股関節の痛みと吐き気
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
股関節(こかんせつ)は、骨盤と太ももの骨をつなぐ大きい関節です。股関節の痛みと一緒に吐き気があるときは、関節の中の炎症や感染症、骨折などが原因になっている可能性があります。珍しいことではありませんが、すぐに病院を受診することが安心につながります。
重要な事実
- 吐き気を伴う股関節の痛みは、関節の中の感染症など重い病気のサインになることがあります。
- 夜間や休日でも、痛みが強く動けないときはためらわずに救急に相談しましょう。
- 原因がわかれば、適切な治療でよくなるケースがほとんどです。
股関節の痛みは高齢者に多い症状ですが、子どもから大人まで幅広い年齢で起こります。吐き気を伴うことはそれほど珍しくなく、原因もさまざまです。
特になりやすいのは高齢者、糖尿病などで免疫力が弱っている人、最近けがや手術をした人です。子どもでは、感染症による股関節の炎症が心配されることがあります。
症状
- 息苦しさや胸の痛みがある
- 意識がもうろうとしている
- 突然の激痛で体を動かせない
- けがのあとに股関節が変形している
- ⚠発熱がある
- ⚠股関節の腫れや赤みがある
- ⚠足に体重をかけられない
- ⚠安静にしていても痛む
一般的な症状
- 股関節やおしり、太ももの付け根あたりの痛み
- 吐き気やむかつき
- 足を動かしたり、体重をかけたりすると痛む
- 発熱やだるさ
- 痛みのため、夜眠れない
子供の症状
- ぐずる、機嫌が悪い
- 足を引きずる、歩き方がおかしい
- 発熱、吐き気
- 股関節を触られると嫌がる
高齢者の症状
- 転倒しやすい
- 足に力が入らない
- 食欲がなくなる、意識がもうろうとする
- 股関節が腫れたり、触ると熱い
原因
主な原因
- 化膿性関節炎(関節のなかに細菌が入り、炎症と痛み、吐き気を起こす)
- 大腿骨頭壊死(太ももの骨の先端への血流が悪くなり、骨が弱る)
- 転倒による骨折
- 股関節の周りの炎症や腱の損傷
- 胆石症や膵臓の病気など、ほかの臓器の病気による痛み
リスク要因
- 高齢である
- 免疫力が低下している
- 関節のけがや手術の既往がある
- 妊娠中または出産後
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 吐き気が続く、発熱がある、股関節が大きく腫れている
- 足に体重をまったくかけられない
- 転んだ後など、けがのあとに痛みが強い
定期受診を予約すべき場合:
- 痛みが数日以上続く
- 朝、股関節がこわばって動かしにくい
- 安静にしていても痛む
診断
まず医師が問診と診察を行います。痛みの場所や始まった時期、けがの有無、熱の有無などの話を聞き、股関節の動きや腫れを確認します。
行われる可能性のある検査
- X線検査(骨の形や骨折のチェック)
- 血液検査(炎症や感染のしるしを調べる)
- 超音波検査(関節の水や腫れのチェック)
- MRI検査(骨や軟骨、まわりの軟らかい組織を細かく観察)
- 関節液検査(注射で関節の液をとり、細菌の有無を調べる)
診察で予想されること
身の回りのことをできるか、どの程度動けるかなども質問されます。痛い場所は手で示していただき、無理に動かすことはありません。検査結果が出るまで、症状が悪化しないよう安静にすることが大切です。
治療
治療の進め方は原因によって違います。たとえば感染症が見つかれば感染症の治療を、骨折なら骨折の治療を優先します。意外な原因がみつかることもあるため、自己判断で薬を使わないことが大切です。
自宅でのセルフケア
- 痛みが強いうちは無理に動かず、安静にしましょう。
- 炎症が強いときは、氷などで冷やすと楽になることがあります。
- 杖や歩行器を使い、痛い側の足に体重をかけすぎないようにしましょう。
医療治療
医師が必要と判断した場合、炎症や痛みを抑える薬、関節注射、感染症の治療、理学療法などが行われます。どの薬も医師が処方し、指示された量と回数を守ることが大切です。
手術が検討される場合
骨折のずれが大きい、感染症が広がっている、関節の壊死が進んでいる場合、手術が必要になることがあります。手術の説明をしっかり受け、納得してから決めることができます。
この病気と共に生きる
安静が必要な時期と、少しずつ動かす時期があります。医師や理学療法士の指示に沿って、痛みと上手に向き合いながら生活しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 睡眠をしっかりとる
- 体を温めて血流をよくする
- 体重の管理を心がける
食事と運動
骨の健康には、カルシウムやビタミンDをふくむ食品(牛乳、小魚、きのこなど)が役立ちます。運動は、痛みのない範囲で、医師に相談しながら始めましょう。
精神的健康と心の健康
痛みが長引くと、気分が落ち込んだり、不安になったりすることがあります。それは自然な反応です。一人で抱え込まず、話せる人に話しましょう。
予防
すべての股関節痛を防ぐことはできませんが、日ごろの転倒予防や骨を健康に保つ習慣が大切です。厚生労働省の食事バランスガイドを参考に、バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう。
ワクチン
股関節の痛みや吐き気に直接効く予防接種はありません。ただし、肺炎などの感染症は関節にも悪影響をおよぼすことがあるため、日ごろの感染予防も大切です。
検診プログラム
健康診断や骨粗しょう症検診など、受けられる機会があれば活用しましょう。気になる症状がある場合は、検査を受けられる医療機関を早めに受診してください。
合併症
治療しない場合
- 関節の軟骨が壊れて動かせなくなる
- 感染が全身に広がり、命にかかわることがある
- 慢性的な痛みが続き、日常生活の質が下がる
長期的な見通し
原因を早く見つけて適切な治療を受ければ、多くの場合回復が望めます。気になる症状は我慢せず、早めに専門家に相談することが何よりの近道です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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