新型コロナウイルス感染症からの回復期の夜の過ごし方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかったあと、からだが元の調子に戻っていく期間を回復期と呼びます。この間、夜になると咳や熱、寝づらさなどの症状があらわれやすく、眠りが浅くなったり、朝までぐっすり眠れないことがあります。夜の症状を上手にやわらげることで、回復を助けることができます。
重要な事実
- 回復期の夜は、昼間よりも症状が強く感じられることがあります
- 十分な睡眠と休養は、回復のためにとても大切です
- 夜間の症状でお困りなら、遠慮せず医師や薬剤師に相談しましょう
回復期に夜間の症状を感じる方は少なくありません。特に、疲れが残りやすい方や持病のある方に多くみられます。
新型コロナにかかったあとの幅広い年齢層に見られますが、ご高齢の方や基礎疾患がある方、入院治療が必要だった方におこりやすいとされています。
症状
- 息を吸うたびにゼーゼーしたり、息ができず話せない
- 胸の強い痛みや圧迫感がある
- 唇や顔色が青っぽい
- 急に意識がぼんやりして呼びかけに反応しない
- 座っていても息苦しく、動けない
- ⚠高熱が続いている
- ⚠咳がひどくなり、夜も眠れない
- ⚠横になると息苦しくなるので、起きたままの方が楽
- ⚠水分がとれず、尿の量が減っている
一般的な症状
- 夜間の咳(せき)やのどの違和感
- 寝汗やほてり
- 眠りが浅く、何度も目が覚める
- 朝起きたときに疲れが残っている
- 横になると息苦しさを感じることがある
- 夜中に痰がからんで目が覚める
子供の症状
- 夜間に咳が続いて眠れない
- 寝苦しそうにしている
- 夜泣きや夜驚(やきょう)が増えることがある
- 朝起きられず、ぐったりしている
高齢者の症状
- 夜間の咳や息苦しさ
- 夜中に何度も目を覚まし、日中うとうとしてしまう
- 夜間にぼんやりしたり、落ち着かない様子が見られる
- 食欲が落ち、水分もとりにくくなる
原因
主な原因
- ウイルス感染による気道の炎症が続いている
- 体の免疫反応が落ち着くまで時間がかかる
- 痰や鼻水がたまりやすく、横になると咳が出やすい
- 睡眠が乱れることで、疲労感や症状が長引く
- 日常生活の変化によるストレスが眠りに影響する
リスク要因
- 感染時に症状が重かった
- 入院や酸素吸入を必要とした
- 持病(肺や心臓の病気、糖尿病など)がある
- ご高齢である
- 睡眠時無呼吸など、もともと眠りの問題がある
- 強い疲労感や不安を抱えている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 夜間に息苦しさが強まり、横になれない
- 高熱が3日以上つづく
- 咳がひどくなり、日常生活がままならない
- 水分をほとんどとれない、または尿が少ない
定期受診を予約すべき場合:
- 回復期の夜間症状が1〜2週間以上つづく
- 眠れない日が続き、昼間の疲れが強くなった
- 症状がよくなったり悪くなったりをくり返す
- 接種や治療について、あらかじめ相談したいことがある
診断
回復期の夜間症状は、これまでの経過や今の症状をお聞きし、からだの状態を確認して総合的に判断されます。診察では、夜の症状の様子や睡眠の状態、日常生活への影響も大切な手がかりになります。
行われる可能性のある検査
- 体温や血圧、脈拍などの確認
- パルスオキシメーターによる酸素飽和度の測定
- 聴診器で肺の音を聞く診察
- 必要に応じて、血液検査や画像検査
診察で予想されること
診察では、まず「どんな夜の症状があるか」「いつから続いているか」「どのくらいつらいか」を丁寧に尋ねられます。必要に応じて酸素の状態や肺の音をチェックし、自宅での過ごし方や受診のタイミングについてアドバイスを受けることができます。
治療
回復期の夜間症状に対する治療は、休養と対症療法(症状をやわらげるケア)が中心です。原因となるウイルス感染が落ち着いたあとは、からだが自然に回復していくのを助けることが大切です。医療機関では、症状や体調に合わせて、安全な治療を提案してくれます。
自宅でのセルフケア
- 寝室の温度や湿度を調整し、乾燥を防ぐ
- 寝る前にぬるめのお湯に入る、または足を温める
- 咳が出る場合は、枕を高くして横になると楽になることがある
- 寝る直前の食事やカフェイン、アルコールを控える
- 温かいハーブティーや白湯(さゆ)で水分を補給する
- 眠れなくても無理に眠ろうとせず、リラックスできる時間をつくる
医療治療
医師の診察を受けた場合、症状に合わせて、咳や痰、発熱などに対する薬が検討されることがあります。ただし、自己判断での薬の使用は避け、必ず医師や薬剤師の指示に従うようにしてください。市販薬を使う場合も、医療者に相談してから使うことが安全です。
この病気と共に生きる
回復期は焦らず、自分のペースで過ごすことがいちばんの近道です。夜の睡眠を大切にし、昼間も少しずつ体を動かしながら、無理をしすぎないようにしましょう。眠れないことを心配しすぎず、「休めている」という感覚を大事にしてください。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に起きて、朝の光を浴びる
- 昼間に短い休憩をとり、横になりすぎないようにする
- 寝る前にスマートフォンやテレビの画面を控える
- 静かな音楽やゆったりした呼吸でリラックスする
- 夜間の症状に備えて、枕元に水やタオルを準備しておく
食事と運動
バランスのよい食事を規則正しくとるとともに、回復期には水分を十分に補給することが大切です。運動は、息切れや疲労が強くならない程度の軽い活動(ゆっくり歩く、ストレッチなど)から始め、体調を見ながら少しずつ増やしていくとよいでしょう。
精神的健康と心の健康
夜なかなか眠れないことが続くと、不安やイライラ、気分の落ち込みを感じることがあります。これは回復期によくある反応です。眠れない夜があっても「からだを休めている」と思い、自分を責めないようにしましょう。どうしてもつらいときは、信頼できる人に話すか、医療機関に相談してください。
予防
回復期の夜間症状を完全に防ぐことは難しいですが、しっかり休むこと、無理をしないこと、症状に合わせたケアをすることで、強く出たり長引いたりするのをやわらげられる可能性があります。
ワクチン
新型コロナワクチンは、重症化の予防に効果があるとされています。定期接種や任意接種の対象などについては、厚生労働省や自治体の案内を確認し、ご自身の状態に合うか医療機関にご相談ください。
合併症
治療しない場合
- 睡眠不足が続き、回復が遅れる
- 咳や息苦しさが悪化し、肺炎などを引きおこす可能性がある
- 長引く症状によって、日常生活や仕事への影響が大きくなる
- 不安やうつなどの心の不調につながることがある
長期的な見通し
回復期の夜の症状は、多くの場合、時間とともに少しずつよくなっていきます。からだの声に耳を傾け、無理をせず休むことで、回復のスピードは安定します。つらい時期があっても、適切なケアとサポートを受ければ、必ず良い方向に向かうと信じてください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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