Varicella vaccine
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
水痘(すいとう)ワクチンは、水ぼうそう(水痘)を予防するためのワクチンです。水ぼうそうは、水ぶくれや発熱を引き起こす感染力の強い病気で、ワクチンを接種することで重症化を防ぐことができます。
重要な事実
- 水痘ワクチンは生ワクチンで、弱めたウイルスを使って免疫をつけます。
- 日本では、1歳以上を対象に定期接種(1回目)が行われ、推奨される接種スケジュールがあります。
- ワクチンを2回接種すると、約95%以上の人で水ぼうそうを予防できるとされています。
- ワクチンを受けることで、重症化や合併症のリスクが大きく減ります。
水痘ワクチンは、日本を含む多くの国で小児の定期接種として広く使われています。子供だけでなく、これまで水ぼうそうにかかったことがない大人や、免疫力が低下している人にも推奨されることがあります。
主に1歳以上の子供が対象ですが、水ぼうそうにかかったことがない大人や、医療従事者、保育園・幼稚園の職員など、感染リスクの高い人も接種を検討します。妊娠中の女性や免疫力が非常に弱っている人は接種できない場合があるため、医師に相談してください。
症状
- 接種後すぐ(数分~数時間)に、呼吸困難や顔・のどのはれ、全身のじんましんなど、重度のアレルギー反応(アナフィラキシー)の症状が出た場合は、すぐに119番に電話して救急車を呼んでください。
- 接種後、意識がもうろうとする、けいれんが止まらないなどの緊急症状があれば、直ちに救急対応が必要です。
- ⚠接種後、高熱(40度以上)が続いたり、ぐったりして元気がない場合。
- ⚠接種部位が異常に腫れたり、赤くなったり、膿(うみ)が出るなど感染を疑う症状がある場合。
- ⚠接種後、通常とは異なる強い症状(例えば、長引くけいれんや出血しやすいなど)が見られた場合。これらの症状があるときは、当日中に医療機関に連絡してください。
一般的な症状
- 接種後、注射した場所が赤くなったり、少し腫れたりすることがあります(数日で治ります)。
- 軽い発熱や倦怠感(だるさ)が出ることがありますが、多くの場合は自然に改善します。
- 接種後、ごくまれに軽い水ぶくれのような発疹が出ることがありますが、自然に治ります。
子供の症状
- 子供では、接種後の発熱や発疹がやや多く報告されていますが、通常は軽くて短期間です。
- まれに接種後2~3週間ほどして、ごく軽い水ぼうそうのような症状が出ることがありますが、伝染力はほとんどありません。
高齢者の症状
- 大人が初めて接種する場合も、副作用の頻度や程度は子供と大きく変わりません。
- ただし、大人の水ぼうそうは重症化しやすいため、ワクチン接種による予防効果が特に重要です。
原因
主な原因
- 水痘ワクチンは、水ぼうそうの原因ウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)に対する免疫をつくるために接種します。
- ワクチンを接種することで、実際のウイルスに感染したときのように、体が抗体(こうたい)を作り、病気を予防します。
- ワクチンの成分に対してアレルギーがある場合や、妊娠中の方、免疫機能に重い問題がある方は、接種がすすめられないことがあります。
リスク要因
- 水ぼうそうにかかったことがない人(特に大人)は、感染すると重症化しやすいです。
- 学校や保育施設、医療機関など、多くの人と接する環境で働く人は感染リスクが高いため、ワクチン接種がすすめられます。
- 免疫力が低下している人(抗がん剤治療中、臓器移植後など)は、ワクチンを接種できない場合があります。医師とよく相談してください。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- ワクチン接種後、重いアレルギー反応の疑いがあるときは、すぐに医療機関を受診してください。
- 接種後、けいれんや意識障害が起きた場合は、救急対応が必要です。
- 接種部位の腫れや痛みがひどく、日常生活に支障がある場合は、早めに医師に相談しましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- 水痘ワクチンの接種を検討している方は、かかりつけ医や地域の医療機関で相談できます。
- 接種後の軽い発熱や発疹は通常心配ありませんが、気になる症状があれば医師に電話で相談してもよいでしょう。
- 定期接種のスケジュールについては、お住まいの自治体や厚生労働省の案内を確認し、かかりつけ医に予約をしてください。
診断
水痘ワクチンの接種が必要かどうかは、医師が問診や診察、そして必要に応じて血液検査で免疫力(抗体の有無)を調べて判断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:水ぼうそうの抗体があるかどうかを調べます。これまで水ぼうそうにかかったことがあるか、ワクチンを接種したかが不明な場合に行うことがあります。
- 問診:これまでの病気の履歴やアレルギーの有無、妊娠の可能性などを確認します。
- 診察:その時点での健康状態を確認し、ワクチンを接種しても安全かどうかを判断します。
診察で予想されること
