インフルエンザの家庭での過ごし方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる呼吸器(のどや鼻、肺)の感染症です。一般的なかぜよりも症状が重く、突然の高熱、のどの痛み、せき、筋肉や体の痛み、強いだるさなどが特徴です。多くの場合、1週間程度で自然に回復しますが、高齢者や小さな子ども、持病のある方は重症化することがあります。
重要な事実
- インフルエンザはかぜとは違う重い症状を引き起こすことがあります。
- 自宅では安静と水分補給が何より大切です。
- 重症化を防ぐため、予防接種や手洗いなどが効果的です。
- 症状が重いときは早めに医師に相談しましょう。
はい、日本では毎年冬に流行する、とても身近な感染症です。
年齢を問わず、誰でもかかる可能性があります。特に、高齢者、子ども、妊婦、持病(心臓や肺、腎臓、免疫など)のある方は重症化しやすいので注意が必要です。
症状
- 息が苦しく、呼吸が速い
- 胸の痛みが続く
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- けいれんが止まらない
- 唇や顔色が青白い(チアノーゼ)
- 小さな子どもがぐったりして水分が取れない
- ⚠熱が3日以上続いている
- ⚠症状が一度良くなったのに、再び悪化した
- ⚠せきがひどくなり、息苦しさを感じる
- ⚠耳が痛い、頭が痛いなど他の症状が強い
- ⚠子どもや高齢者がいつもと違う様子である
一般的な症状
- 突然の高熱(38度以上)
- のどの痛み
- 鼻水や鼻づまり
- 全身の筋肉痛や関節痛
- 強いだるさ(倦怠感)
子供の症状
- 熱が高くなりやすい
- けいれんを起こすことがある
- おなかの痛みや嘔吐、下痢を伴うことがある
- ぐったりして元気がなくなることがある
高齢者の症状
- 熱が高くならないこともある
- だるさや食欲の低下を訴えることが多い
- 意識がぼんやりする、混乱することがある
- 肺炎などに悪化しやすい
原因
主な原因
- インフルエンザウイルスの感染
- 感染者がせきやくしゃみをしたときの飛沫を吸い込むことでうつる(飛沫感染)
- ウイルスが付着した手で目や鼻、口に触れることでうつる(接触感染)
リスク要因
- 免疫力が低下している(高齢、疲労、睡眠不足など)
- 慢性の疾患がある(心臓病、肺の病気、糖尿病など)
- 妊娠している
- 乳幼児である
- 集団生活をしている(学校、職場、施設など)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しさや胸の痛いとき
- 意識がはっきりしない、呼びかけに反応しない
- けいれんが起きた
- 唇や爪が青白い
- 水分を全く取れない、尿が出ない
定期受診を予約すべき場合:
- 高熱が続く(3日以上)
- せきやたん、のどの痛みが悪化する
- 家族や職場でインフルエンザが流行していて、感染が心配なとき
- 予防接種の有無や持病について相談したいとき
診断
医師が症状を聞き、診察した上で、必要に応じて検査をします。流行期には症状だけから診断されることもあります。
行われる可能性のある検査
- 迅速抗原検査(のどや鼻の粘膜を綿棒で拭い、ウイルスの有無を調べる検査)
- 血液検査(ウイルスの影響や全身状態を確認する)
- 胸部X線検査(肺炎などの合併症を確認する)
診察で予想されること
診察では、いつから症状が出たか、発熱の有無、せきなどの症状、予防接種の有無、持病や妊娠の有無などを聞かれます。検査は数分で終わることが多く、結果が出るまで1時間以内のことがほとんどです。
治療
インフルエンザは、多くの場合、自宅での安静と体調管理で回復を待ちます。発症してから48時間以内に医師の診察を受け、抗ウイルス薬を使うと、症状の期間を短くできる可能性があります。ただし、薬は医師の判断が必要です。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休養を取る
- 小まめに水分を摂る(水、お茶、スープなど)
- 部屋の温度を快適に保ち、加湿器などで湿度を上げる
- 食欲がある場合は、消化の良い食べ物(おかゆ、うどんなど)を少しずつ食べる
- 熱や痛みがある場合、市販薬を使うときは薬剤師に相談し、説明書の用量・用法を守る
- 同居人がいる場合は、手洗いをまめにし、マスクをするなど感染対策をする
医療治療
医師の診察の上で、抗ウイルス薬(ウイルスの増殖を抑える薬)が処方されることがあります。服用は医師の指示に従ってください。症状の重症度や持病を考慮し、治療の必要性を判断します。特定の薬の名前や用量はこの記事では紹介しません。
手術が検討される場合
インフルエンザそのものに手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
インフルエンザから回復するためには、まず家でゆっくり休むことが重要です。熱が下がったからといって、すぐに外出するのは避けましょう。人にうつさないためにも、せきやのどの症状が落ち着くまでは、外出や人との接触を控え、やむを得ず外出するときはマスクを着用してください。
生活習慣のアドバイス
- こまめに手を洗う
- せきやくしゃみをするときは、ハンカチやティッシュで口を覆う(せきエチケット)
- 室内の換気を定期的に行う
- 睡眠と休息を十分に取る
- アルコールを控える
食事と運動
熱が出ると体から水分が失われるため、よく冷えない飲み物で水分を補給しましょう。食欲がない間は無理に食べる必要はありません。食欲が出てきたら、おかゆやスープ、豆腐など消化の良いものを少しずつ召し上がってください。運動は症状がよくなってから、無理のない範囲で再開しましょう。
精神的健康と心の健康
つらい症状が続くと、気分が落ち込んだり不安になることがありますが、多くの方は1週間ほどで回復します。もしも長く続く不安や抑うつ感がある場合は、一人で抱えず、保健所やかかりつけ医に相談してください。
予防
はい、インフルエンザは予防接種と日ごろの感染対策で予防することができます。手洗い、せきエチケット、換気などを徹底しましょう。
ワクチン
インフルエンザワクチンは、重症化を予防する効果があります。毎年秋から冬にかけての接種が勧められています。高齢者や持病のある方は特に検討しましょう。接種時期や対象年齢は厚生労働省の指針に基づいて地域ごとに決められています。詳しくはお住まいの自治体やかかりつけ医にご相談ください。
検診プログラム
インフルエンザを予防するための定期的な検査は特にありません。流行前にワクチンを接種し、流行期には人混みを避けるなど、日常の行動で予防しましょう。
合併症
治療しない場合
- 肺炎(肺の炎症)
- 中耳炎(耳の炎症)
- 気管支炎(気管支の炎症)
- 心筋炎(心臓の筋肉の炎症)
- 脳炎・脳症(脳の炎症、特に子ども)
- ぜんそくや慢性疾患の悪化
長期的な見通し
健康な多くの人は、1週間前後で自然に回復します。高齢者や持病のある方でも、ウイルス薬や予防接種、適切な休養によって重症化を防げます。症状が長引く場合は、無理をせず医療機関で相談しましょう。
サポートを探す
地域の団体
- 厚生労働省 ↗ · 日本
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。