扁桃摘出術の準備
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
扁桃摘出術(へんとうてきしゅつじゅつ)は、のどの両側にある扁桃(へんとう)という組織を手術で取り除くことです。扁桃は、何度も腫れたり感染したりする場合に、医師からすすめられることがあります。
重要な事実
- 扁桃摘出術は、日本では年間約10万件行われる一般的な手術です。
- ほとんどの場合、入院して全身麻酔で行います。
- 手術時間は約30分~1時間で、術後は数日間の入院が必要なことが多いです。
比較的一般的な手術で、特に子どもから30代くらいまでの年齢で行われることが多いです。
理由としては、繰り返す扁桃炎(へんとうえん)や、睡眠時無呼吸(すいみんじむこきゅう)などが原因で、子どもから大人まで幅広い年齢が対象になります。
症状
- 呼吸が苦しくなった
- のどが完全にふさがれて息ができない
- 意識がもうろうとしている
- ⚠高熱(40度以上)が続く
- ⚠のどの痛みがひどく、水も飲めない
- ⚠のどに膿(うみ)のようなものが見える
一般的な症状
- のどの痛みや腫れ
- 発熱(38度以上の熱)
- 飲み込みにくさ(嚥下障害)
- いびきや睡眠中の呼吸が止まる
子供の症状
- 食事を嫌がる
- いびきが大きく、口を開けて寝る
- 成長や発達に影響が出ることがある
高齢者の症状
- のどの痛みが長く続く
- だるさや疲れやすさ
- いびきや無呼吸が顕著になる
原因
主な原因
- 細菌やウイルスによる感染(扁桃炎)
- 扁桃が大きくなりすぎて、気道をふさぐ
リスク要因
- 小さな子ども(免疫がまだ十分にできていない)
- 家族に扁桃炎をよく起こす人がいる
- アレルギー体質(花粉症など)がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- のどの痛みが強く、夜も眠れない
- 息をするたびにヒューヒューという音がする
- 発熱が3日以上続く
定期受診を予約すべき場合:
- 年に4回以上扁桃炎を繰り返す
- いびきがひどくて睡眠の質が落ちている
- のどの痛みが慢性化している
診断
医師がのどの中を直接見る(咽頭鏡検査)と、扁桃の大きさや炎症の程度を確認します。また、問診で症状の頻度や経過を詳しく聞きます。
行われる可能性のある検査
- 咽頭鏡検査(のどを観察)
- 血液検査(炎症の度合いを調べる)
- 画像検査(レントゲンやCTで扁桃の大きさを確認)
- 睡眠時無呼吸の検査(必要に応じて)
診察で予想されること
診断は外来で行われることが多く、数分で終わります。痛みはほとんどありませんが、のどを押さえられる感じがするかもしれません。結果はその場で説明されることが多いです。
治療
扁桃摘出術の準備として、手術前に感染を抑える治療や、体調を整えることが重要です。手術は全身麻酔で行われ、術後は痛みや出血に注意しながら回復を待ちます。
自宅でのセルフケア
- 手術前に禁煙(たばこは出血リスクを高めます)
- 術後は安静にし、無理をしない
- 痛み止めは医師の指示に従って使う
- やわらかい食べ物(おかゆ、ゼリーなど)を少しずつ食べる
医療治療
医師は、感染を抑えるための抗生物質や、痛みを和らげる薬を処方することがあります。ただし薬の種類や量は個人によって異なるため、必ず医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
手術は、以下のような場合に検討されます。 - 年に4回以上扁桃炎を繰り返す - 扁桃が原因で睡眠時無呼吸がある - 薬でよくならない重症の扁桃炎 - 膿瘍(のうよう)という膿の固まりができた
この病気と共に生きる
術後は数日間の入院が必要です。退院後も約2~3週間は、のどの痛みや違和感が続くことがあります。完全に回復するまでは、激しい運動や旅行は控えましょう。
生活習慣のアドバイス
- うがいは手術後1週間は控える(出血のリスク)
- 十分な睡眠をとる
- 人混みを避け、感染症にかからないようにする
食事と運動
術後は、刺激の少ないやわらかい食事(スープ、プリン、ヨーグルトなど)から始めます。硬いものや辛いものは1~2週間控えましょう。運動は1ヶ月程度控えたほうが安全です。
精神的健康と心の健康
手術や入院は不安を感じることもあります。特に子どもは痛みや環境の変化で恐怖を感じることがあります。親や医療スタッフが優しくサポートすることが大切です。
予防
扁桃炎そのものを完全に防ぐことは難しいですが、手洗いやうがい、マスクの着用で感染リスクを減らせます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌などのワクチンで、扁桃炎の原因となる感染症を予防できる場合があります。かかりつけ医に相談してみましょう。
検診プログラム
特にありませんが、のどの違和感やいびきが気になったら、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 扁桃炎を繰り返すことで、腎臓や心臓に影響が出る(まれ)
- 睡眠時無呼吸が悪化し、高血圧や心臓病のリスクが高まる
- 膿瘍(のうよう)ができて、のどがふさがる危険がある
長期的な見通し
適切な手術と術後のケアで、ほとんどの患者さんは合併症なく元気に過ごせます。扁桃炎を繰り返していた人は、手術後にのどの痛みや発熱が大幅に減ることが期待できます。手術後の痛みは一時的ですが、長い目で見れば生活の質が向上することが多いです。
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- 日本耳鼻咽喉科学会 · 日本
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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