めまいのリスクと、きちんと診てもらうことのメリット
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまいとは、自分や周りがぐるぐる回るように感じる感覚(回転性めまい)や、ふわふわと浮くような感覚(非回転性めまい)を指します。多くの場合、耳の奥にある平衡をつかさどる器官(三半規管や前庭)のトラブルが原因です。
重要な事実
- めまいはよくある症状で、多くの人は数日から数週間でよくなります。
- めまいの中には脳の病気が原因のものもあり、見分けが重要です。
- 適切な診察と検査で、原因の多くは安全に治療できます。
めまいはとても一般的な症状で、10人に1人以上が一度は経験するといわれています。特に女性や高齢者に多く見られます。
どの年齢の人にも起こりますが、40代から50代以降に増えます。女性は男性より約2倍多いとされています。また、強いストレスや睡眠不足があると起こりやすくなります。
症状
- 顔の片側が下がる、手や足に力が入らない、言葉が話しにくいなどの脳卒中のサインと一緒にめまいがある(すぐに119番に連絡)
- 突然の激しい頭痛とともにめまいがある(すぐに119番に連絡)
- 意識がぼんやりしたり、呼びかけに反応しなかったりする(すぐに119番に連絡)
- 胸の痛みや動悸、息苦しさを伴うめまい(すぐに119番に連絡)
- ⚠めまいが続き、立てないほどひどい場合
- ⚠高熱や首の後ろの強いこわばりを伴う場合
- ⚠急に聞こえにくくなった場合(突発性難聴の可能性)
- ⚠強い頭痛や視力の異常がある場合
- ⚠めまいを繰り返し、日常生活に支障が出る場合
一般的な症状
- 周りがぐるぐる回る感覚(回転性めまい)
- 体がふわふわ浮くような感覚(非回転性めまい)
- 立ちくらみのような感じ
- 吐き気やおう吐
- 眼が動く(眼振)
- 耳鳴りや聞こえにくさを伴うことがある
子供の症状
- 「目が回る」「ふらふらする」と言う
- 急に歩き方がおかしくなる
- 顔色が悪く吐く
- 熱や中耳炎に伴って起こることもある
- 子どものめまいは、小児科や耳鼻咽喉科に連れて行くのが安心です
高齢者の症状
- めまいで転倒しやすく、骨折の危険がある
- 脳や心臓の病気のサインでめまいが出ることがある
- 急に症状が出た場合は特に注意が必要
- 薬の副作用でめまいが起こることもある
原因
主な原因
- 最も多いのは「良性発作性頭位めまい症」で、耳の奥の耳石がはがれて三半規管に入り込み、頭の位置を変えるとめまいが起きます。
- メニエール病のように、内耳のリンパ液の圧力が高まって起こるめまい
- 前庭神経炎などの炎症による強いめまい
- 脳梗塞や脳出血などの脳の病気が原因となることもある
- ストレスや睡眠不足、貧血、血圧の変動によるもの
リスク要因
- 頭部のけが
- 強いストレスや疲労、睡眠不足
- ウイルス感染(風邪などの後になることがある)
- 高血圧、糖尿病、喫煙など脳卒中になりやすい状態
- 長時間の下向きや急な頭の動きをする仕事
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- めまいに加えて、ろれつが回らない、手足のしびれ、急に強くなる頭痛、見えにくさがある場合は、すぐに救急(119番)に連絡してください。
- 高熱があり、首が硬く痛む場合は、髄膜炎の可能性があるため緊急です。
定期受診を予約すべき場合:
- めまいが数日続く、何度も繰り返す、仕事や生活に支障がある、耳鳴りや難聴がある、気分が落ち込むなどの場合は、なるべく早く耳鼻咽喉科やかかりつけ医を受診しましょう。
診断
医師はまず、めまいの起こり方や回数、持続時間、どんなときに起きるかを詳しく聞きます。その上で、耳や神経の診察、目の動きのチェック、頭の位置を変えてめまいを確かめる検査などを行います。
行われる可能性のある検査
- 聴力検査
- 平衡機能検査(体のバランスや目の動きを調べる)
- 頭部を動かしてめまいを起こす検査(Dix-Hallpike法など)
- 必要に応じて脳の画像検査(MRIやCT)
