インフルエンザ:流行前に医師に聞いておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
インフルエンザ(流感)は、インフルエンザウイルスによって起こる呼吸器の感染症です。急に高い熱が出たり、全身がだるくなったりするのが特徴で、毎年冬に流行します。感染力が非常に強く、せきやくしゃみなどの飛まつを通じて人から人へうつります。
重要な事実
- インフルエンザは毎年冬に流行し、日本でも多くの人がかかるありふれた感染症です。
- かぜと似た症状でも、インフルエンザは発熱や筋肉痛などの全身症状が強く、急に悪化することがあります。
- ワクチン接種は、かからないようにするというより、かかったときに重症化するのを防ぐ効果が期待できます。
はい、インフルエンザは毎年冬に流行する、とても一般的な感染症です。日本では特に12月から3月にかけて流行します。
小さな子どもや高齢者、妊娠中の方、持病のある方は重症化しやすいため、特に注意が必要です。ただし、健康な大人や若い人でも感染することがあります。
症状
- 呼吸が苦しい、または呼吸が速い
- 胸の痛みが続く
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- けいれんが起きる
- 顔色が青白い、または唇が紫色になる
- 小さな子どもで、ぐったりして水分が取れない
- ⚠高熱が続いてつらそうである
- ⚠せきがひどくて眠れない、息苦しさを感じる
- ⚠水分を十分に取れず、尿の量が減っている
- ⚠おう吐や下痢が続いて体力が落ちている
- ⚠症状がよくなったり悪くなったりを繰り返す
一般的な症状
- 突然の高熱
- せきやのどの痛み
- 頭痛や関節の痛み
- 強いだるさ(倦怠感)
- 鼻水や鼻づまり
原因
主な原因
- インフルエンザウイルスに感染することで発症します。
- 感染者がせきやくしゃみをしたときの飛まつを吸い込むことが主な感染経路です。
- ウイルスが付いた手で口や鼻、目などを触ることでも感染します。
リスク要因
- 高齢者、乳幼児
- 妊娠中の方
- 慢性の呼吸器疾患、心疾患、腎臓病などの持病がある方
- 免疫力が低下している方
- 疲労や睡眠不足、栄養バランスの乱れ
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 呼吸が苦しい、または胸の痛みがある
- 意識がおかしい、けいれんがある
- 小さい子どもや高齢者で、ぐったりしている、呼びかけに反応がない
- 持病がある方で、いつもの状態と明らかに違う
定期受診を予約すべき場合:
- インフルエンザの予防接種を受けたい場合
- インフルエンザのような症状があり、受診すべきか迷う場合
- 高齢者や持病のある方で、熱やせきが続く場合
診断
医師が症状や流行状況を聞き、診察を行います。必要に応じて、鼻の奥の粘膜を綿棒でこする迅速検査(その場で結果がわかる検査)を行い、インフルエンザウイルスを検出することができます。
行われる可能性のある検査
- 迅速抗原検査(その場で約15分で結果が出る)
- PCR検査(ウイルスの遺伝子を調べる検査。必要に応じて行われます)
診察で予想されること
受診すると、問診と体温測定、聴診などの診察が行われます。迅速検査では、鼻の奥に綿棒を入れて検体を取りますが、痛みはほとんどなく、数分で終わります。この機会に、『どんな治療が必要ですか?』『ほかの家族にうつさないためにはどうしたらいいですか?』など、気になることを医師に質問しましょう。
治療
インフルエンザの治療の基本は、自宅での安静と十分な水分補給です。必要に応じて、医師が抗ウイルス薬を処方することもあります。また、発熱やせきなどの症状を和らげるための薬も使われます。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休養を取る
- 水分をこまめに補給する
- 部屋を適度な温度と湿度に保つ
- せきやくしゃみをするときは、マスクやティッシュで口を覆う
- 無理をせず、仕事や学校は休む
医療治療
抗ウイルス薬は、症状が出てから48時間以内に使い始めると効果が高いとされています。しかし、すべての人に必要なわけではなく、医師が年齢や持病、症状の重さを考えて判断します。市販の薬を使う場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。
手術が検討される場合
インフルエンザの治療で外科手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
インフルエンザにかかったら、症状が落ち着くまで自宅で静かに過ごしましょう。熱が下がってからも数日間は周りの人にうつす可能性があります。学校や職場の規則に従い、決められた期間は休むことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- こまめな手洗い
- せきエチケット(マスクの着用など)
- 定期的な換気
- 人混みや不必要な外出を避ける
- 十分な睡眠とバランスの良い食事
食事と運動
発熱中は食欲が落ちることがあるため、おかゆやうどん、野菜スープなど消化の良いものを少しずつ食べましょう。水分はお茶やスープなどでこまめに補給してください。回復後は、無理をせず、軽い散歩から始めるのがおすすめです。
精神的健康と心の健康
高熱やだるさが続くと気分が落ち込んだり、周りにうつしてしまわないか不安になったりすることがあります。無理をせず、信頼できる人に話を聞いてもらったり、ゆっくり休んだりして心の健康も大切にしてください。もし気分の落ち込みが強く、自分や周りの人の安全が心配になるような場合は、すぐに医療機関に相談するか、緊急時は119番に連絡してください。
予防
はい、インフルエンザは完全に防ぐことは難しくても、発症や重症化のリスクを大きく減らすことができます。毎年のワクチン接種と、手洗い・マスク・換気などの感染対策が効果的です。
ワクチン
インフルエンザワクチンは、感染そのものを完全には防げませんが、重症化を防ぐ効果が期待できます。毎年、その年の流行が予想されるウイルスに合わせて作られます。日本では、高齢者や基礎疾患のある方など、重症化しやすい人への予防接種が推奨されています。接種の時期や回数は年齢や体調によって異なるため、医療機関に相談し、『自分に必要かどうか』『副反応にはどのようなものがあるか』などを質問しましょう。
検診プログラム
インフルエンザの定期検診はありません。ただし、流行期にインフルエンザのような症状が出た場合は、医療機関で検査を受けることができます。症状がある場合は、早めに受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 肺炎(ウイルス性または細菌性)
- 気管支炎
- 心筋炎(心臓の筋肉に炎症が起こる病気)
- インフルエンザ脳症(特に小さな子どもでまれに発症)
- 脱水症状や持病の悪化
長期的な見通し
インフルエンザを発症しても、ほとんどの人は1~2週間のうちに回復します。重症化するリスクの高い方は、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けることで、合併症を防ぐことができます。日頃の予防と早めの対処で、インフルエンザの影響を小さくすることができるので、あわてずに体を休めましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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