目の手術・処置を受ける前に — 準備とケアのガイド
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
「視覚処置」とは、目の検査や手術のことで、白内障(目のレンズが濁る病気)の手術、近視を矯正するレーシック、網膜のレーザー治療などがあります。この記事では、これらを安全に受けるための準備について、わかりやすく説明します。
重要な事実
- 目の手術の多くは日帰りか短期間の入院で行われます
- 手術前に全身の健康状態をチェックする検査があります
- 医師の指示を守った準備が、手術の安全と回復を左右します
- 不安や疑問は、遠慮せず医師・看護師・薬剤師に相談しましょう
白内障の手術は日本で最も多く行われている手術のひとつで、年に100万件以上実施されています。レーシックやレーザー治療も広く普及しています。
加齢とともに目を必要とする手術の機会は増えます。白内障は高齢者に多く、近視・乱視の手術は若い人にも行われます。子どもの場合は、斜視(目が違う方向を向く)や弱視の治療が行われることがあります。
症状
- 突然、目が見えなくなった(すぐに119番へ連絡)
- 目や目の周りに激しい痛みがある(すぐに119番へ連絡)
- 頭の強い痛みに加えて視野が欠ける(すぐに119番へ連絡)
- 目に物が刺さるなどの大きなけがをした(すぐに119番へ連絡)
- ⚠数日続く視力低下がある
- ⚠目の中の出血や、止まらない分泌液がある
- ⚠手術後の急な痛み、はれ、視力低下がある
- ⚠目をぶつけたあとに違和感が続く
一般的な症状
- 物がぼやけて見える、かすむ
- まぶしく感じる、光がにじむ
- 視力が急に下がった
- 目が痛む、赤い、涙が出る
- 物が二重に見える
子供の症状
- 片目を手で隠すようにする
- テレビや本をとても近くで見る
- 目が外側や内側に向く、首をかしげて見る
- 目をこすりすぎる
高齢者の症状
- 視力低下で転びやすくなった
- 夜間の視力が落ちて運転が怖い
- まぶしさや光のにじみが強くなった
- 近くのものが見えにくくなり、生活に支障が出ている
原因
主な原因
- 加齢による水晶体の濁り(白内障)
- 近視・遠視・乱視などの屈折異常
- 加齢黄斑変性など網膜の病気
- 緑内障による視野の障害
- 糖尿病が原因で起こる網膜の病気(糖尿病網膜症)
リスク要因
- 年齢を重ねること
- 糖尿病や高血圧などの持病
- 長年、紫外線を多く浴びてきた
- 目をぶつけた経験がある
- 目の病気を家族に持つ
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に視力が落ちた
- 目に強い痛みや異物感が続く
- 視野が欠けてきた
- 目やまぶたがはれて痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 健康診断で視力異常を指摘された
- メガネやコンタクトレンズで生活しづらくなった
- 定期的な眼科検診の時期になった
診断
目の手術を受けるときは、事前検査で目の状態と全身の状態を確認します。視力検査、眼圧(目の硬さ)を測る検査、眼底(網膜の状態)を調べる検査、角膜の形や厚さを調べる検査などが行われます。持病がある場合には、血液検査や心電図で体の状態を確認することもあります。
行われる可能性のある検査
- 視力検査
- 眼圧検査(目の硬さと水の流れを調べる検査)
- 眼底検査(網膜と視神経を観察する検査)
- 角膜形状解析(角膜の曲がりや厚さを調べる検査)
- 血液検査・心電図(全身状態のチェック)
診察で予想されること
事前検査は、内容によりますが30分から2時間ほどかかります。瞳孔(ひとみ)を広げる目薬を使うと、数時間はまぶしく見えにくくなります。検査後の車の運転は避け、公共交通機関や家族の付き添いを利用しましょう。
治療
手術の準備では、処方された目薬の使い方、飲んでいる薬の調整、手術当日の食事や服装、術後の生活の注意点を医師と一緒に確認します。血液を固まりにくくする薬や、糖尿病や高血圧の薬を飲んでいる人は、休薬が必要になることがあります。かかりつけ医と眼科医が連絡を取り合うこともあります。
自宅でのセルフケア
- 手術前に処方された目薬は、医師の指示どおりにさしてください
- 手術前日は、入浴・洗髪をすませ、アルコールを控えます
- 手術当日は、メイクや香水を避け、楽な服装で来院しましょう
- 術後は指示があるまで、目に水や湯が入らないようにします
- 目をこすらないようにし、サングラスや保護メガネを用意しましょう
医療治療
手術前に、感染症を防ぐ目薬や、炎症を抑える目薬が処方されることがあります。目的は手術を安全に行うためです。手術は、目を麻痺させる目薬や局所麻酔(目の周りだけに麻酔をかける方法)で行われることが多く、眠っている必要はありません。持病の状態によっては、数日の入院が必要なこともあります。
手術が検討される場合
白内障手術、レーシック(近視矯正手術)、網膜レーザー治療などは、日帰りで行われることが一般的です。ただし、持病が不安定な場合や手術内容によっては入院が必要です。医師と十分に相談して決めましょう。
この病気と共に生きる
手術後は、洗顔やシャンプーの制限、重い物を持つことの制限などがあります。仕事復帰の時期は、目を使う作業や運転があるかどうかで変わります。退院後の生活について、医師に具体的に確認しておきましょう。
生活習慣のアドバイス
- 目を清潔に保ち、指定された通院日は必ず守る
- 目の違和感があっても自分でこすらず、眼科に相談する
- 紫外線の強い日はサングラスを使う
- 喫煙している人は、禁煙を検討する
食事と運動
特別な食事制限は通常ありません。手術前日はアルコールを控え、バランスの良い食事を心がけましょう。術後は激しい運動を避け、まずはウォーキングなど軽い運動から始めます。体調を整えて免疫力を保つことが、回復を助けます。
精神的健康と心の健康
目の手術前は、誰でも不安になるものです。「手術がうまくいくか」「視力が戻るか」という心配は自然なことです。不安はためこまず、医師や看護師に話しましょう。手術後の見えにくさは一時的なことが多く、多くの人が元の生活に戻っています。
予防
加齢による白内障など、すべての目の病気を予防することはできません。しかし、定期的に眼科検診を受け、生活習慣に気を配ることで、目の病気を早期に見つけ、進行を遅らせることができます。
ワクチン
目の手術そのものを防ぐワクチンはありません。ただし、手術前の感染症を予防するため、医師の判断でインフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種がすすめられることがあります。
検診プログラム
40歳をすぎたら、年に1回は眼科で検診を受けることがすすめられています。糖尿病や高血圧などの持病がある人は、医師の指示に従って定期的に目の検査を受けましょう。日本では、職場や自治体の健康診断も活用できます。
合併症
治療しない場合
- 白内障を放置すると視力低下が進み、転んだり骨折したりするリスクが高まります
- 緑内障を放置すると視野が欠け、一度失った視野は戻らないことがあります
- 糖尿病網膜症を放置すると、網膜剥離(網膜がはがれる状態)を起こすことがあります
- 視力が大きく低下すると、趣味や外出が減り、生活の質が下がることがあります
長期的な見通し
眼科の手術や治療は大きく進歩しており、白内障手術などの成功率は非常に高いです。手術には不安がつきものですが、早く見つけて適切な時期に治療を受けることが、よい結果につながります。あなたの目の状態に合った計画を、医師と一緒に立ててください。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。