聴覚スクリーニング(聞こえの検査)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
聴覚スクリーニングとは、聴こえに問題がないかを調べる簡単な検査です。特別な準備は必要なく、痛みもほとんどありません。この検査だけで難聴と診断するのではなく、詳しい検査が必要な人を見つけるためのものです。
重要な事実
- 日本では多くの新生児を対象に聴覚スクリーニングが行われています
- 検査は痛みがなく、小さな赤ちゃんでも眠ったまま受けられます
- 聴こえにくさは早く見つけるほど、早くサポートにつながります
聴力の低下はとても身近な問題です。特に加齢や大きな音へのさらされ方が原因で、多くの人が経験します。新生児の聴覚スクリーニングも日本の多くの医療機関で行われています。
新生児からお年寄りまで、すべての年代で行われる可能性があります。特に、言葉の発達段階にある子どもや、難聴が増えやすい高齢者、大きな音の環境で働く人にとって大切です。
症状
- 突然、片方または両方の耳がまったく聞こえなくなった
- めまい、しびれ、ろれつが回らない、激しい頭痛など脳卒中を疑う症状がある
- ⚠突然耳が聞こえにくくなった(48時間以内)場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください
- ⚠耳の強い痛みや出血がある
- ⚠耳に異物が入った可能性がある
一般的な症状
- 人の話し声が聞き取りにくい
- テレビやラジオの音量が周りの人より大きい
- 耳鳴りがする
- 耳が詰まった感じがする
- 聞き返すことが増えた
子供の症状
- 呼んでも振り向かない、反応が薄い
- 言葉の発達が周りの子より遅い
- テレビのすぐ近くで見る
- 大きな音に驚かない
高齢者の症状
- 会話についていけず、聞き返すことが多い
- 電話の声が聞き取りにくい
- ひとりでいるとき、話しかけられても気づかないことがある
- 周囲との交流を避けるようになった
原因
主な原因
- 加齢による変化
- 大きな音や騒音への長期間の曝露
- 耳あかや中耳炎などによる伝音性難聴
- 遺伝的な要因
- 頭部のけがや一部の病気、薬の影響
リスク要因
- 年齢を重ねること
- 騒音の大きい職場や環境で過ごすことが多い
- 難聴の家族歴がある
- 耳の感染症を繰り返している
- 耳に影響を与える可能性のある薬を使っている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の聞こえの悪化は、早い治療が大切です。すぐに耳鼻咽喉科へ連絡してください
- 緊急の症状がある場合は119番を呼んでください
定期受診を予約すべき場合:
- 新生児聴覚スクリーニングで再検査をすすめられた
- 子どもの言葉の発達が気になる
- 日常生活で聞こえにくさを感じる
- 家族や周りの人から聞こえが悪いと指摘された
診断
聴覚スクリーニングや聞こえの相談では、まず問診と耳の観察を行い、必要に応じて詳しい聴力検査をします。判定は耳鼻咽喉科の医師や言語聴覚士が行います。
行われる可能性のある検査
- 問診(気になることや聞こえの状態を話す)
- 耳鏡による外耳道と鼓膜の観察
- 純音聴力検査(さまざまな大きさ・高さの音が聞こえるかを調べる)
- 語音聴力検査(言葉の聞き取りにくさを調べる)
- 鼓室音響検査(中耳の状態を調べる)
- 新生児の自動聴性脳幹反応検査や耳音響放射検査(眠っている間にできる検査)
診察で予想されること
特別な準備は不要です。検査は30分から1時間程度で、ほとんどが痛みのないものです。結果はその場で説明されることが多く、必要に応じて再検査や専門の医療機関を紹介されます。
治療
治療は原因と難聴の程度によって異なります。聞こえを取り戻す治療が難しい場合は、補聴器や人工内耳などの機器、聞こえを活用する練習、コミュニケーションの工夫などを組み合わせて、生活のしやすさを目指します。
自宅でのセルフケア
- 大きな音から耳を守る(耳栓やイヤーマフを使う)
- 耳掃除のしすぎに注意し、耳あかが気になるときは医師に相談する
- 補聴器を使っている場合は、定期的に手入れをする
- 周囲の人に「聞こえにくい」と正直に伝える
- 聞き取りやすい場所(静かで明るい場所)で会話をする
医療治療
医師の診察で、中耳炎や耳あかなど治療できる原因が見つかれば、その治療が先に行われます。原因に応じて、薬や鼓膜の処置、補聴器の装用、人工内耳などの選択肢が検討されます。薬を処方される場合は、医師や薬剤師の説明をよく聞いてください。
手術が検討される場合
中耳炎や耳小骨の異常による難聴、重度の感音難聴などで、手術が効果的と判断された場合に検討されます。手術が必要かどうかは耳鼻咽喉科の専門医が説明します。
この病気と共に生きる
聴こえにくさは、早くから向き合えば生活の質を大きく保つことができます。補聴器や周囲の協力を上手に使いながら、自分のペースで生活できる方法を見つけていきましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日決まった時間に補聴器の電池確認や手入れをする
- 会話のときは相手の顔を見て口の動きも手がかりにする
- 駅のアナウンスなどが聞き取れないときは、表示やアプリを利用する
- 聞き返すことを恥ずかしいと思わない
- 定期的に耳鼻科で聴力の状態を確認する
食事と運動
バランスのよい食事と適度な運動は、血流や全身の健康を保つのに役立ちます。ただし、これだけで難聴が治るわけではありません。聞こえのケアは医療機関の相談と並行して行いましょう。
精神的健康と心の健康
聞こえにくさが続くと、会話を楽しめず、孤独感や不安を感じることがあります。また、周りに理解されないことでストレスを感じる人もいます。気分がつらいときは、ひとりで抱え込まずに家族や医師、相談機関に話してください。
予防
加齢による難聴は完全には防げませんが、騒音による難聴や一部の感染症による難聴は予防できることがあります。大きな音の環境では耳栓を使い、耳の異常は早めに相談しましょう。
ワクチン
おたふくかぜなどの感染症が難聴の原因となることがあります。日本の定期予防接種の対象かどうかを確認し、受けられるものはきちんと受けておくことが大切です。
検診プログラム
日本では多くの自治体や医療機関で、新生児を対象とした聴覚スクリーニングが行われています。また、学校や職場の健診で聴力検査が行われることもあります。気になる場合は、自治体やかかりつけ医に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 子どもの場合は言葉の発達に遅れが出ることがある
- 会話が成り立ちにくくなり、人とのつながりが減る
- 社会生活で情報を得る機会が減る
- 認知機能の低下やうつなどの心の問題につながる可能性がある
長期的な見通し
聞こえは年齢や環境とともに変化しますが、早く気づいて適切なサポートを受ければ、多くの人がこれまでどおりの生活を続けられます。補聴器や周囲の理解を活用しながら、無理のない方法で聞こえと向き合っていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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