副鼻腔炎(ふくびくうえん)のときの生活のヒント
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
副鼻腔炎とは、鼻のまわりにある骨の中の空洞(副鼻腔)という場所に炎症が起こり、粘膜がはれて鼻水や鼻づまりなどの症状があらわれる病気です。多くはかぜをきっかけに起こります。
重要な事実
- 副鼻腔炎は、かぜやアレルギーが原因で起こることが多いです。
- 多くの場合ウイルスが原因で、特別な治療をしなくてもよくなります。
- 家庭でのケアで症状をやわらげられることがたくさんあります。
とても多くの人にみられる一般的な病気です。かぜのあとに軽い副鼻腔炎の症状を感じたことがある人も少なくありません。
かぜをよくひく子どもや、アレルギー性鼻炎のある人に多くみられます。大人でも、風邪のあとや免疫力が落ちているときに起こることがあります。
症状
- 突然の強い頭痛と首のこわばり
- ものが二重に見えるなど、目に症状があらわれた
- 意識がもうろうとする
- 息苦しさが急に出てきた
- 顔が急に大きくはれ、痛みが広がる
- ⚠症状がよくなったのに、急に悪くなった
- ⚠発熱が4日以上続く
- ⚠目のまわりの痛みやはれが強くなった
- ⚠強い痛みで食事や睡眠ができない
一般的な症状
- 鼻づまり
- 黄色や緑色の鼻水
- 顔の圧迫感や痛み(特に頬や目のまわり)
- においがわかりにくい
- せきやのどの痛み
- 発熱やだるさ
子供の症状
- 機嫌が悪くなる
- 長引くせきや鼻水
- 耳の痛みを訴える
- 食欲がない
- 夜に寝苦しそうにする
高齢者の症状
- 高熱や強い痛みを感じにくいことがある
- だるさが長く続く
- 食欲低下
- ぼんやりしたり、反応が遅くなったりすることがある
原因
主な原因
- かぜなどのウイルス感染
- ウイルス感染のあとに起こる細菌の感染
- アレルギー性鼻炎
- 歯の感染が広がった場合
リスク要因
- かぜをひいている
- アレルギー性鼻炎などの鼻の病気がある
- タバコを吸う、または受動喫煙がある
- 免疫力が低下している
- 鼻の構造に問題がある
- 鼻を強くかみすぎる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 鼻水や鼻づまり、顔の痛みが10日以上続く
- 症状がよくなった後に再び急に悪くなる
- 高熱、強い頭痛、目のまわりの腫れが出てきた
- 市販のケアをしても1週間以上改善しない
定期受診を予約すべき場合:
- かぜのあとに鼻の症状が長く続いている
- 頭が重い、においがしないなど、日常生活に支障がある
- 年に何度も副鼻腔炎の症状が出る
診断
医師が症状の話を聞き、鼻やのどを確認して診察します。必要に応じて、鼻の内部をカメラで見る検査などを行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 鼻の内視鏡検査(鼻のなかを細いカメラで見る)
- CT検査(詳しい画像で副鼻腔の状態を調べる)
- 症状が長い場合の細菌検査
診察で予想されること
診察では、症状がいつからあるか、鼻水の色や痛みの場所などを聞かれます。痛みを伴う検査はほとんどありません。診察室で結果が説明され、治療方針を一緒に決めていきます。
治療
副鼻腔炎の多くはウイルスが原因のため、抗菌薬(細菌をやっつける薬)は最初から使われません。まずは自宅でのケアを中心に、体の回復を助けます。細菌感染が強く疑われる場合にのみ、医師が抗菌薬の使用を検討します。
自宅でのセルフケア
- 水分をしっかりとって、体を休める
- お風呂の湯気や加湿器で鼻の粘膜をしめらせる
- 温かいタオルを鼻や顔に当てて血行をよくする
- 頭を少し高くして休むと鼻づまりが楽になることがある
- 生理食塩水の鼻洗浄を試す(薬局で相談できます)
- タバコの煙を避ける
医療治療
医療機関では、症状をやわらげるために、鼻づまりを軽くする薬や痛み・発熱をやわらげる薬が処方されることがあります。副鼻腔炎が長く続く場合は、炎症を抑えるスプレー薬や、根本的な原因に対する治療が行われます。どの薬を使うかは、年齢や症状、原因によって医師が判断します。必ず医師の指示に従いましょう。
手術が検討される場合
副鼻腔炎がとても長く続き、薬による治療でも改善しない場合や、鼻の形のゆがみなどの構造的な原因がある場合は、手術が検討されることもあります。ただし手術はめったに必要なものではなく、多くの人は手術をせずに治療できます。
この病気と共に生きる
症状が続く間は無理をせず、十分な休息をとることが大切です。鼻をかむときは、片方ずつやさしくかむと耳への負担が少なくなります。頭を高くした姿勢で寝ると、鼻づまりが楽になることがあります。
生活習慣のアドバイス
- 室内の湿度を50%前後に保つ
- 加湿器や濡れたタオルを活用する
- 空気の乾燥や冷気を避ける
- アレルギーがある人は、ハウスダストや花粉などの対策をする
- タバコを吸う人は禁煙を考える
- 手洗いを続けて、ほかの人への感染や悪化を防ぐ
食事と運動
水分を多めにとり、温かいスープや飲み物で体を温めると楽になることがあります。治療中は食事を無理にたくさんとる必要はありませんが、食べられるものを少しずつ食べましょう。体調が回復してきたら、軽い散歩など無理のない範囲で体を動かすと、免疫力の回復に役立ちます。
精神的健康と心の健康
長く続く鼻づまりや痛みは、気分を落ち込ませたり、睡眠の質を下げたりすることがあります。無理に辛抱せず、家族や友人に状態を伝えて助けを求めましょう。気分転換の時間をつくることも大切です。
予防
副鼻腔炎を完全に防ぐことはできませんが、かぜやインフルエンザなどの感染症を防ぐことで、リスクを下げることができます。手洗いや咳エチケットは、厚生労働省の感染症対策の基本的な考え方と同じように大切です。
ワクチン
インフルエンザなどの予防接種は、かぜをきっかけに起こる副鼻腔炎のリスクを減らす可能性があります。ワクチンが自分に合うかどうかは、医師に相談してください。
検診プログラム
副鼻腔炎のための特別な検診はありませんが、アレルギー鼻炎や鼻の病気をきちんと治療しておくことで、慢性化を防ぐことができます。
合併症
治療しない場合
- 炎症が目のまわりや脳の近くに広がる
- 慢性的な副鼻腔炎になり、長く症状が続く
- ぜんそくがある人は悪化しやすくなる
長期的な見通し
多くの副鼻腔炎は数週間以内に改善します。長引いたとしても、適切なケアと治療で症状をコントロールできます。自分に合った生活の工夫を取り入れながら、無理なく付き合っていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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