横になると痛む股関節の痛み
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
横になっているときに股関節(脚の付け根の関節)の痛みが強くなり、寝返りがしにくい、夜中に痛みで目が覚めるなどの状態を指します。原因は関節の炎症や滑液包(関節の摩擦を和らげる袋)の炎症、股関節のずれなどさまざまです。はっきりした病気の名前は専門医が検査をして決めます。
重要な事実
- 横になると悪化する股関節の痛みは、炎症や姿勢、寝床の硬さなどが関係することがあります。
- 多くの場合、適切な診察とケアで良くなります。
- 自己判断せず、医療機関に相談することが大切です。
よくある症状です。特に中高年や運動をする人に多く、股関節の使い過ぎや加齢が影響することがあります。
子どもから高齢者まで誰にでも起こりえますが、40歳以上の人、立ち仕事や長時間座る人、スポーツをする人に多く見られます。
症状
- 強い痛みで脚をまったく動かせない
- 熱があり、股関節の周りが赤く腫れて強い痛みがある
- 転倒など大きな衝撃のあと、脚に力が入らず立てない
- 脚のしびれや感覚の消失が急に現れた
- ⚠痛みで眠れない
- ⚠歩くときに激しい痛みがある
- ⚠発熱があり、股関節を動かすと激痛がある
- ⚠安静にしても数日間痛みが続く
一般的な症状
- 夜間、寝ているときに股関節が痛む
- 朝起きたときや寝返りのときに関節の違和感がある
- 痛みのため仰向けで寝にくい
- 横向きでも痛むことがある(特に痛い側を下にすると悪化)
子供の症状
- 子どもでは「成長痛」とよばれることもありますが、実際には股関節の炎症やずれの可能性もあるため、専門医の診察が勧められます。
- 跛行(びっこ)を引いたり、脚を動かさないときは注意が必要です。
高齢者の症状
- 高齢者では変形性股関節症(関節の軟骨がすり減る病気)による痛みが多く、静止時にも痛むことがあります。
- 転倒リスクが高まるため、夜中の移動には注意が必要です。
原因
主な原因
- 変形性股関節症(関節の軟骨のすり減り)
- 股関節の滑液包炎(関節を守る袋の炎症)
- 腱や筋肉の使い過ぎによる炎症
- 腰椎(腰の背骨)や坐骨神経(腰から脚に続く神経)の影響
- 関節リウマチなどの炎症性の病気
リスク要因
- 長時間の同じ姿勢
- 過度な運動やスポーツ
- 股関節の過去のけが
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に動けなくなるほどの痛みがある
- 脚や股関節の腫れ、熱感がある
- 発熱がある
定期受診を予約すべき場合:
- 痛みが1〜2週間続く
- 朝のこわばりが30分以上続く
- 日常生活に支障が出てきた
診断
医師が、いつから、どのようなときに痛むのかを詳しく聞き、股関節の動きや歩き方を診ます。必要に応じて画像検査などを行います。
行われる可能性のある検査
- 理学検査(体の動きや痛みの場所を確認)
- X線検査(骨の状態を確認)
- 超音波(エコー)検査(炎症や水のたまりを確認)
- 血液検査(炎症の程度を調べる場合がある)
- 必要に応じてMRI検査
診察で予想されること
診察と検査のあと、原因に合わせた治療方針を説明してもらえます。症状が重い場合は、専門医への紹介を受けることもあります。
治療
治療は、原因と症状の強さによって異なります。まずは運動を控え、安静にして、医療機関の指導にしたがって進めることが基本です。
自宅でのセルフケア
- 仰向けで寝る場合は膝の下にクッションを入れて負担を減らす
- 横向きで寝る場合は、両ひざの間にクッションをはさんで骨盤を安定させる
- 布団やマットレスが硬すぎたり柔らかすぎたりしないか見直す
- 痛みが強いときは無理に動かさず、安静を優先する
医療治療
医師による治療には、炎症を抑える薬や痛みを和らげる薬の処方、運動療法、理学療法、関節への注射などがあります。症状や原因に応じて、医師が最適な方法を提案します。自己判断で市販薬を長期使用せず、医師や薬剤師に相談しましょう。
手術が検討される場合
保存的治療(薬や運動など)で改善しない場合や、関節のダメージが大きい場合には、手術が検討されることがあります。手術が必要かどうかは整形外科専門医とよく話し合って決めるものです。
この病気と共に生きる
痛みとうまく付き合うには、無理な姿勢を避け、自分の体の使い方を知ることが大切です。寝るときの姿勢を工夫し、日中もこまめに姿勢を変え、痛みを感じたら休む習慣をつけましょう。
生活習慣のアドバイス
- 体重を適正に保つ(股関節への負担を減らす)
- 股関節に優しい動き(水中歩行など)を医師に相談して行う
- 就寝前のゆっくりしたストレッチで筋肉をほぐす
- 冷えや硬い寝床など、痛みを強める環境を見直す
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、特に骨の健康に役立つカルシウムやビタミンDを含む食品を意識しましょう。運動は股関節に負担の少ない水中運動や、医師・理学療法士がすすめる筋力トレーニングを無理のない範囲で行うのがおすすめです。
精神的健康と心の健康
痛みが続くと睡眠不足やストレス、気分の落ち込みにつながることがあります。気持ちの不調を感じたときは、家族や友人、医療機関に相談してください。
予防
すべてを予防することはできませんが、股関節への負担を減らし、筋力と柔軟性を保つことで、痛みのリスクを下げられます。日頃から正しい姿勢と適度な運動を意識しましょう。
ワクチン
股関節の痛みそのものを直接防ぐワクチンはありませんが、高齢者は肺炎球菌など感染症の予防接種を検討するとよいでしょう。
検診プログラム
特に定期的な検診は決められていませんが、気になる症状があれば早めに整形外科を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 痛みが続くことで、歩く量が減り、筋力の低下につながる
- 寝不足が続いて疲労感や気分の落ち込みが出る
- 関節の変形が進み、日常生活の動作が難しくなる場合もある
長期的な見通し
原因によって経過は異なりますが、適切な診断と治療を受ければ多くの場合、症状は改善します。痛みが続くとつらいですが、医療者と一緒に対策を続ければ、生活の質を守ることができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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