骨粗しょう症の検査・治療の準備ガイド
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
骨粗しょう症(こつそしょうしょう)は、骨の密度が低下して骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。骨は、古くなった部分が壊され、新しい骨が作られることを繰り返しています。このバランスが崩れると、骨がスカスカになっていきます。
重要な事実
- 骨粗しょう症は自覚症状がほとんどないまま進行します。
- ちょっとした転倒やくしゃみでも骨折の原因になることがあります。
- 検査や処置を受ける前に準備を整えると、安心して治療を始められます。
とても身近な病気です。日本では、65歳以上の女性のおよそ3人に1人が骨粗しょう症またはその予備群とされています。
閉経後の女性に最も多く、加齢とともに男性にも増えます。また、若い人でも、食事の偏りや一部の薬、他の病気が原因で骨が弱くなることがあります。
症状
- 転んだ後などに、腰や背中、お尻に激しい痛みがあり、動けない
- 足に力が入らない、しびれがある、尿や便が急に出にくくなった
- 強い痛みで体を動かせず、ひとりで助けを求められない場合も、無理をせず119番に電話してください
- ⚠数日続く腰や背中の痛みがあり、痛みが強くなっている
- ⚠身長が短くなった、前かがみの姿勢になってきた
- ⚠骨密度の検査や治療について早めに知りたい
一般的な症状
- ほとんどの場合、初期には痛みなどの症状がありません。
- 身長が縮む、背中が曲がる。
- ちょっとした動作で背中や腰に強い痛みが出る。
原因
主な原因
- 加齢によって骨を作る力が弱くなること
- 閉経後に女性ホルモンが減り、骨を壊す働きが強くなること
- カルシウムやビタミンDが不足して、骨の材料が足りなくなること
リスク要因
- 閉経後の女性
- 体重が少ない(やせ)
- 運動不足
- 喫煙や過度の飲酒
- 長期間にわたっていくつかの薬を使っている(医師に相談しましょう)
- 糖尿病や関節リウマチなど、ほかの病気にかかっている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 転んだりぶつけたりして、強い痛みで動けない場合は、すぐに医療機関を受診するか、緊急の場合は119番に電話してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 50歳を過ぎた頃から、一度骨密度検査や生活習慣の相談をしたいとき
- 閉経後の女性で、家族に骨折した人がいる、やせている、などの心当たりがあるとき
- 背中の痛みや身長低下が気になり始めたとき
診断
医師が、年齢や閉経の時期、骨折歴、家族歴、生活習慣などを丁寧に聞き取り、必要に応じて骨密度測定やレントゲン、血液検査を行います。骨密度測定は、ベッドに横になって腰や太ももの骨にX線を当てるだけで、痛みはほとんどありません。
行われる可能性のある検査
- 骨密度測定(DXA法)
- 背骨のレントゲン検査
- 血液検査・尿検査
- 骨折リスクを評価するための問診(FRAXなどのツールがあります)
診察で予想されること
検査前に特別な絶食が必要なことはほとんどありません。ゆったりとした服装で来院し、着替えが必要な場合は検査着があります。骨密度測定は5〜15分程度で終わります。処置や治療を始める前には、医師や看護師が目的や方法、注意点を説明します。疑問や不安は遠慮なく質問してください。
治療
治療の中心は、骨の強さを保ち、骨折を防ぐことです。食事や運動の見直しに加えて、医師の判断で薬による治療が行われます。治療は長く続くことがありますが、定期的に検査を受けながら無理なく進めていきます。
自宅でのセルフケア
- 自宅の中の段差をなくし、手すりをつけるなど、転倒しない環境を整える
- 暗い場所や夜の外出に注意する
- 痛みがある動作を無理に続けない
- かかりつけ医や薬剤師に薬の疑問を相談する
医療治療
薬には、骨が壊れるのを抑えるもの、骨が作られるのを助けるもの、などいくつかの種類があります。どの治療を選ぶかは、年齢や骨密度、骨折のリスク、ほかの病気などを総合的に考えて、医師があなたと相談しながら決めます。点滴や注射による治療を受ける場合は、治療前に説明があり、同意を確認したうえで行われます。自己判断でサプリメントなどを追加するのは避けましょう。
手術が検討される場合
骨折を起こした場合や、骨折リスクが非常に高い場合は手術が検討されることがあります。手術前には、血液検査や心電図、画像検査などを行い、麻酔科医や看護師から詳しい説明を受けます。手術後は、リハビリテーションを計画的に行い、再び自分で歩けることを目指します。
この病気と共に生きる
骨粗しょう症と診断されても、多くの方がこれまでどおりの生活を続けられます。大切なのは、無理をしないことと、骨を守る行動を毎日の習慣にすることです。
生活習慣のアドバイス
- 毎日、日光を浴びる時間をつくる(ビタミンDの材料になります)
- 室内でできる軽い運動やストレッチを習慣にする
- 家のなかの安全点検を定期的にする
- 禁煙・節酒を心がける
- 定期受診と検査を続ける
食事と運動
骨の材料となるカルシウム、ビタミンD、たんぱく質を、バランスよく毎食とりましょう。乳製品や小魚、豆腐、青菜などが手軽です。運動は、ウォーキングや太極拳など、無理のない範囲で骨に適度な刺激を与えるものがおすすめです。運動を始める前に、医師や理学療法士に相談すると安心です。
精神的健康と心の健康
骨折や痛みへの不安、治療が長く続くことへの負担を感じることは自然なことです。気分が落ち込むときは、家族や友人、医療者に話してみましょう。心の専門家によるカウンセリングも、気持ちを整理する助けになります。
予防
若いうちに骨を強くしておくと、将来の骨粗しょう症を予防しやすくなります。大人になってからでも、転倒予防と適切な治療で骨折を防ぐことは十分に可能です。
ワクチン
骨粗しょう症そのものを予防するワクチンはありませんが、骨折後に重症化しやすい肺炎やインフルエンザなどを予防しておくことは、治療や入院時のリスクを減らすためにも役立ちます。予防接種についてはかかりつけ医に相談してみてください。
検診プログラム
日本の健診では、骨密度測定や骨粗しょう症のリスクチェックを受けられることがあります。特に閉経後の女性や、家族に骨折歴がある方は、厚生労働省がすすめている健診や、お住まいの自治体の健診情報を確認してみてください。
合併症
治療しない場合
- 背骨の圧迫骨折による慢性的な腰や背中の痛み、身長低下
- 太ももの付け根の骨折による歩行の困難、寝たきりのリスク
- 骨折後の活動量低下による筋肉の衰え、気分の落ち込み
長期的な見通し
骨粗しょう症は、放っておくと骨折のリスクが高まりますが、治療を続けることで骨密度の低下を抑え、骨折を防ぐことができます。たとえ骨折しても、適切な手術やリハビリを受ければ、多くの人が再び歩けるようになります。希望をもって治療に向き合っていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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