- めまいの原因を探る血液検査
診察で予想されること
たいていのめまいは、外来での診察と検査で原因を絞り込めます。検査は痛みを伴うものは少なく、頭の位置を動かして症状を再現する検査では一時的にめまいが起こることがありますが、その後の治療に役立ちます。
治療
めまいの治療は、原因によって異なります。多くは薬物療法やリハビリテーション、生活の調整で改善します。脳卒中など緊急の病気が原因の場合は、入院治療が必要です。
自宅でのセルフケア
- めまいが起きたときは、安全なところに座るか横になり、動かないで安静にします。
- 暗い静かな部屋で休み、目を閉じると症状が楽になることがあります。
- 急な頭の動きを避け、ゆっくり体を動かします。
- 水分を十分に取り、脱水を防ぎます。
- アルコールやカフェインを控えめにし、睡眠をしっかりとります。
医療治療
薬の治療では、めまいを抑える薬や吐き気を和らげる薬、血行を改善する薬などが使われることがあります。ただし、薬は医師が原因や症状に合わせて処方するもので、自己判断での服用は避けてください。リハビリテーション(前庭リハビリ)が行われることもあり、特に良性発作性頭位めまい症では、耳石を元の場所に戻すための体位療法(頭を動かす治療)が有効です。
手術が検討される場合
ほとんどのめまいは手術をせずに治療できますが、原因によっては、薬やリハビリで改善しない場合に、手術が検討されることもあります。たとえば、難治性のメニエール病などです。ただし、手術はめったに行われず、専門医とよく相談して決めます。
この病気と共に生きる
めまいが出やすいときは、転ばないように生活環境を整えましょう。たとえば、家の中に手すりをつける、段差をなくす、夜は足元に明かりをつけるなどです。また、めまいの日記をつけて、どんなときに起こるかを知っておくと、医師への相談に役立ちます。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠をしっかりとり、疲れをためないようにしましょう。
- ストレスをためないための工夫(深呼吸、趣味、人との交流)をしましょう。
- 急に立ち上がらない、頭を素早く動かさないなどの動作を心がけましょう。
- 禁煙や節酒を心がけ、生活習慣病の予防に努めましょう。
食事と運動
暴飲暴食や塩分の取りすぎは、内耳のむくみを悪化させることがあります。バランスのよい食事を心がけ、塩分は控えめにしましょう。運動は、めまいが落ち着いている間は、無理のない範囲で歩くなどの軽い運動が効果的です。専門医の指示があれば、前庭リハビリテーションの体操を取り入れるのもよいでしょう。
精神的健康と心の健康
めまいは、いつまた起こるかわからないことから不安や恐怖を感じやすく、気分の落ち込みや外出を避けるようになることもあります。そうした感情は自然なものですが、一人で抱え込まずに、医師や家族、周りの人に話すことが大切です。つらい気持ちが続く場合は、心のケアの専門家に相談するという方法もあります。
予防
すべてのめまいを予防することはできませんが、良性発作性頭位めまい症などの再発は、急な頭の動きを避けて静かに過ごすことで減らせる可能性があります。脳卒中が原因のめまいは、高血圧や糖尿病、喫煙などの生活習慣を改善することでリスクを下げられます。
合併症
治療しない場合
- 転倒・骨折のリスクが高まる
- 前庭神経炎などの後に平衡障害が残り、ふらつきが続くことがある
- 突発性難聴を伴うめまいでは、聴力の回復が遅れることがある
- 脳梗塞や脳出血など脳の病気が原因の場合、命に関わることがある
長期的な見通し
めまいはつらい症状ですが、多くの場合、適切な診察と治療によって改善します。原因をきちんと調べることで、危険な病気を除外でき、安心して治療に専念できます。めまいとうまく付き合いながら、日常生活の質を保つことは十分に可能です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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