膀胱トレーニング——尿もれ・頻尿を改善するために
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
膀胱トレーニングとは、膀胱の働きを整え、尿もれや頻尿を改善するための練習です。膀胱に尿をためる力や排尿のタイミングをコントロールする力を高めます。また、膀胱を支える骨盤底筋(こつばんていきん)を鍛える骨盤底筋体操も、その一つです。この方法は、排尿のトラブルを改善する取り組みとして、厚生労働省の健康情報でもすすめられています。
重要な事実
- 膀胱トレーニングは、トイレに行く間隔を少しずつ延ばしていく練習です。
- 骨盤底筋を鍛えることで、咳やくしゃみのときの尿もれを減らすことができます。
- 効果が出るまで数週間から数か月かかります。あせらず続けることが大切です。
はい、とてもよくある相談です。尿もれや頻尿を経験する人は多く、特に妊娠・出産を経験した女性や中年以降の男女にみられます。
女性、特に出産を経験した方や閉経後の方、男性では前立腺の手術を受けた方に起こりやすいです。また、ご高齢の方や肥満の方にもみられます。
症状
- 以下の症状がある場合は、すぐに救急車を呼んでください(119番)。
- 急に尿がまったく出なくなり、下腹部に激しい痛みがある
- 腰痛と高熱があり、わき腹に激しい痛みがある
- 血尿とともに意識がぼんやりする
- ⚠排尿時の痛みや違和感がある
- ⚠見た目でわかる血尿がある
- ⚠尿の出が急に悪くなった
一般的な症状
- 尿が近い(頻尿)
- 急に非常に強い尿意を感じる(尿意切迫感)
- 咳やくしゃみ、笑ったときに尿がもれる
- 夜中に何度もトイレに起きる
- 尿をがまんしにくい
子供の症状
- おねしょ
- 昼間に尿を漏らしてしまう
- あわててトイレに駆け込む
高齢者の症状
- 夜間のトイレ回数が増える
- 急な尿意で転びそうになる
- 尿もれの量が増える
原因
主な原因
- 妊娠・出産や加齢により骨盤底筋がゆるむ
- 膀胱が刺激に対して敏感になる
- 前立腺の病気(男性)
- 肥満や慢性的な便秘により、おなかに力がかかる
- コーヒーや緑茶などを飲みすぎて膀胱が刺激される
リスク要因
- 出産の経験
- 慢性便秘
- 重い物を繰り返し持ち上げる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 尿が全く出ない、またはとても出にくい
- 強い痛みや血尿がある
- 高熱がある
定期受診を予約すべき場合:
- 尿もれや頻尿が続く
- 尿もれのせいで生活に支障がある
- 膀胱トレーニングのやり方が分からない
診断
医師があなたの症状を聞き、必要に応じて排尿の状態を調べます。排尿日記(いつ、どのくらいの量を、どのくらいの回数排尿したかを記録するもの)をすすめられることもあります。
行われる可能性のある検査
- 排尿日記
- 残尿測定(排尿後に膀胱に残った尿を超音波などで測る検査)
- 問診と診察
診察で予想されること
最初はお話を聞くことから始まります。体に負担のない検査がほとんどで、特別な準備は必要ありません。
治療
膀胱トレーニングは、薬を使わずに行える治療の第一歩です。生活のなかで継続することで効果が期待できます。
自宅でのセルフケア
- 排尿日記をつけて、トイレに行く時刻や量の傾向を知る
- 尿意を感じても、少しだけがまんする時間を延ばしてみる(無理はしない)
- 骨盤底筋体操を毎日続ける
- コーヒーなどのカフェインをとりすぎない
- 水分は必要な量を、まとめて飲まずにこまめにとる
医療治療
膀胱の筋肉の過剰な働きをおさえるお薬や、理学療法士による骨盤底筋のトレーニングなどがあります。また、女性の場合、腟の中に入れて膀胱を支える道具を使う方法もあります。実際に受ける治療は、医師と十分に相談して決めましょう。
手術が検討される場合
手術は、ほかの治療で効果が見られない場合や、骨盤内の臓器が下がる骨盤臓器脱などが原因になっている場合に、限られたケースで検討されます。
この病気と共に生きる
膀胱トレーニングは、あせらず毎日続けることが何より大切です。うまくいかない日があっても気にせず、排尿日記を見ながら自分のペースで調整しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日少しずつ骨盤底筋体操を行う
- 便秘を予防して排便を整える
- 適正体重を保つ
- 禁煙する(長く続く咳は膀胱に負担をかけます)
食事と運動
水分は1日を通してこまめに飲むことが基本です。コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェイン飲料や炭酸飲料は、膀胱を刺激することがあるので、飲みすぎに注意しましょう。ウォーキングなどの軽い運動は、全身の血行をよくし、膀胱の健康にも役立ちます。
精神的健康と心の健康
尿もれや頻尿は、恥ずかしさや不安を感じることがあるかもしれません。外出が不安になったり、人に知られたくないと思ったりするのは自然なことです。それでも、ひとりで悩みすぎずに、医療者や家族に話してみることが助けになります。
予防
すべての尿もれを予防できるわけではありませんが、妊娠中や産後に骨盤底筋体操を行うことや、体重を適正に保つことで、リスクを下げられる可能性があります。
検診プログラム
尿もれや頻尿を予防する特別な血液検査はありませんが、気になる症状があれば早めに相談することが、症状の悪化を防ぐことにつながります。
合併症
治療しない場合
- 尿もれが続いて皮膚がかぶれることがある
- 膀胱炎などの尿路感染症にかかりやすくなる
- 夜中のトイレ移動で転倒するリスクが高まる
- 外出を避けるなどして、人との交流が減ってしまうことがある
長期的な見通し
膀胱トレーニングや骨盤底筋体操は、多くの人に効果があります。数週間から数か月かかることもありますが、根気よく続ければ改善が期待できます。ひとりで頑張りすぎず、専門家の助けを借りながら無理なく進めましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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