妊娠中の手術・処置当日の過ごし方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
妊娠中に、何らかの病気やけが、妊娠に関わる合併症のために、手術や検査などの医療処置が必要になることがあります。この記事では、処置を予定している妊婦さんが、当日に知っておくと安心できるポイントをまとめました。
重要な事実
- 必ず医師の指示に従い、指示された絶食(食事をとらないこと)や水分制限を守りましょう。
- 医療スタッフには、自分が妊娠していること、妊娠週数を必ず伝えましょう。
- 母子健康手帳や妊婦健診の記録を当日持参し、麻酔や薬についても医師に相談しましょう。
妊娠中に外科的な処置や検査が必要になることは、決して多くはありませんが、およそ500〜1000件に1件程度と言われています。
妊娠しているすべての女性が対象です。妊娠初期から後期まで、時期を問わず起こり得るため、準備と知識が大切です。
症状
- 意識がもうろうとする
- 激しい腹痛や腰の痛みが続く
- 大量の出血がある
- 息苦しさや胸の強い痛みがある
- けいれんが起きた
- ⚠おなかの張りや規則的な痛み(陣痛のようなもの)
- ⚠破水のような水っぽいおりものがある
- ⚠胎動が普段と比べて明らかに少ない
- ⚠38度以上の発熱
- ⚠処置後に強い痛みや出血が続く
一般的な症状
- 発熱やせき、のどの痛みなど、風邪のような症状がある場合は処置前に伝える
- おなかの張りや痛み、出血、破水のような症状がある場合
- 胎動が普段より弱い、または少ない場合
子供の症状
- 胎動がいつもより感じられない場合や、急に激しくなった場合も、医療者に知らせましょう。
高齢者の症状
- この情報は妊娠中の方に関するものです。高齢者に特有の症状は当てはまりません。
原因
主な原因
- 妊娠中に起こる急性虫垂炎や胆石などの外科的疾患
- 妊娠による合併症(前置胎盤や頸管無力症など)への対応
- 虫歯や親知らずなどの歯科処置
- 妊娠とは関係のないけがや病気の診断・治療
リスク要因
- 妊娠前に持っている病気(ぜん息、てんかん、糖尿病など)
- 妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症
- 多胎妊娠
- 喫煙や飲酒などの生活習慣
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 処置当日に強い腹痛、出血、破水などの症状がある場合は、すぐに医療機関に連絡してください。
- 胎動が感じられない、または明らかに少ない場合も早めに連絡を。
- 命にかかわる可能性のある症状(呼びかけに反応しない、けいれん、大量出血、息苦しさなど)があれば、ためらわずに119番へ電話してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 処置が予定されている場合、前日までに体調に変化があった場合は担当医に伝えましょう。
- 薬を服用中の方は、処方されたすべての薬を医師に見せるようにしましょう。
診断
処置の前に、医師は妊婦健康診査の記録をもとに、現在の妊娠の状態や全身の健康状態を詳しく評価します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(貧血や感染の有無など)
- 心電図や胸部X線検査(必要に応じて)
- 赤ちゃんの心拍や胎動を確認する検査(ノンストレステストなど)
- 超音波検査(胎児の状態、胎盤の位置など)
- 麻酔科医による問診と診察
診察で予想されること
処置当日は、担当医や麻酔科医から説明を受けた上で、安全に処置が受けられるよう準備をします。不安なことは何でも質問しましょう。
治療
処置の内容は、病気や妊娠週数、お母さんと赤ちゃんの状態によって異なります。目的はお母さんの健康を守り、赤ちゃんへの影響をできるだけ少なくすることです。
自宅でのセルフケア
- 医師から指示された絶食時間と水分の制限を守る
- 手指消毒など感染予防を心がける
- リラックスできる方法を見つけて不安を落ち着かせる
- 処置後の帰宅方法や休息の予定を立てておく
医療治療
処置の際には、必要に応じて痛みを和らげるための薬や麻酔を使用します。妊娠中に使う薬は、胎児への影響を考慮して、医師が最も安全な方法を選びます。薬の使用は医師の判断に従ってください。
手術が検討される場合
妊娠中でも、命にかかわる病気やおなかの中の赤ちゃんの安全に関わる場合は、手術が必要になることがあります。手術のリスクと恩恵について、医師とよく話し合いましょう。
この病気と共に生きる
処置後は、体調が安定するまでは無理をせず、医師の指示に従って安静と歩行をバランスよく行いましょう。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠を十分にとり、ストレスをためない
- アルコールを避け、禁煙を徹底する
- おなかの張りや出血、破水などの異変を見逃さない
食事と運動
食事は、医師から特に指示がない限り、普通の妊娠中の食事で構いません。運動も、医師がOKを出すまでは控えめにし、ウォーキングなど軽いものから始めましょう。
精神的健康と心の健康
妊娠中の処置は心身の負担が大きく、不安や憂うつになることもあります。感情の変化は自然なことです。ひとりで抱え込まず、医療者や家族、友人に助けを求めましょう。また、強い不安や眠れない状態が続く場合は、精神保健福祉センターや相談支援機関に連絡することもできます。
予防
妊娠中の外科的な処置は、すべてを防ぐことはできません。しかし、妊娠中は定期的な妊婦健診を受け、持病の管理をしっかり行うことで、リスクを減らせる可能性があります。
ワクチン
妊娠中に受ける予防接種は限られます。医師と相談し、必要と判断された場合のみ受けるようにしましょう。
検診プログラム
妊婦健診を定期的に受けて、血圧、尿検査、超音波検査などで合併症を早期に見つけることが重要です。
合併症
治療しない場合
- 処置を受けるべき病気を放置すると、お母さんの状態が悪化する可能性がある
- 感染や出血などが進行すると、早産や流産のリスクが高まることがある
- 胎児の健康にも影響が及ぶ可能性がある
長期的な見通し
妊娠中に必要な処置は、医療チームが母体と胎児の安全を最優先に対応します。たいていのケースは適切な管理と処置によって、お母さんと赤ちゃんへのリスクを最小限に抑えられます。不安は遠慮なく医療者に伝えてください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。