夜に声がかすれる(夜間の嗄声)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
「声のかすれ(嗄声)」とは、のどの中にある声帯という部分に何らかの問題が起きて、声がしわがれたり、出にくくなったりする状態です。夜に症状が強く出ることもあります。
重要な事実
- 声のかすれは多くの場合、声帯の炎症や声の使いすぎ、胃酸の逆流などが原因で起こります。
- 一時的なものであれば、多くは自然に良くなりますが、長く続く場合は受診が必要です。
- 夜に症状が強くなるのは、横になることで胃酸が逆流しやすくなることや、のどが乾燥しやすいことが関係していることがあります。
声のかすれは、多くの人が一度は経験する身近な症状です。特に風邪をひいた後や、たくさん話した後によく起こります。
声をよく使う仕事の人(講師、アナウンサー、コールセンター勤務など)や、喫煙者、逆流性食道炎のある人に多く見られます。子どもや高齢者でも起こることがあります。
症状
- 呼吸が苦しそう
- 息を吸うときにヒューヒュー・ゼーゼーという音がする
- よだれが止まらない、のどが詰まった感じがする
- 顔色が悪く、ぐったりしている
- ⚠声のかすれが2週間以上続く
- ⚠のどの痛みや発熱がひどい
- ⚠たんや痰に血が混じる
- ⚠飲み込むときに強い痛みがある
一般的な症状
- 声がかすれる、声がれする
- 声がかすれて出にくい
- のどに何かが張り付いた感じがする
- のどの痛みや違和感
- 咳をしてもすっきりしない
子供の症状
- 声が非常にかすれて涙声になる
- 夜に「ケンケン」という独特の咳が出る
- 熱が出ることがある
高齢者の症状
- 声のかすれが続く
- のどに異物感がある
- 食べ物や飲み物がむせやすくなる
- 声を出しにくい感じがある
原因
主な原因
- 声の使いすぎ(大声、長時間の会話、合唱など)
- 風邪やインフルエンザなどの感染症による声帯の炎症
- 逆流性食道炎(胃酸がのどまで上がってくることがあります)
- アレルギー性鼻炎による後鼻漏(鼻水がのどに落ちてくる)
- 空気の乾燥やタバコの煙の刺激
- 声帯結節・ポリープなどののどの病気
リスク要因
- 夜に食べてすぐ横になる習慣
- 喫煙・飲酒
- 過度な発声をする仕事や趣味
- 慢性的な咳がある
- ストレスや睡眠不足
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 声のかすれが2週間以上改善しない
- 痛みや飲み込みにくさがある
- 咳や痰に血が混じる
- 声が急に出にくくなった
定期受診を予約すべき場合:
- 声のかすれを繰り返す
- のどの違和感やイガイガ感が続く
- 仕事や会話に支障が出る
診断
問診で、いつから・どのような症状があるか、生活習慣などを確認します。その後、のどの中を直接観察する喉頭鏡を使って声帯の状態を調べます。
行われる可能性のある検査
- 喉頭鏡による声帯の検査(内視鏡)
- 音声を録音して分析する音声検査
- 必要に応じて、腫瘍などがないか確認する画像検査(CTやMRI)
診察で予想されること
診察は通常、数分から十数分ほどです。喉頭鏡をのどに入れると少しむかむかすることがありますが、数分で終わります。痛みはほとんどありません。診断後は、原因に合わせた治療方針や生活アドバイスが説明されます。
治療
治療は、声のかすれの原因を改善しながら、声帯を休ませることが基本です。原因が炎症なのか、逆流か、使いすぎなのかによって、アプローチが変わります。
自宅でのセルフケア
- 安静にして声をできるだけ使わない(小声も控える)
- こまめに水分をとってのどを潤す(常温の水が良い)
- 加湿器を使って部屋の湿度を保つ
- 夜間は特に、食べてからすぐ横にならない、胃酸が逆流しにくい姿勢をとる
- タバコとアルコールを控える
医療治療
原因に応じて、以下のような治療が行われます。声帯の炎症が強い場合は、炎症を抑える薬を使うことがあります。逆流性食道炎が疑われる場合は、胃酸の分泌を抑える治療が行われることがあります。声帯結節やポリープがある場合は、音声治療(発声訓練)が中心となります。薬の種類や用法・用量は、必ず医師から説明を受け、指示に従ってください。
手術が検討される場合
声帯結節・ポリープなどで音声治療をしても改善しない場合は、手術が検討されることがあります。しかし、手術は必ずしも必要というわけではなく、医師とよく相談して決めることが大切です。
この病気と共に生きる
仕事や会話は、声の状態に合わせて休憩をはさみながら行いましょう。夜間の症状が続く場合は、食事や睡眠の時間を工夫する(特に寝る前に食べない)ことが役立つことがあります。
生活習慣のアドバイス
- 毎日十分な睡眠をとる
- ストレスをためないようにする
- 適度な運動で体調を整える
- 喉に良い保湿(マスクや加湿器)を取り入れる
食事と運動
刺激の強い食べ物や香辛料、アルコールは胃酸の逆流を悪化させることがあるため、控えめにしましょう。食事はバランスよく、特に寝る前の2時間は何も食べないのがおすすめです。運動は軽いウォーキングなどで十分です。
精神的健康と心の健康
声はコミュニケーションの大切な手段です。声がかすれ続けると、話すことがつらくなり、気分が沈んだり、人と話すのがおっくうになることもあります。無理をせず、気持ちを家族や医師に話すことも大切です。
予防
声を枯らさないためには、日常的に喉を乾燥させない、過度な発声を避ける、などが大切です。特に夜間に症状が出やすい人は、食生活や姿勢など生活習慣を見直しましょう。
ワクチン
声のかすれの原因となる風邪やインフルエンザの予防接種が役立つことがあります。詳しくは医師と相談してください。
合併症
治療しない場合
- 慢性喉頭炎など、声帯に慢性的な炎症が残る
- 声帯結節やポリープが大きくなる
- 仕事や社会生活に支障が出る(声を使う仕事ができないなど)
- (まれに)深刻な病気が隠れている場合があるため、放置せず受診が必要
長期的な見通し
声のかすれの多くは、原因を改善すれば良くなる症状です。きちんと診てもらって治療すれば、日常生活に問題なく戻れることがほとんどです。長引く場合は、早めに検査を受けることが確実な回復への近道です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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