります。
治療
発作の治療は、原因を明らかにし、発作を抑えて安全に生活することを目指します。薬物療法が中心ですが、生活調整や手術が選ばれることもあります。
自宅でのセルフケア
- 抗てんかん薬を医師の指示どおりに毎日決めた時間に飲む
- 睡眠を十分にとり、寝不足を避ける
- 発熱や感染症があるときは、早めに医療機関に相談する
- 発作を起こしそうな感覚(前兆)を感じたら、すぐ安全な場所に座る
- 家族や友人に発作時の対応を伝えておく
医療治療
抗てんかん薬(発作を予防する薬)は、発作の種類や体質、年齢に合わせて選択されます。治療中は血液中の薬の濃度を確認しながら、医師の指示のもとで調節されます。薬が十分に効かない場合は、てんかん専門医療機関で、新しい治療や外科的治療を検討できます。
手術が検討される場合
一部のてんかんでは、脳の中の発作の発生源を手術で取り除くことで、発作のコントロールが目指せることがあります。手術適応は、てんかん専門の医療機関で慎重に評価されます。
この病気と共に生きる
発作が起きても慌てずに対応できるよう、日常生活の中での工夫が重要です。発作の記録(日時、きっかけ、様子)をつけて、診察時に医師へ伝えましょう。
生活習慣のアドバイス
- 就寝・起床の時刻を一定に保つ
- ストレスをため込まず、リラックスする時間を持つ
- 飲酒は医師の許可範囲内でのみ、できれば控える
- 入浴は家族の目が届くときにする
- 運転や機械操作などに制限がある場合がある
食事と運動
食事はバランスの良いものを規則的にとり、空腹や脱水を避けます。激しい運動よりは、散歩や水中歩行などの軽い運動を取り入れ、無理をしないことが大切です。
精神的健康と心の健康
発作がいつ起きるかという不安や、周囲に理解されない孤独感を覚えることがあります。気分の落ち込みが続く場合は、医師に相談してください。心理的なサポートも発作予防の一部です。
予防
すべての発作を予防することはできませんが、誘因を避け、医師の指示を守ることで、発作の頻度を大きく減らせる場合が多くあります。
ワクチン
髄膜炎菌など一部の感染症は発作の原因になり得るため、予防接種(定期接種・任意接種)を検討することが勧められます。かかりつけ医に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 発作中の転倒・打撲・骨折などのけが
- 長時間続く発作による脳の障害
- 呼吸の停止による低酸素状態
- 入浴中や水辺での事故
- 自動車運転中など、不注意による重大な事故
長期的な見通し
適切な治療と生活管理を行えば、多くの方は発作を抑え、通常の生活を送ることができます。数年発作がない場合は、医師と相談しながら薬を減らしていける可能性もあります。諦めずに医師と一緒に治療を続けていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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