乳房の処置・手術を受ける方への準備ガイド
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
乳房の処置(しょち)とは、しこりや異常を調べるために針を刺して組織の一部を取る「針生検(はりせいけん)」や、しこりを手術で取り除くことを指します。この記事では、そうした処置を安心して受けるための準備について説明します。
重要な事実
- 処置の目的、方法、痛み、合併症について、医師に十分に質問することが大切です。
- 多くの乳房の処置は、日帰りまたは半日ほどで終わります。
- 処置後の注意点(安静、入浴、運動など)を守ることで、回復が早くなります。
乳房のしこりや検診の異常で、乳房の処置(生検)が行われることは多くあります。女性の約10人に1人が一生のうちに乳がん検診で要精査になるといわれています。
乳房の処置は、女性にほとんどですが、男性にも稀に行われます。年齢は中高年に多く、40歳以上で増えますが、若い世代でも起こり得ます。
症状
- 処置後、出血が止まらない
- 急な呼吸困難や胸の痛み
- 意識がもうろうとする
- ⚠傷口の腫れ・赤み・痛みの悪化
- ⚠38度以上の発熱
- ⚠傷口から膿のような液体が出る
一般的な症状
- 乳房にしこりが触れる
- 乳頭から分泌物(血液を含む)が出る
- 乳房の皮膚がくぼんだり、赤くなったりする
- 検診のマンモグラフィーやエコーで異常を指摘された
子供の症状
- 成長に伴う乳房の変化は正常ですが、硬いしこりや血性の分泌物がある場合は、小児科または乳腺専門医の診察を受けてください。
高齢者の症状
- 高齢者は皮膚が薄く、処置後の出血や感染に注意が必要です。心臓や肺の持病がある場合は、処置前に医師に伝えておくことが重要です。
原因
主な原因
- 乳房のしこりや異常を調べるため(良性か悪性かを診断するため)
- 乳がんの診断がついた後に、治療方針を決めるため
- 良性のしこりでも、大きくなった場合や痛みがある場合に、取り除くため
リスク要因
- 年齢(40歳以上)
- 乳がんの家族歴(母親や姉妹など)
- 過去に乳がんや乳房の病気をしたことがある
- 閉経後のホルモン補充療法を受けている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 痛みを伴うしこりが急に大きくなる
- 乳頭から血が出る
- 乳房の皮膚にへこみができたまま戻らない
定期受診を予約すべき場合:
- しこりに気づいたが痛みがない
- 検診で要精査と言われた
- 乳房の形が片方だけ変わった
診断
乳房の処置が必要かどうかを判断するために、医師の診察(視触診)、マンモグラフィー(乳房X線検査)、乳腺エコー(超音波検査)などを行います。必要に応じて、針生検やマンモトーム生検で組織を調べます。
行われる可能性のある検査
- 視触診(見る・触る)
- マンモグラフィー(乳房のX線撮影)
- 乳腺エコー(超音波)
- 針生検(極細の針で組織を採取)
診察で予想されること
処置当日は、まず同意書の説明があり、その後、検査・処置を行います。局所麻酔を使うことが多く、痛みを抑えながら10〜30分ほどで終わります。処置後は、圧迫して止血し、注意事項を聞いて帰宅できます。
治療
乳房の処置には、診断を目的とした「生検」と、治療を目的とした「腫瘍摘出術・乳房切除術」などがあります。準備として、医師に処置の内容・合併症・休職期間を確認し、飲んでいる薬やアレルギーを伝えてください。
自宅でのセルフケア
- 処置前日は十分に睡眠をとる
- 喫煙は血行不良や傷の治りに悪影響があるため、可能なら禁煙する
- アルコールを控える
- 検査前に食事を控えるなど、指示があれば従う
医療治療
乳房の病気(悪性腫瘍)と診断された場合は、手術のほか、放射線治療、抗がん剤治療、ホルモン療法、分子標的治療などを組み合わせて行います。医師があなたの状態や希望に合わせて、最も適した治療計画を説明します。
手術が検討される場合
しこりが悪性(がん)の可能性がある、または良性でも大きくて症状がある場合は、手術(乳房温存術や乳房切除術)が検討されます。日帰り手術と入院手術があります。
この病気と共に生きる
処置後は、傷口を清潔に保ち、感染を防ぐため、医師の指示どおりに過ごしましょう。痛みがなければ、翌日から職場復帰できる場合が多いですが、激しい運動や重いものを持つことは避けてください。
生活習慣のアドバイス
- 処置後は24時間は激しい運動を控える
- 入浴は指示があるまでシャワーにし、傷口を濡らさない
- 圧迫止血のため、処置後は傷口を強くこすらない
食事と運動
食事はバランスよく、特にたんぱく質とビタミンCを意識して摂ると、傷の回復を助けます。運動は、医師が許可したら軽い散歩などから始めましょう。
精神的健康と心の健康
乳房の処置は、結果を待つ間や処置中に不安が高まることがあります。その気持ちは自然なことです。身近な人に話したり、医師や看護師に質問したりして、一人で抱え込まないでください。
予防
乳房の処置そのものを予防することはできませんが、定期的な乳がん検診(マンモグラフィー、乳腺エコー)を受けて、早期発見に努めることが大切です。処置が必要になったときは、感染症予防のために医師の指示を守りましょう。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌のワクチンは、手術後の感染リスクを下げるために検討されることがありますが、必須ではありません。医師に相談してください。
検診プログラム
乳がん検診は厚生労働省の指針で、40歳以上の女性に2年に1回マンモグラフィー検診が推奨されています。自治体の検診を活用しましょう。
合併症
治療しない場合
- しこりが悪性の場合は、治療が遅れると進行する可能性がある
- 処置後の傷口を清潔に保たないと、感染や血腫(血のかたまり)が起きることがある
長期的な見通し
乳房の処置を受けることで、良性・悪性の診断が正確につき、適切な治療が始められます。多くのしこりは良性です。悪性であっても、早期発見・治療で治る可能性が高くなっています。希望を持って治療に向き合いましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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