胆嚢摘出術の日
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
胆のう摘出手術(たんのうてきしゅしゅじゅつ)は、胆のうという臓器を取り除く手術です。胆のうは肝臓の下にある小さな袋で、胆汁(たんじゅう)という消化液をためています。この手術は、胆石(たんせき)や胆のうの炎症など、胆のうに問題があるときに行われます。手術の日には、病院で事前の準備をし、麻酔(ますい)をかけて手術を受けます。手術後は数時間から数日間、入院して回復します。
重要な事実
- 胆のう摘出術は、腹腔鏡(ふくくうきょう)を使う低侵襲(ていしんしゅう)手術で行われることが多いです。
- 手術は全身麻酔下で行われ、通常は1~2時間で終わります。
- 手術後は、胆のうがなくても消化に大きな問題はありません。
はい、胆のう摘出術は日本でもよく行われる手術の一つです。厚生労働省の統計によると、年間数万件の手術が行われています。
主に胆石症(たんせきしょう)や胆のう炎(たんのうえん)のある人に行われます。中年以降の女性に多く見られますが、男性や若い人にも起こります。
症状
- 急に激しい腹痛が起こり、冷や汗や意識がもうろうとする
- 高熱(38度以上)と震えが続く
- 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
- 血を吐く、または便が黒くなる
- ⚠持続する腹痛や吐き気で食事がとれない
- ⚠発熱(37.5度以上)が2日以上続く
- ⚠術後1週間以上たっても痛みや腫れが改善しない
一般的な症状
- 右わき腹や背中の激しい痛み(胆石発作)
- 吐き気や嘔吐(おうと)
- 食後(特に油っこい食事後)の腹部不快感
子供の症状
- 子どもでは、腹痛や黄疸(おうだん:皮膚や目が黄色くなること)が現れることがあります。
- 発熱や嘔吐を伴うこともあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、痛みがはっきりしない場合があります。だるさや食欲不振などの症状が出やすいです。
- 合併症(例えば胆のう炎)を起こしやすく、重症化しやすいです。
原因
主な原因
- 胆石(たんせき)が胆のうや胆管に詰まること
- 胆のうの炎症(胆のう炎)が繰り返し起こること
- 胆のうポリープや胆のうがんなど、まれにがんのリスクがある場合
リスク要因
- 肥満(BMIが高い)
- 急激な体重減少
- 女性ホルモンの影響(妊娠や経口避妊薬の使用)
- 家族に胆石症の人がいる
- 糖尿病や高脂血症(こうしけつしょう:脂肪が血中に多い状態)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合は、すぐに119番に電話して救急車を呼んでください。
- 手術後、傷口から膿(うみ)が出たり、発熱が続く場合は、すぐに病院に連絡してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 右上腹部の痛みが頻繁に起こる場合
- 胆石と診断されたが、症状が軽い場合でも、一度専門医に相談しましょう。
診断
胆のう摘出術が必要かどうかは、まず症状と診察、そして画像検査(エコーやCT)で診断されます。血液検査で炎症の程度を調べることもあります。
行われる可能性のある検査
- 腹部エコー(超音波検査):最もよく使われる検査で、胆石や胆のうの壁の厚さを確認します。
- CTスキャン:より詳しい画像を取ります。
- 血液検査:肝機能や炎症の値を調べます。
診察で予想されること
検査は外来で行われることが多く、痛みはほとんどありません。エコー検査ではおなかにジェルを塗ってプローブを当てます。結果はその場で説明されることが多いですが、場合によっては後日になります。
治療
胆のう摘出術は、症状のある胆石症や胆のう炎の標準的な治療法です。手術には主に2つの方法があります。一つは腹腔鏡手術(おなかに小さな穴をいくつか開けて行う)で、もう一つは開腹手術(おなかを大きく切開する)です。腹腔鏡手術のほうが回復が早いため、多くの場合に選ばれます。
自宅でのセルフケア
- 手術前日は、医師の指示に従って食事を控えます(絶食)。
- 手術当日は、水分も制限されます。
- 手術後は、医師の許可が出たら水分から徐々に食事を再開します。
医療治療
胆のう摘出術の前に、抗生物質による感染予防や痛み止めを使うことがあります。また、胆石が胆管に詰まっている場合は、内視鏡で石を取り除く処置(ERCP:内視鏡的逆行性胆管膵管造影)が行われることがあります。これらの治療は医師が状況に応じて判断します。
手術が検討される場合
手術は、胆石発作が繰り返し起こる場合や、胆のうの炎症が治まらない場合、胆のうポリープが大きい場合などに行われます。緊急を要する場合は、炎症が強い時や胆管が詰まっている時です。
この病気と共に生きる
手術後は、当日中にベッドから起き上がり、歩くことが推奨されます。退院後は、最初の1週間は重いものを持たない、激しい運動を避けるなど、傷の治りを優先します。多くの人は2~4週間で通常の活動に戻れます。
生活習慣のアドバイス
- 術後は、脂肪の多い食事を控え、消化の良いものから始めます。
- 水分を十分にとり、便秘を防ぎましょう。
- 禁煙・節酒:煙草は治癒を遅らせるため、やめることをおすすめします。
食事と運動
手術直後は、スープやおかゆなど消化の良いものを少量ずつ食べます。1週間後には普通食に戻れますが、油っこいものは控えめに。運動は、散歩から始め、医師の許可が出たら軽いジョギングなども可能です。激しい運動は術後1か月程度控えてください。
精神的健康と心の健康
手術や入院は不安やストレスを感じることがあります。特に痛みや回復の遅れが心配になるかもしれません。そんな時は、家族や友人、医療スタッフに気持ちを話すことが大切です。また、気分の落ち込みが続く場合は、医師に相談しましょう。
予防
胆石を完全に予防することはできませんが、リスクを減らすことはできます。バランスの良い食事、適度な運動、健康的な体重を保つことが大切です。急激なダイエットは胆石のリスクを高めるので避けてください。
検診プログラム
定期的な健康診断で腹部エコーを受けると、胆石を早期に発見できることがあります。ただし、無症状の胆石は治療の必要がないことも多く、医師と相談して決めましょう。
合併症
治療しない場合
- 胆のう炎の重症化(胆のうが破れたり、膿がたまる)
- 胆管炎や膵炎(すいえん)を引き起こす
- 黄疸や全身感染症(敗血症)のリスク
長期的な見通し
胆のう摘出術は安全な手術で、多くの人が術後に症状が改善し、日常生活に戻れます。胆のうがなくても、体は徐々に適応し、消化機能に大きな支障はありません。合併症はまれですが、起こった場合も適切な治療で対応できます。手術後の経過は良好で、ほとんどの人が満足しています。
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最終更新: 2026年7月31日
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