PMS(月経前症候群)と発熱
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
PMSとは、月経の前に現れる心と体のさまざまな不快な症状のことをいいます。発熱はPMSの典型的な症状ではありません。もしPMSのような症状と一緒に熱があるなら、感染症など別の病気が隠れている可能性があります。安心のためにも、医療機関で相談することが大切です。
重要な事実
- PMSは月経の前に起こる心と体の不調です。
- 発熱はPMSの典型的な症状ではありません。
- 発熱がある場合は、感染症など他の原因を調べる必要があります。
PMSは多くの女性にみられますが、発熱を伴うことはまれです。熱がある場合は、PMS以外の原因を考える必要があります。
PMSは、月経がある年齢の女性に広くみられます。特に20〜40歳代に多いといわれます。発熱をともなう場合も、月経がある女性ならどの年齢でも起こりえます。
症状
- 高熱(目安:39度以上)で、ぐったりしている
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しにくい
- 呼吸が苦しい
- 激しい腹痛が続く、または痛みが移動している
- 出血が多く、下着を汚すほど(1時間にナプキンを取り替えるくらい)
- ⚠38度前後の発熱がある
- ⚠下腹部の痛みが強くなっている
- ⚠おりものの色やにおいがいつもと違う
- ⚠排尿するときの痛みがある
- ⚠吐き気や嘔吐が続く
一般的な症状
- 下腹部の痛みや張り
- 腰の痛み
- 乳房の張り
- イライラ、気分の落ち込み
- 疲れやすさ
原因
主な原因
- 感染症(膀胱炎、胃腸炎、子宮や卵巣の周りの炎症など)
- 卵巣のう腫がねじれること(卵巣茎捻転)
- 虫垂炎などの外科的な病気
- まれに、タンポンの長時間使用による重い感染症(トキシックショック症候群)
リスク要因
- ストレスや睡眠不足、疲れ
- タンポンを長時間同じものを使う
- これまでに骨盤内感染症にかかったことがある
- アルコールや喫煙の習慣
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発熱があり、PMSのような症状とは違う体の痛みや異変を感じる
- 38度以上の熱が続く
- おなかの痛みが日常生活に支障をきたすほど強くなった
定期受診を予約すべき場合:
- 月経前の症状が毎回強く、仕事や勉強に影響する
- 生理周期に合わせて症状を記録したい
- 月経前の気分の落ち込みがつらい
診断
医師が症状の話を聞き、月経周期との関係を確認します。発熱の原因を調べるために、必要に応じて検査が行われます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:炎症や感染の有無を調べます
- 尿検査:膀胱や腎臓の感染を調べます
- 超音波検査:子宮や卵巣の状態を確認します
- 内診(婦人科診察):子宮や卵巣の異常がないか確認します
診察で予想されること
最初に、いつから症状があるか、月経周期との関係、発熱の経過などを聞かれます。痛みの場所やおりものの状態を確認し、必要があれば内診があります。内診は不安が大きい場合は、医師や看護師に伝えると、説明を受けながら受けられます。
治療
治療の内容は、診察でわかった原因によって大きく異なります。PMSの症状をやわらげるための生活改善に加えて、発熱の原因となる病気の治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 安静と休息:体を冷やさず、十分に睡眠をとる
- 水分をこまめに補給する
- 下腹部を温める:カイロや湯たんぽなど
- 月経用品の衛生:タンポンは定期的に交換する
- 冷感シートや氷枕で熱さましをする(薬ではない)
医療治療
医師は、診察結果に基づいて、炎症や感染を抑える治療を行います。処方された薬は指示どおりに使ってください。症状に合わせて、痛みをおさえる治療やホルモン療法などが検討されることもあります。ただし、必ず医師が処方した場合のみ使用します。
手術が検討される場合
まれに、卵巣のう腫の捻転や虫垂炎など、手術が必要な病気が原因のことがあります。その際は、主治医が状態を説明し、適切なタイミングで手術を行います。
この病気と共に生きる
月経周期を記録し、自分の体調の変化に気づけるようにしましょう。急な発熱や強い痛みがあれば、医療機関に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい睡眠と生活リズムを心がける
- ストレスをためない時間を作る(入浴、趣味、読書など)
- カフェインやアルコールをとりすぎない
- 月経周期をアプリや手帳に記録する
食事と運動
血糖値を安定させるために、食事は3食バランスよく、野菜・果物・全粒穀物を意識しましょう。適度な運動はPMSの症状の軽減に役立ちますが、発熱があるときは運動を休み、安静にしてください。
精神的健康と心の健康
PMSは、イライラや不安、悲しみなどの気分の変化をともなうことがあります。症状がつらく、日常生活に影響がある場合は、我慢せず婦人科や心療内科に相談しましょう。
予防
PMSを完全に防ぐ方法はありませんが、バランスのよい食事、十分な睡眠、ストレス管理などの規則正しい生活により、症状を軽くすることができます。発熱の原因となる感染症は、手洗いや清潔を心がけることで予防に努めましょう。
検診プログラム
定期的な婦人科検診(子宮頸がん検診など)は、婦人科の病気を早く見つけるために大切です。日本では、自治体が実施する検診を無料や低額で受けられる場合があります。
合併症
治療しない場合
- 細菌感染が骨盤内に広がると、慢性的な骨盤痛や不妊の原因となることがあります
- 卵巣のう腫の捻転を放置すると、卵巣の組織が壊死(組織が死んでしまうこと)し、卵巣を温存できない可能性があります
- まれに敗血症(全身に感染が広がる重い状態)に進行することがあり、その場合は命に関わります
長期的な見通し
PMSの症状の多くは、正しい知識と生活習慣の見直しでコントロールできます。発熱の原因も、早めに受診して適切な治療を受ければ、ほとんどの場合快方に向かいます。気になることがあれば、遠慮せずに医療機関に相談してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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