視力検査(視力スクリーニング)とは?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
視力検査は、目がどのくらいはっきりと見えるかを調べる簡単な検査です。視力の低下や目の病気を早い段階で見つけるために行われます。スクリーニングとは、症状がなくても、病気のサインを見逃さないようにするためのチェックのことをいいます。
重要な事実
- 視力検査は痛みがなく、一度に短時間で終わります。
- 子どもの頃から定期的に視力検査を受けることで、弱視(目が十分に発達しないこと)や近視などを早く見つけられます。
- 大人では、白内障や緑内障などの目の病気を早期発見するのに役立ちます。
視力検査は非常に一般的です。学校や職場の健康診断、眼科の受診時など、多くの人が年1回以上受ける機会があります。日本では、学校保健安全法により学校で定期的に視力検査が行われています。
視力検査は、子どもから高齢者まで、すべての年代の人が対象になります。特に、子どもは視力の発達が未熟なため早期の検査が重要で、高齢者では加齢による目の病気が増えるため定期的な検査がすすめられます。
症状
- 突然、目が見えなくなった
- 目をぶつけた後、激しい痛みがある
- 突然、光が走るような閃光(せんこう)が見える、またはカーテンがかかったような暗さを感じる
- 目や頭に強い痛みがあり、吐き気を伴う
- 視界に大きな黒い影が浮かび、それが増えていく
- ⚠視力が急に低下した
- ⚠物が二重に見える、またはゆがんで見える
- ⚠目の痛みや赤みが続く
- ⚠目やにや涙が多く、目を開けられない
一般的な症状
- 文字がぼやけて見える
- 遠くの物や近くの物が見えにくい
- 目が疲れやすい
- 物が二重に見える
- まぶしく感じる、光がまぶしい
子供の症状
- テレビや教科書を近づけて見る
- 目を細めて物を見る
- 頻繁に目をこする
- 黒板の字を読むのに時間がかかる
高齢者の症状
- 本を読むとき光を強く必要とする
- 階段や段差がわかりにくい
- 視界の中心が暗く見える、またはゆがんで見える
- 周りが見にくく、ぶつかりやすい
原因
主な原因
- 視力検査自体は検査であって病気ではありません。検査で見つかる主な原因は、近視・遠視・乱視などの屈折異常、白内障、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病による目の病気などです。
リスク要因
- 加齢(年をとるほど目の病気が増える)
- 家族に目の病気の人がいる
- 生活習慣病(糖尿病・高血圧など)がある
- 屋外で強い紫外線を浴びる機会が多い
- 近業(手元の細かい作業)やスマートフォンの使用時間が長い
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の視力低下や見え方の変化を感じたとき
- 目の痛みやけががあるとき
- 視界の異常(閃光、黒い影、ゆがみ)があるとき
定期受診を予約すべき場合:
- 子どもは学校の検診に加え、1〜2年に1回は眼科で視力検査を受けることがすすめられます。
- 大人も1〜2年に1回の定期検査が理想です。特に40歳以降は目の病気が増えるため、年に1回の検査を目安にしてください。
- 近視や乱視が進行しやすい方は、医師の指示に従って定期的に検査を受けてください。
診断
視力検査は眼科や健康診断で行われます。医師や検査技師が、視力表を使ってあなたの見える力を測定し、必要に応じて目の病気の有無を調べる追加検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 視力測定(ランドルト環やE字表などで視力を調べる検査)
- 屈折検査(近視・遠視・乱視の程度を調べる検査)
- 眼圧検査(目の圧力を測り、緑内障の可能性を調べる検査)
- 眼底検査(目の奥の網膜や視神経などを観察する検査)
- 細隙灯検査(顕微鏡で目の前の部分を詳しく観察する検査)
診察で予想されること
検査は通常、数十分以内に終わります。視力表を見る、装置のぞき込むなど、痛みを伴うことはほとんどありません。一部の検査では目をこらす必要がありますが、無理なく受けられます。
治療
視力検査で異常が見つかった場合、治療は原因となる病気や状態によって異なります。治療は、主に眼鏡やコンタクトレンズでの矯正、目薬などによる薬物療法、レーザーや手術による治療に分けられます。
自宅でのセルフケア
- スマートフォンやパソコンの使用中は、20分に一度は遠くを見るなど、目を休める時間を作りましょう。
- 部屋の明るさを適切にし、まぶしすぎない照明で作業をするようにしましょう。
- 屋外で強い日差しのときは、UVカットのサングラスや帽子を使うと目を守るのに役立ちます。
- 手を清潔に保ち、目をこすりすぎないようにしましょう。
医療治療
視力低下の原因や病気に応じて、眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正する方法、白内障や緑内障などでは点眼薬や内服薬(のみぐすり)による薬物療法、またレーザー治療や手術を行うことがあります。どの治療が適しているかは、眼科医が検査結果に基づいて説明します。
手術が検討される場合
白内障(水晶体が白く濁る病気)や、進行した緑内障、網膜の病気などでは、手術が必要になることがあります。手術のタイミングは病気の進行具合や生活への影響を考慮して、医師と相談して決めます。
この病気と共に生きる
日頃から、決められた頻度で眼科を受診し、視力や目の健康をチェックすることが大切です。見え方の変化を感じたら、一人で抱え込まずに医師に相談しましょう。
生活習慣のアドバイス
- バランスの良い食事を心がける(葉野菜や魚など、目に良いとされる食品を積極的に取り入れる)
- 禁煙する(喫煙は目の病気のリスクを高めます)
- 適度な運動を続ける(生活習慣病の予防につながります)
- 十分な睡眠をとる
食事と運動
目の健康には、緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど)や青魚に含まれる栄養素が役立つとされています。また、適度な運動は血液循環を良くし、生活習慣病を予防することで、目の病気のリスクを減らす可能性があります。
精神的健康と心の健康
視力の低下や目の病気は、生活に不便さを感じたり、将来への不安から、気分が落ち込むこともあります。そのようなときは、無理をせず、家族や友人に気持ちを話したり、医師やカウンセラーなどの専門家に相談することも大切です。
予防
すべての目の病気を予防することはできませんが、定期的な視力検査や目の検診を受けることで、病気を早期に発見し、進行を抑えることができます。また、生活習慣の改善によって予防できる目の病気もあります。
検診プログラム
日本では、学校や職場、自治体での健康診断に視力検査が含まれています。また、妊婦や乳幼児を対象とした健診でも視力のチェックが行われることがあります。特に症状がなくても、定期的に眼科で検診を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- 近視や乱視を放置すると、頭痛や目の疲れが続くことがあります。
- 弱視(子どもが目を使うことを学習する時期に見られる視力の発達不良)は、早期発見が遅れると治療が難しくなります。
- 緑内障や糖尿病網膜症は、進行すると視野が狭くなり、失明のリスクが高まります。
- 網膜剥離(もうまくはくり)は、放置すると視力が戻らないことがあります。
長期的な見通し
視力検査を受けて異常を早期に見つければ、適切な治療やサポートを受けることで、多くの場合、視力を保ったり、低下を遅らせたりすることができます。たとえ視力に問題があっても、眼鏡や治療で快適に過ごせる人がほとんどです。定期的な検査を続けることが、目の健康を守る一番の道です。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。