副甲状腺摘出術
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
副甲状腺摘出術(ふくこうじょうせんてきしゅつじゅつ)とは、首の前側にある副甲状腺という小さな器官の一部または全部を取り除く手術です。副甲状腺は血液中のカルシウムの量を調整するホルモンを作っています。この手術は主に、副甲状腺が過剰に働いて血液中のカルシウムが高くなりすぎる「副甲状腺機能亢進症」の治療のために行われます。
重要な事実
- 副甲状腺は通常4つあり、それぞれ米粒ほどの大きさです。
- 手術は全身麻酔で行われ、多くの場合、1~2時間で終わります。
- ほとんどの人は手術後、数日で退院できます。
日本では、年間に数千件の副甲状腺摘出術が行われています。それほど珍しい手術ではありません。
主に50歳以上の女性に多く見られますが、男性や若い人でも起こることがあります。また、腎臓病が原因で副甲状腺機能亢進症になる人もいます。
症状
- 意識がもうろうとする
- 強い吐き気や嘔吐が止まらない
- 呼吸が苦しい
- けいれんが起きる
- ⚠ひどい骨の痛み
- ⚠尿に血が混じる
- ⚠急に体重が減る
一般的な症状
- 疲れやすくなる
- 骨や関節の痛み
- のどの渇きがひどくなる
- 頻尿(何度もトイレに行く)
- 気分が落ち込む、イライラする
子供の症状
- 成長が遅れる
- 骨が弱くて折れやすい
- 吐き気や嘔吐
高齢者の症状
- 筋肉が弱くなる
- 転びやすくなる
- 記憶力の低下や混乱
原因
主な原因
- 副甲状腺に良性の腫瘍(腺腫)ができること(最も多い原因)
- 副甲状腺が全体的に大きくなる(過形成)
- まれに、副甲状腺のがん
リスク要因
- 年齢(特に50歳以上)
- 女性であること
- 首に放射線治療を受けたことがある
- 家族に副甲状腺機能亢進症の人がいる
- 長期間の腎臓病
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 意識がぼんやりする
- 強い筋肉のけいれんや痛み
- 尿量が極端に減る
定期受診を予約すべき場合:
- 定期的な健康診断でカルシウム値が高いと指摘された
- 疲れやすさや骨の痛みが続く
- 腎臓結石がよくできる
診断
医師が問診と身体診察を行い、血液検査や画像検査で診断します。副甲状腺機能亢進症の診断にはいくつかの検査が必要です。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(カルシウム、副甲状腺ホルモン、ビタミンDなどの測定)
- 尿検査(カルシウムの排泄量を調べる)
- 超音波(エコー)検査で副甲状腺の大きさや位置を確認
- シンチグラフィ(放射性物質を使って副甲状腺の活動を調べる画像検査)
診察で予想されること
診断には数日から数週間かかることがあります。医師から結果について詳しく説明され、治療の選択肢について話し合います。
治療
副甲状腺機能亢進症の治療は、症状や血液中のカルシウムの高さによって異なります。副甲状腺摘出術が根本的な治療法ですが、手術が必要ない場合もあります。
自宅でのセルフケア
- 十分な水分をこまめに摂る(1日2~3リットルが目安、医師の指示に従う)
- 激しい運動を避け、転倒に注意する
- 医師に相談せずにカルシウムやビタミンDのサプリメントを大量に摂らない
医療治療
手術ができない場合や症状が軽い場合には、カルシウムの吸収を抑える薬や骨を強化する薬が使われることがあります。これらの薬は医師の処方のもとで使用します。また、定期的に血液検査を行い、経過を観察します。
手術が検討される場合
副甲状腺摘出術は、以下のような場合に勧められます:症状が強い、骨がもろくなっている、腎臓結石がある、またはカルシウム値が非常に高い場合。手術は多くの場合、効果的で安全に行われます。
この病気と共に生きる
手術後は、一時的に血液中のカルシウムが低下することがあります。医師の指示に従ってカルシウムやビタミンDのサプリメントを摂ることがあります。また、定期的に血液検査を受けて、カルシウム値が正常に戻っているか確認します。
生活習慣のアドバイス
- バランスの良い食事を心がける
- 適度な運動を続ける(医師の許可を得てから)
- 禁煙し、アルコールは適量に抑える
食事と運動
食事については、特にカルシウムを制限する必要はありません。骨を健康に保つために、ビタミンDを適度に含む食品(魚、卵など)を摂ると良いでしょう。運動は骨を強くするのに役立ちますが、転倒に注意してください。
精神的健康と心の健康
慢性的な疲労や気分の落ち込みが続くことがあります。手術後は症状が改善することが多いですが、気になる場合は医師やカウンセラーに相談しましょう。
予防
副甲状腺機能亢進症の多くは予防できません。しかし、適度な日光浴とバランスの良い食事でビタミンDを十分に保つことが、骨の健康に役立つ可能性があります。
ワクチン
省略
検診プログラム
定期的な健康診断で血液中のカルシウム値を測定することが、早期発見につながります。特にリスクの高い人は医師に相談すると良いでしょう。
合併症
治療しない場合
- 腎臓結石や腎臓の障害
- 骨粗しょう症や骨折のリスク増加
- 心臓や血管の病気のリスク上昇
- 筋肉の弱さや疲労感の悪化
長期的な見通し
副甲状腺摘出術を受けた人の多くは、症状が改善し、健康な生活を送ることができます。手術の成功率は高く、合併症はまれです。たとえ手術ができない場合でも、薬物療法や生活の工夫で症状をうまくコントロールできることが多いです。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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