痔核切除術
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
痔核切除術(じかくせつじょじゅつ)は、痔(いぼ痔)を手術で取り除く治療法です。医師が肛門の内側や外側にある痔の部分を切除することで、症状の改善を目指します。この手術は、他の治療法で効果がない場合や痔が重度の場合に行われます。
重要な事実
- 痔核切除術は全身麻酔または腰椎麻酔で行われ、通常は日帰りまたは1~2日の入院で行えます。
- 手術後は数週間の安静が必要で、排便時の痛みや出血があることがあります。
- ほとんどの場合、手術で痔は完全に取り除かれますが、再発を防ぐために生活習慣の改善が大切です。
痔核切除術は、痔の治療法の一つとしてよく行われています。日本では多くの人が痔に悩み、そのうち約10~20%が手術を受けると言われています。
痔核切除術は、中度から重度の痔(内痔核・外痔核)を持つ方、特に保存療法(薬や生活改善)で効果がない方や、痔核が大きく脱出する方に対して行われます。年齢や性別を問わず、症状が重い方に適応されます。
症状
- 大量の出血(おむつや下着がすぐに真っ赤になるほど)
- 肛門の激しい痛みで立っていられない
- 意識がもうろうとする、めまいがする(出血性ショックの可能性)
- ⚠排便時の出血が止まらない、または繰り返す
- ⚠肛門の腫れや痛みが悪化し、発熱を伴う
- ⚠手術後の傷から膿が出る、または悪臭がある
一般的な症状
- 肛門の痛みや違和感
- 排便時の出血(鮮やかな赤い血)
- 肛門から痔核が飛び出す(脱出)
- 肛門のかゆみや腫れ
子供の症状
- 子どもでは痔核切除術を受けることは稀ですが、もし受ける場合は、排便時の強い痛みや出血が主な症状です
高齢者の症状
- 高齢者では、痔核が大きくなったり脱出しやすくなることが多く、手術後は治りが遅くなることがあります。また、他の病気(高血圧や糖尿病など)の影響でリスクが高まる可能性があります。
原因
主な原因
- 痔核切除術は痔の治療法であり、痔自体の原因は、肛門周辺の血管がうっ血して膨らむことです。主な原因として、長時間の座位、便秘や下痢、妊娠・出産、加齢による組織の衰えが挙げられます。
リスク要因
- 慢性的な便秘や下痢
- 妊娠や出産(特に経膣分娩)
- 長時間座る仕事(運転手、デスクワークなど)
- 遺伝的要因(家族に痔の人が多い)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 肛門から大量の出血がある
- 痛みが非常に強く、日常生活に支障をきたす
- 手術後の傷が化膿したような症状(発熱、悪寒)
定期受診を予約すべき場合:
- 排便時の出血が続く、または痛みが持続する
- 痔核が肛門から出たまま戻らなくなった
- 市販の薬や生活改善で症状がよくならない
診断
医師が肛門の視診と触診(指を入れて調べる)を行い、痔の種類や程度を評価します。必要に応じて肛門鏡(こうもんきょう)という器具を使って内部を詳しく見ることもあります。
行われる可能性のある検査
- 視診・触診
- 肛門鏡検査
- 大腸内視鏡検査(必要に応じて、他の病気を除外するため)
診察で予想されること
診察は数分で終わることが多く、痛みはほとんどありません。痔核切除術が適応かどうかを判断するために、医師があなたの症状や生活習慣も聞きます。
治療
痔核切除術は、痔を根本的に取り除く手術です。麻酔をかけて行い、痔核を切除します。術後は痛みや出血がありますが、多くの場合、症状は大幅に改善します。
自宅でのセルフケア
- 手術後の安静を守る(特に2~3日は無理をしない)
- 排便をスムーズにするために水分を多く摂る
- 入浴は医師の指示に従い、傷を清潔に保つ
- 痛みがある場合は冷罨法(れいあんぽう:冷やすこと)で和らげる
医療治療
医師は痛み止めの薬や便を柔らかくする薬を処方することがあります。また、手術後の感染を防ぐために抗生物質を使うこともあります。具体的な薬の名前や用量は医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
痔核切除術は、次のような場合に検討されます:保存療法(食事改善、薬、ゴム輪結紮術など)で効果がないとき、痔核が大きく脱出して日常生活に支障をきたすとき、または血栓性外痔核で強い痛みがあるとき。
この病気と共に生きる
手術後は数週間、排便時に痛みや出血があることがあります。医師の指示に従い、無理のない範囲で通常の生活に戻りましょう。仕事は、デスクワークであれば1~2週間後から、肉体労働はさらに長めの休養が必要です。
生活習慣のアドバイス
- 長時間座ることを避け、こまめに立ち上がる
- トイレでいきまないようにする
- お風呂にゆっくり浸かり、血行を良くする(医師の許可が出てから)
食事と運動
手術後は、食物繊維を多く含む食品(野菜、果物、全粒穀物)を積極的に摂り、便を柔らかく保ちましょう。水分は1日1.5~2リットルを目標に。適度な運動(ウォーキングなど)は血行を促進し、再発予防になります。ただし、術後すぐの激しい運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
手術後の痛みや排便への不安から、ストレスや気分の落ち込みを感じることがあります。これは自然な反応です。気になる場合は、医師や看護師に相談してください。また、必要であれば心の専門家(カウンセラーなど)のサポートも受けることができます。
予防
痔核切除術そのものを予防することはできませんが、痔の発生や悪化を防ぐことはできます。バランスの良い食事、適度な運動、排便時のいきみを避けることが重要です。手術後もこれらの習慣を続けることで再発を防げます。
検診プログラム
痔核切除術に特化した検診はありませんが、健康診断の際に肛門の診察を受けることで早期発見・早期治療につながります。気になる症状があれば、我慢せずに医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 痔核が大きくなり、肛門から完全に出たまま戻らなくなる(嵌頓痔核)
- 痔核に血栓ができ、激しい痛みを伴う(血栓性外痔核)
- 慢性の出血による貧血
- 感染症(痔瘻など)のリスク
長期的な見通し
痔核切除術は非常に成功率の高い手術で、ほとんどの方が症状の改善を実感します。術後の痛みは一時的で、適切なケアを行えば数週間で治まります。再発を防ぐためには生活習慣の改善が大切ですが、多くの方が再発なく快適に過ごせています。不安なことや疑問があれば、遠慮なく医師に相談してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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