発熱と旅行: 知っておきたい準備と対処のポイント
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
旅行中や旅行先で熱が出たときの対処と、旅行前にできる準備についての情報です。発熱は、体にウイルスや細菌が入ったときなどに起こる反応で、病気そのものではなく、体が感染とたたかっているサインです。
重要な事実
- 旅行先での発熱は、感染症がきっかけとなることが多く、早めの相談が大切です。
- 海外から帰国してから熱が出た場合は、必ず医療機関に渡航先の国と期間を伝えてください。
- 水分をこまめにとり、休むことが回復への第一歩です。
- 重い症状があるときは、ためらわずに119番へ連絡してください。
海外旅行で体調をくずす人は少なくなく、その中でも発熱はよくみられる症状のひとつです。
子どもから大人まで、年齢を問わず誰にでも起こりえます。特に海外旅行では、その土地に免疫がない人が感染症にかかりやすく、小さい子どもや高齢者、持病がある人は注意が必要です。
症状
- 呼吸が苦しく、息ができない
- 呼びかけに反応しない、意識がもうろうとする
- けいれんが止まらない
- 熱とともに、押しても消えない発疹やあざのような点が出る
- 強い頭痛と首のうしろが硬くなる症状がある
- 水分がまったくとれず、尿がほとんど出ない
- ⚠海外から帰国して数週間以内に熱が出た
- ⚠旅行先で熱が出て、症状がよくならない
- ⚠熱が数日以上つづく
- ⚠吐き気や下痢があり、水分がとれない
- ⚠家族やまわりの人に同じ症状が出ている
一般的な症状
- 熱っぽい、体が熱い
- 寒気やふるえ
- 筋肉や関節の痛み
- のどの痛み
- 咳、鼻水
- だるさ、けん怠感
子供の症状
- ぐったりしている
- 機嫌が悪く、いつもと様子がちがう
- 飲みものを飲まない
- 泣いても涙が出ない
- ひきつけ(けいれん)を起こす
高齢者の症状
- 熱が高くなくても、ぼんやりする
- 元気がなく、食欲が落ちる
- 咳が長引く
- 意識がもうろうとする
- トイレの回数が減る
原因
主な原因
- ウイルスや細菌の感染(風邪、インフルエンザなど)
- 食べ物や水が原因の下痢・食あたり
- 蚊や虫にさされることでうつる感染症
- 疲れ、寝不足、気候の変化による体調のくずれ
リスク要因
- 生水や生ものを口にする機会がある
- 蚊対策をしないで屋外にいる時間が長い
- 過密なスケジュールで休みが足りない
- 免疫の働きが弱っている(小さい子ども、高齢者、持病がある人など)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 帰国後に熱が出た場合は、すぐに医療機関を受診し、渡航先の国と期間を伝えてください。
- 旅行先で高熱がつづく、ぐったりする、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、現地の救急を呼ぶか、宿泊先のスタッフに相談してください。
- 日本では、重い症状がある場合は119番に救急車を依頼してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 渡航先が決まったら、出発前に医療機関や旅行外来で健康相談をしておくと安心です。
- 持病がある人や妊娠中の人は、旅行前に主治医と相談しましょう。
- 予防接種の時期を出発前に確認し、必要な準備をしておきましょう。
診断
医療機関では、体温や全身の状態を確認し、渡航先や滞在先、食べたもの、虫さされの有無などをくわしく聞きます。原因の可能性をしぼるために、これらの情報がとても大切です。
行われる可能性のある検査
- 身体診察(のど、皮膚、おなかなどを確認)
- 血液検査
- 必要に応じて、便の検査や画像検査
診察で予想されること
原因がすぐにわからない場合でも、症状の経過をみながら治療や経過観察が行われます。不安なことは、そのときに遠慮なく医師にたずねてください。
治療
治療は発熱の原因によって異なります。多くの感染症では、体の免疫が自分でウイルスなどとたたかい、安静と水分補給によって自然に回復していきます。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分をとる(お茶、スポーツドリンク、経口補水液など)
- 部屋の温度を快適にし、体を冷やしすぎない
- 安静にして、睡眠を十分にとる
- 手洗いをしっかり行い、咳やくしゃみをするときはマスクやティッシュで口をおおう
- つらい症状があるときは、無理をせず医療機関や薬局で相談する
医療治療
医療機関では、脱水が強い場合には点滴などの水分補給が行われます。細菌感染が疑われる場合は抗菌薬が検討されることがありますが、原因に合った治療を医師が判断します。自己判断での薬の使用は避けてください。
この病気と共に生きる
旅行中の発熱は、無理をせず予定を変更して休むこともたいせつです。宿泊先で休んでいても症状がよくならない場合や、新しい症状が現れた場合は、早めに医療機関へ相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 出発前に体調を整え、無理のないスケジュールを組む
- こまめに手洗い・うがいをする
- 蚊が多い場所では長そで・長ズボンを着て、虫よけを使う
- 生水や生ものは避け、加熱されたものを選ぶ
- 帰国後も、しばらくは体調の変化に注意する
食事と運動
発熱時は水分補給を第一にし、食欲があれば消化のよいものを少しずつ食べましょう。無理に運動をする必要はありません。安静がいちばんです。
精神的健康と心の健康
旅行中に熱が出ると、予定がくずれて不安になったり、ストレスを感じたりすることがあります。「無理をしてもいい休息の時間」ととらえ、まわりの人に頼ることも大切です。
予防
発熱そのものを完全に防ぐことはできませんが、感染症にかかるリスクを減らすことで、旅行中の発熱を予防できる可能性があります。
ワクチン
旅行先によっては、感染症を防ぐための予防接種がすすめられることがあります。渡航先が決まったら、早めに医療機関や旅行外来で相談しましょう。
検診プログラム
持病がある人や妊娠中の人は、旅行前に健康状態を確認してもらいましょう。帰国後も、気になる症状がつづく場合は早めに受診してください。
合併症
治療しない場合
- 水分が不足して脱水が進む
- 発熱の原因となった感染症が悪化する
- インフルエンザなどでは、まれに肺炎を起こすことがある
- 周りの人に感染を広げてしまう可能性がある
長期的な見通し
多くの場合、安静と水分補給で数日以内に回復します。適切なタイミングで医療機関に相談すれば、原因に合わせた治療を受けられるため、安心につながります。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。