医療機関で、まず医師が問診や診察を行います。必要なら抗体検査のための採血があります。問題がなければ、ワクチンを接種します(通常は上腕に注射)。接種後は15~30分ほどその場で待機し、異常がないか確認してから帰宅します。医師から接種後の注意点について説明があります。
治療
水痘ワクチンは予防のためのもので、接種後に特別な治療は原則必要ありません。ただし、接種後に起こる軽い副作用(発熱や注射部位の痛み)に対しては、対症療法(症状を和らげる治療)を行うことがあります。
自宅でのセルフケア
- 接種後、注射した場所が痛む場合は、清潔なタオルで冷やすと楽になることがあります。
- 軽い発熱があるときは、こまめに水分をとり、安静にしてください。
- 発疹が出ても、通常はかゆみが少なく、特別なケアは必要ありませんが、気になる場合は医師に相談してください。
- 接種後1~2日は激しい運動や長風呂を避け、体を休めましょう。
- アセトアミノフェンなど、医師から勧められた解熱鎮痛薬を使用してもかまいませんが、自己判断で薬を使う前に医師や薬剤師に確認してください。
医療治療
接種後の副作用が強い場合や、アレルギー反応が疑われる場合には、医師が症状に応じた治療を行います。例えば、抗ヒスタミン薬(アレルギー症状を抑える薬)や、必要に応じてアドレナリン(エピネフリン)の注射などが用いられることがありますが、これらは医師の判断のもとで行われます。具体的な薬の名前や用量はここでは示しません。ワクチン接種後に気になる症状があれば、必ず医療機関に相談してください。
手術が検討される場合
水痘ワクチンの接種に関連して手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
ワクチン接種後は、普段通りの生活にすぐ戻れます。ただし、接種後1~2日は体を休めることをおすすめします。ワクチンを受けたことで、水ぼうそうに対する免疫ができ、日常生活で感染を心配する必要が減ります。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活を送り、バランスの良い食事と十分な睡眠をとることで、免疫力を維持しましょう。
- ワクチン接種後も、他の感染症対策(手洗い、うがいなど)を続けることは大切です。
- 水ぼうそうの流行時期には、特に注意が必要ですが、ワクチンを接種していれば安心度は高まります。
食事と運動
特に制限はありません。普段通りに、栄養バランスの良い食事と適度な運動を心がけてください。接種直後の激しい運動は避けたほうがよいですが、翌日からは通常通りで構いません。
精神的健康と心の健康
ワクチンを接種することで、水ぼうそうへの不安が減り、安心して日々を過ごせるようになるでしょう。特に、子供を持つ親御さんや、感染リスクの高い職場で働く方にとっては、精神的な負担が軽くなります。もしワクチンや病気について心配なことがあれば、医師や保健師に相談してください。
予防
はい、水痘ワクチンを接種することで、水ぼうそうを効果的に予防できます。ワクチンは最も確実な予防方法です。また、水ぼうそうにかかったことがある人は、再感染することはほとんどありませんが、免疫が低下すると帯状疱疹(たいじょうほうしん)になるリスクがあります。水痘ワクチンは帯状疱疹の予防にも一部効果があるとされています。
ワクチン
水痘ワクチンは、生ワクチン(弱めたウイルスを使ったワクチン)です。日本では、1歳以上を対象に定期接種として1回目が行われ、その後、推奨される間隔(通常3か月以上あけて、できれば1年以上あけて)2回目を接種することで、より確実な免疫が得られます。接種スケジュールの詳細は、かかりつけ医や自治体の予防接種担当に確認してください。
検診プログラム
特別なスクリーニング検査は通常必要ありませんが、妊娠の可能性がある方や、免疫力が低下している方は、接種前に医師の診察を受け、問題がないか確認します。また、過去に水ぼうそうにかかったことがあるかどうか不明な場合、抗体検査を受けることで、ワクチン接種が必要かどうかを判断できます。
合併症
治療しない場合
- 水痘ワクチンを接種しないと、水ぼうそうに感染した場合、次のような合併症が起こるリスクがあります。
- 細菌による皮膚の二次感染(とびひなど)
- 肺炎(特に大人で重症化しやすい)
- 脳炎や小脳失調(まれですが、神経症状を起こすことがある)
- 帯状疱疹(水ぼうそうのウイルスが体内に残り、後に痛みを伴う発疹として再活性化することがある)
- 妊婦が感染すると、胎児に影響が出ることがある(先天性水痘症候群)
長期的な見通し
水痘ワクチンは非常に効果的で安全なワクチンです。ワクチンを適切に接種すれば、水ぼうそうにかかるリスクを大幅に減らせます。万が一、ワクチンを接種しても水ぼうそうにかかった場合でも、症状は軽く済むことがほとんどです。予防接種は、自分自身と周りの人を守る大切な方法です。不明な点は、必ず医療提供者に相談してください。希望を持って、予防に取り組みましょう。
サポートを探す
国際機関
地域の団体
- 厚生労働省 予防接種情報 ↗ · 日本
- お住まいの市区町村の保健センター・保健所 · 日本各地
相談窓口
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月20日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。