Japanese encephalitis vaccine
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
日本脳炎(にほんのうえん)は、蚊(か)がうつすウイルスによっておこる脳(のう)の病気です。発熱や頭痛、意識障害(いしきしょうがい)などがあらわれ、重い場合には命にかかわることがあります。ワクチンを接種(せっしゅ)することで予防(よぼう)できる病気です。
重要な事実
- 日本脳炎は、日本を含むアジア地域でみられるウイルス性の脳炎です。
- 感染した豚(ぶた)などを刺した蚊が人を刺すことでうつります。
- ワクチンで予防できます。日本では子どもを対象に定期接種(ていきせっしゅ)が行われています。
- 発症すると約30%の人が亡くなるとされ、生存者にも後遺症(こういしょう)が残ることがあります。
日本では、ワクチン接種が進んでいるため、かかる人はとても少なくなりました。年間に報告される患者数は数人程度です。しかし、東南アジアなどの流行地域(りゅうこうちいき)では今でも多くの患者が報告されています。
年齢を問わず感染しますが、特に子どもや高齢者が重症化しやすいとされています。また、流行地域に住む人や滞在する旅行者がリスクがあります。
症状
- 急に意識を失った
- けいれんが止まらない
- 呼吸が苦しそう
- まわりの人に反応しない
- ⚠高熱と強い頭痛が続く
- ⚠首が硬くて動かしにくい
- ⚠吐き気がひどくて水分が取れない
- ⚠いつもと様子が違う(ぼんやりしているなど)
一般的な症状
- 突然の高熱
- 強い頭痛
- 吐き気や嘔吐
- 首のこわばり
- 意識がもうろうとする
子供の症状
- 子どもでは発熱に加えて、けいれんや意識障害がみられることがあります。
- 感情が不安定になったり、異常な行動をとることもあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、症状が重くなりやすく、意識が長く戻らないことがあります。
- 体力が低下していると、肺炎(はいえん)などの合併症を起こしやすくなります。
原因
主な原因
- 日本脳炎ウイルス(フラビウイルスの一種)に感染した蚊(主にコガタアカイエカ)に刺されることでうつります。
- ウイルスは主に豚の間で広がり、豚を刺した蚊が人を刺して感染します。人から人へ直接うつることはありません。
リスク要因
- 流行地域(主に日本、中国、東南アジアなど)に住んでいる、または旅行する
- 田んぼや養豚場の近くなど、蚊の多い場所にいる
- ワクチンを接種していない
- 子どもや高齢者など免疫が弱い人
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱と頭痛が急に出た場合
- 意識がもうろうとして周りがわからない場合
- けいれんがある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 日本脳炎のワクチン接種について相談したい場合(定期接種の対象年齢や時期についてはかかりつけ医に確認してください)
- 流行地域への旅行前に予防接種を受けたい場合
診断
医師が問診や神経の診察を行い、必要に応じて血液検査や髄液検査(ずいえきけんさ)でウイルスや抗体を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:ウイルスに対する抗体(こうたい)を調べます
- 髄液検査:背中から針を刺して脳脊髄液(のうせきずいえき)を採取し、ウイルスや炎症の有無を確認します
- 画像検査(MRIなど):脳の炎症の程度をみます
診察で予想されること
診断は専門の医療機関で行われます。髄液検査は少し痛みを伴うことがありますが、感染症の診断に役立ちます。結果が出るまでに数日かかる場合があります。
治療
日本脳炎に対する特効薬はなく、主な治療は症状を和らげる対症療法(たいしょうりょうほう)です。重症の場合は入院して集中的な治療を行います。
自宅でのセルフケア
- 発熱や頭痛があるときは安静にし、水分をしっかりとる
- 吐き気があるときは無理に食べず、少しずつ水分を補給する
- 医師の指示に従い、検査や治療をきちんと受ける
医療治療
入院して点滴(てんてき)による水分補給、解熱剤やけいれん止めの薬などを使って症状を管理します。呼吸や意識の状態に応じて、酸素投与や人工呼吸器を使うこともあります。
手術が検討される場合
通常、手術は行われません。
この病気と共に生きる
日本脳炎を経験した後は、後遺症(疲れやすさ、記憶障害、運動の障害など)が残ることがあります。回復には時間がかかるため、無理をせず、医師やリハビリの専門家と相談しながら日常生活を整えていきましょう。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとる
- 規則正しい生活を心がける
- 後遺症があればリハビリテーションを続ける
- 蚊に刺されないように対策をする(長袖・長ズボン、虫除けスプレー)
食事と運動
栄養バランスのよい食事をとり、体力の回復を助けましょう。無理のない範囲で軽い運動(散歩など)を取り入れるとよいですが、運動の開始時期や強さは医師に相談してください。
精神的健康と心の健康
重い病気を経験した後は、不安や落ち込みを感じることがあります。気持ちのつらさは決して一人で抱えず、家族や医療者に話したり、カウンセリングを活用してください。
予防
はい、日本脳炎はワクチン接種と蚊の対策で予防できます。日本では子どもを対象に定期接種が行われており、任意(にんい)で大人も接種できます。
ワクチン
日本脳炎ワクチンは、不活化ワクチン(ふかっせつワクチン)で、接種することで重症化を防ぐ効果が高いとされています。日本では生後6か月以上の子どもを対象に定期接種があります。接種スケジュールや費用については、かかりつけ医やお住まいの自治体にご確認ください。
検診プログラム
日本脳炎に対する特別な検診はありません。症状があれば検査を受けてください。
合併症
治療しない場合
- 脳の炎症が進み、意識障害が長引く
- けいれんが続く重い発作(てんかん)
- 運動まひや言語障害などの後遺症
- 死亡に至ることもある
長期的な見通し
日本脳炎は重症化すると命にかかわることがある病気ですが、ワクチンで予防できる病気でもあります。適切な治療を受ければ回復する方も多くいます。後遺症が残った場合でも、リハビリや支援によって生活の質を向上させることができます。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月20日
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