めまいのリスクを減らすために
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまい(回転性めまい)は、自分や周囲がぐるぐる回っているように感じる症状です。耳の奥にある平衡感覚をつかさどる器官や神経の働きが乱れることで起こります。多くは命に関わりませんが、転倒や事故のリスクを高めるため、きちんと対策することが大切です。
重要な事実
- めまいは病気そのものではなく、何らかの原因による症状です。
- 原因によっては、生活習慣の見直しでリスクを減らせる場合があります。
- 突然の強いめまいには、脳卒中など危険な病気が隠れていることがあります。
めまいはとても身近な症状で、日本の外来でもよく見られます。特に高齢者に多いですが、若い人にも起こります。
どの年代でも起こりますが、女性にやや多く、加齢とともに増えます。耳の病気、頭のけが、ストレス、睡眠不足があると起こりやすくなります。
症状
- 突然の激しいめまいとともに、ろれつが回らない、片方の手足が動かない、顔のゆがみがある(脳卒中の可能性)
- めまいとともに、胸の痛みや激しい頭痛がある
- 意識を失った
- ⚠強いめまいで立っていられない
- ⚠めまいとともに耳が聞こえにくくなった、耳鳴りが強くなった
- ⚠めまいで転倒し、けがをした
- ⚠めまいが繰り返し起こり、日常生活に支障が出ている
一般的な症状
- 自分や周囲が回っている感じ
- 立ちくらみやふらつき
- 吐き気や嘔吐
- 耳鳴りや聞こえにくさ
- バランスを保ちにくい
子供の症状
- 子どもは「頭がふわふわする」「ぐるぐる回る」などと表現することがあります。
- 顔色が悪い、急に立ち止まる、歩き方がふらつくなどのサインで気づくこともあります。
高齢者の症状
- 高齢者は、回転する感じよりも「ふらつく」「立てない」と感じることが多いです。
- 転倒による骨折のリスクが高いため、早めの相談が重要です。
原因
主な原因
- 良性発作性頭位めまい症(耳石がはがれて平衡感覚を乱す、最も多い原因)
- メニエール病(耳の内リンパ液が増えて発作を起こす)
- 前庭神経炎(平衡神経の炎症)
- 立ちくらみ(起立性低血圧)
- 脳卒中や脳の病気(まれですが危険)
リスク要因
- ストレスや疲労
- 睡眠不足
- 脱水や食事の偏り
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病
- 過去の頭部のけが
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- めまいが突然始まり、強い頭痛・しびれ・言葉が出ないなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
- めまいで立っていられず、意識がもうろうとする場合は、救急車(119番)を呼んでください。
定期受診を予約すべき場合:
- めまいを繰り返す、吐き気が続く、耳の症状がある場合
- 日常生活に支障がある、転倒が不安な場合
診断
耳鼻咽喉科では、問診と体の動きや目の動きの検査を行い、めまいの原因を探ります。必要に応じて、聴力検査や画像検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 問診(どんなときに、どのくらいのめまいがあるか)
- 平衡機能検査(立位や歩行、目の動きを調べる)
- 聴力検査
- 頭部CT・MRI(脳の病気を除外するため)
診察で予想されること
検査は通常外来で行われます。初診の問診では、めまいの様子をできるだけ具体的に伝えることが大切です。検査結果によって、治療方針が決まります。
治療
めまいの治療は、原因となる病気によって異なります。多くは薬物療法、リハビリテーション(平衡訓練)、生活習慣の改善を組み合わせて行います。重要なのは、自己判断で対処せず、医師の指導を受けることです。
自宅でのセルフケア
- ゆっくり立ち上がる、姿勢を変えるときは一呼吸おく
- 十分な睡眠と休養をとる
- 水分をしっかりとって脱水を防ぐ
- ストレスをためない工夫をする(深呼吸、趣味の時間など)
- めまいがするときは無理に動かず、安全な場所に座る
医療治療
医師による治療には、めまいを抑える薬や吐き気を和らげる薬、原因となる病気の治療薬などが用いられます。薬の種類や服用期間は症状や原因によって異なるため、医師の指示に従ってください。また、平衡訓練や、耳石を戻すための体位変換という動作療法も行われることがあります。
手術が検討される場合
多くのめまいは薬物療法やリハビリで改善しますが、まれに、薬で十分な効果が得られず、日常生活に大きな支障がある場合に手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
めまいを繰り返すときは、転倒や事故を防ぐために、家の中の障害物を取り除き、手すりを利用するなど安全な環境を整えましょう。めまいが起きやすい状況(急な振り返り、暗い場所、混雑した場所など)を避ける工夫も有効です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活を心がけ、睡眠をしっかりとる
- 過労やストレスをためない
- 急な動作を避ける
- アルコールやカフェインのとりすぎに注意する
- めまいの症状とそのときの状況をメモしておく
食事と運動
バランスの良い食事と適度な運動は、耳の血流を保ち、めまいの予防につながります。ただし、運動中にめまいが出たときはすぐに中止してください。体操やウォーキングなど、負担の少ない運動を医師と相談しながら行いましょう。
精神的健康と心の健康
めまいが続くと、不安や抑うつ、外出への恐怖など、心の健康にも影響が出ることがあります。つらい気持ちを一人で抱え込まず、医師や家族、友人に相談することが大切です。精神的なサポートが必要な場合は、かかりつけ医に相談してください。
予防
すべてのめまいを予防することはできませんが、生活習慣の改善でリスクを減らせる場合があります。十分な睡眠、水分補給、ストレス管理、急な動作を避けることが大切です。厚生労働省の健康づくりの考え方でも、生活習慣の改善は体調管理に役立つとされています。
ワクチン
めまいを直接予防するワクチンはありません。感染症を防ぐための一般的な予防接種は、体調を整えるうえで役立ちます。
検診プログラム
めまい自体の特別な検診はありませんが、年に一度の健康診断や高血圧などの生活習慣病の管理が間接的な予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 転倒による骨折や頭部のけが
- めまいの背景にある脳卒中などの病気の見逃し
- 日常生活や仕事への支障が続き、不安や抑うつにつながる
長期的な見通し
めまいは多くの場合、適切な診断と治療によって改善します。原因をきちんと調べ、医師の指導を守りながら生活習慣を整えることで、症状をコントロールし、安心して過ごせるようになります。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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