旅行中の感染症から身を守るには
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
旅行中の感染症対策とは、出発前から帰国後までに気をつけることのすべてです。海外や遠い地域では、日本にいるときには出会わないウイルスや細菌、虫などが原因の病気にかかることがあります。この記事では、旅行中に感染症にかからないための準備や、かかったかもしれないときの行動を、わかりやすく説明します。
重要な事実
- 旅行先によっては、食べ物や水、虫の刺されなどから感染症にかかるリスクが高まります。
- 事前の予防接種や持ち物の準備で、多くの感染症を防げます。
- 帰国後に発熱や下痢が続くときは、早めに医療機関へ相談してください。
海外旅行者の約半数が、旅行中または帰国後に何らかの健康上の問題を経験するとの報告もあります。ただし、多くの場合は軽いもので、重い感染症はまれです。
誰にでも起こり得ることですが、小さな子ども、高齢者、妊娠中の方、持病のある方、免疫力が弱っている方は特に注意が必要です。
症状
- 意識がもうろうとしている(すぐに119番)
- 呼吸が苦しい(すぐに119番)
- 胸の痛みが続く(すぐに119番)
- けいれんが止まらない(すぐに119番)
- 血を吐いた、または便に血が混ざる(すぐに119番)
- ⚠40度近い高熱がある
- ⚠下痢が何日も続く
- ⚠強い頭痛やおう吐がある
- ⚠発疹が広がる
- ⚠旅行から帰って数日〜数週間以内に症状が出た
一般的な症状
- 下痢や嘔吐(おうと)
- せきやのどの痛み
- 体の痛みやだるさ
- 発疹(ほっしん)
子供の症状
- ぐったりしている
- 水分を取れない
- おしっこの量が減る
- 泣いても涙が出ない
- けいれん
高齢者の症状
- いつもと違うぼんやりした様子
- 下痢や脱水のサイン
- 呼吸が苦しそう
- 立つことが難しい
原因
主な原因
- 汚れた食べ物や水を口にすること
- 蚊やダニなどの虫に刺されること
- 人と人との接触や飛沫(ひまつ)でうつること
- 動物に噛まれること
リスク要因
- 衛生状態のよくない地域への旅行
- 熱帯・亜熱帯の国々
- 混雑した場所に長くいる
- 免疫の弱い方(持病や治療中など)
- 旅行先での予防接種が未完了
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 旅行先で症状が出て悪化している場合
- 帰国後に熱や下痢などの症状が続く場合
- 周りの人にも同じ症状が出ている場合
定期受診を予約すべき場合:
- 旅行の1〜2か月前には旅行外来や医療機関で相談する
- 持病がある方は、出発前に主治医へ相談する
診断
医師が症状と最近の旅行歴(どこに行ったか、何を食べたか、虫に刺されたかなど)を詳しく聞き、必要に応じて検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 血液検査
- 便(うんち)の検査
- 尿の検査
- マラリアやデング熱などの迅速検査
診察で予想されること
問診がとても重要です。旅行前にどの国に行ったか、いつ帰国したかをメモしておくと、診察がスムーズになります。
治療
治療は感染症の種類によって異なります。多くは水分補給と安静で体の回復を助けますが、原因に応じた薬が使われることもあります。医師の指示を守りましょう。
自宅でのセルフケア
- こまめに手を洗う
- 水分を十分に取る
- 安静にして休む
- 下痢のときは刺激の少ない食べ物を少しずつ食べる
- ほかの人にうつさないよう、咳エチケットを心がける
医療治療
細菌が原因の感染症には抗菌薬、マラリアには抗マラリア薬など、原因となる病原体に合わせた治療薬が使われます。自己判断で薬を飲まず、必ず医師の処方を受けてください。
この病気と共に生きる
旅行中は、その日の体調に合わせて無理をしないことが大切です。睡眠をしっかり取り、疲れをためないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- こまめに手を洗う
- 生水や氷を避け、加熱された食事を選ぶ
- 虫よけスプレーを使う
- 長袖・長ズボンで虫刺されを防ぐ
- 旅行保険に加入しておく
食事と運動
旅行中もバランスのよい食事と適度な運動を心がけてください。下痢中は、おかゆやスープなど消化のよいものを取りましょう。
精神的健康と心の健康
旅行中の体調不安や、帰国後の症状への心配は、ストレスになることもあります。頼れる人に相談したり、不安が強いときは医療機関に聞いたりしましょう。
予防
はい、多くの感染症は事前の準備と行動の注意で予防できます。出発前に地域の情報を調べることが第一歩です。
ワクチン
旅行先によっては、予防接種が推奨される病気があります(例: A型肝炎、破傷風など)。出発の数週間前までに医療機関や旅行外来で相談しましょう。
検診プログラム
特定の検診は必要ありませんが、持病のある方は出発前に健康チェックを受けると安心です。
合併症
治療しない場合
- 脱水が進む
- 重症の感染症(マラリアなど)では命に関わることがある
- 職場や学校、家族など周囲の人に感染を広げる可能性がある
長期的な見通し
適切なケアと医療機関の受診によって、ほとんどの旅行関連感染症は回復します。怖がりすぎず、でも準備はしっかりして、楽しい旅をしてください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。