Fever after vaccination
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ワクチン接種後に起こる発熱(体温が上がること)は、体がワクチンに対して免疫(病気に対する防御)を作っているときに見られる、よくある反応です。多くの場合、数日以内に自然に治ります。
重要な事実
- 接種後24~48時間以内に起こることが多い
- たいていは軽度~中等度で、2~3日でおさまる
- 赤ちゃんや子どもは大人より発熱しやすい
- 発熱があってもワクチンの効果は変わらない
とてもよくある反応です。特に生ワクチン(弱ったウイルスを使ったワクチン)を接種した後には、子どもで10~20%、大人でも数%に発熱が見られます。
子ども(特に乳幼児)に多く見られますが、大人でも起こることがあります。インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンなどの不活化ワクチン(死んだ病原体を使ったワクチン)でも、軽い発熱が出ることがあります。
症状
- 意識がない、または呼びかけに反応しない
- けいれん(ひきつけ)が5分以上続く
- 呼吸が苦しそうで、ゼーゼーする
- 顔色が真っ青で冷や汗が出ている
- ⚠39℃以上の高熱が48時間以上続く
- ⚠ぐったりして水分が取れない
- ⚠接種部位が赤く腫れて広がる、熱を持つ、痛みが強い
- ⚠発疹(じんましんなど)が全身に出る
一般的な症状
- 37.5℃~38℃程度の軽い発熱
- だるさ、疲れやすい
- 注射したところが赤く腫れる・痛む
- 頭痛、筋肉痛
子供の症状
- 38℃以上の発熱が出ることがある
- ぐずる、機嫌が悪い
- 普段より泣く、抱っこを求める
- 食欲が落ちる
高齢者の症状
- 若い人より発熱の程度が弱いことがある
- だるさや疲れが続きやすい
- 基礎疾患(持病)がある場合、軽い発熱でも注意が必要
原因
主な原因
- ワクチンに対して体の免疫システムが反応し、熱を出す物質(サイトカイン)が作られるため
- 生ワクチンでは、弱ったウイルスが体内で軽く増えることで発熱することがある
- 接種時の痛みやストレスによる体温上昇
リスク要因
- 年齢が低い(乳幼児ほど発熱しやすい)
- 免疫がまだ未熟な状態
- 過去にワクチン接種後発熱したことがある
- 持病(慢性疾患)がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記「緊急症状」や「要受診症状」に当てはまる場合はすぐに医療機関へ連絡するか、119番(救急)を呼んでください
- 高熱(39℃以上)が続き、水分を受け付けない
- 異常な泣き方やぐったりしている
定期受診を予約すべき場合:
- 38℃未満の発熱で機嫌が良く、水分がとれているなら、経過を見て大丈夫です
- 接種から3日以上経ってから発熱した場合は、ワクチン以外の原因(風邪など)の可能性もあるので受診を検討しましょう
- 何か気になる症状があれば、かかりつけ医に相談してください
- 予防接種後に発熱したことを、次回の接種時に医師に伝えましょう
診断
診断は、症状と予防接種を受けた経過を聞くことで行います。医師が体温を測り、他の病気(風邪や感染症)ではないかを確認します。
行われる可能性のある検査
- 体温測定
- 聴診(胸の音を聞く)
- 必要に応じて血液検査や尿検査(まれ)
診察で予想されること
医師はまず予防接種の種類と日時、発熱の程度、他の症状がないかを尋ねます。その後、診察で全身状態を確認します。多くの場合、特別な検査は必要ありません。ワクチンによる発熱と診断されたら、経過観察と自宅でのケアで良いと指示されることがほとんどです。
治療
ワクチン後の発熱は、ほとんどの場合特別な治療は必要ありません。体を休めて水分をとることで自然に治ります。解熱剤を使うかどうかは医師と相談してください。薬を使う場合は、自己判断せず医師や薬剤師に相談しましょう。
自宅でのセルフケア
- 安静にして過ごす
- 部屋の温度を快適に保つ(暑すぎず寒すぎず)
- 水分をこまめに飲む(お茶、イオン飲料、スープなど)
- 薄着にして、体温を逃がしやすくする
- 冷却シートや冷やしたタオルをわきの下や額に当てると気持ち良い
- アルコールを含む飲み物(解熱剤の一部)や氷水での全身冷却は避ける
医療治療
発熱がつらい場合や高熱が続く場合は、医師の指示のもとで解熱剤を使うことがあります。ただし、ワクチンの免疫が十分にできるように、軽い発熱なら薬を使わずに様子を見ることも選択肢です。必ず医師や薬剤師に相談し、ワクチン接種後の解熱剤使用について適切なアドバイスを受けてください。
手術が検討される場合
ワクチン後の発熱に対して手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
発熱している間は、無理をせずに家でゆっくり過ごしましょう。解熱後も1~2日は体がだるいことがあります。通常の生活に戻るのは、熱が下がってから半日~1日経って体調が良くなってからで大丈夫です。
生活習慣のアドバイス
- 水分補給を忘れずに
- バランスの良い食事(食欲がなければ無理しない)
- 十分な睡眠
- 手洗いなど感染予防を続ける(ほかの病気をもらわないように)
食事と運動
発熱中は消化の良いもの(おかゆ、うどん、スープなど)を少量ずつ食べましょう。無理に運動する必要はなく、安静第一です。解熱後は軽い散歩などから徐々に活動を戻してください。
精神的健康と心の健康
発熱は気分が落ち込んだり不安になったりすることもあります。「ワクチンで病気になったのでは?」と心配になるかもしれませんが、これは正常な反応であることを思い出してください。心配な時は家族や友人に話したり、かかりつけ医に相談すると安心できます。
予防
ワクチン後の発熱を完全に防ぐことはできませんが、以下のことで対処しやすくなります。
ワクチン
ワクチン接種そのものが予防策です。発熱は一時的な副反応ですが、ワクチンで防げる感染症にかかるリスクを大きく減らせます。
検診プログラム
発熱が続く場合や気になる症状があれば、早めに受診することで他の病気を見逃さないようにしましょう。
合併症
治療しない場合
- ほとんどの発熱は数日で治まり、合併症はほとんどありません
- まれに高熱が続くと脱水になることがある(特に乳幼児や高齢者)
- 熱性けいれん(子どもが高熱でけいれんする)が起こることもあるが、多くは短期間で後遺症なく治る
長期的な見通し
ワクチン後の発熱は、体が免疫を獲得している証拠であり、ほとんどの場合、後遺症なく完全に回復します。発熱が一時的で心配ないことを理解し、ワクチン接種の大切さを忘れないでください。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月27日
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