長く続く腎臓結石(じんぞうけっせき)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
腎臓結石とは、尿の中のミネラルや塩分が固まって石のように硬くなったものです。ふつうは数日から数週間で自然に体外に出ますが、石が大きかったり通り道が狭かったりすると、体内に長くとどまることがあります。これを「長く続く腎臓結石」と呼びます。
重要な事実
- 腎臓結石はとてもよくある病気で、大人の約10人に1人が経験すると言われています。
- 多くの結石は小さく自然に排出されますが、大きいものは治療が必要です。
- 長く続く結石は、腎臓や尿路にダメージを与える可能性があります。
- 水分をしっかりとることが予防と改善に役立ちます。
はい、腎臓結石は日本でもよく見られる病気です。厚生労働省の統計によると、生涯に一度は約10%の人が経験するとされています。特に中年以降の男性に多くみられます。
腎臓結石は主に30~60歳の成人に起こります。男性は女性の約2~3倍かかりやすいと言われていますが、女性も閉経後にリスクが高まることがあります。子どもや高齢者もかかる可能性があります。
症状
- 痛みがとても強く、じっとしていられない、または意識がもうろうとする
- 尿が全く出なくなった
- 高熱(38度以上)と悪寒(おかん)がある
- 吐き気や嘔吐がひどく、水分もとれない
- ⚠血尿が続く、または量が多い
- ⚠痛みが数時間以上続いて治まらない
- ⚠排尿時に強い痛みがある
- ⚠原因不明の微熱が続く
一般的な症状
- 腰やわき腹、下腹部の激しい痛み(差し込むような痛み)
- 尿がにごる、または血が混じる(赤や茶色に見える)
- 排尿時の痛みや違和感
- 尿の出が悪い、または回数が多い
子供の症状
- 子どもは痛みの場所をうまく言えないことがあります。
- おなかを痛がる、機嫌が悪い、嘔吐(おうと)するなどの症状に注意が必要です。
- 尿の色がいつもと違う、おしっこを嫌がる場合も結石の可能性があります。
高齢者の症状
- 高齢者では、はっきりした痛みを感じにくいことがあります。
- 代わりに、だるさや食欲がない、原因不明の発熱などの症状が出ることがあります。
- 認知症など言葉で伝えにくい場合は、普段と違う行動(落ち着かない、声を出す)に気づくことが大切です。
原因
主な原因
- 水分不足:尿が濃くなるとミネラルが固まりやすくなります。
- 食事の影響:塩分や動物性たんぱく質(肉や魚)の取りすぎ、またはシュウ酸という物質を多く含む食品(ほうれん草、ナッツ類、チョコレートなど)の過剰摂取。
- 尿の通り道の異常:尿路が狭い、または曲がっていると結石が通りにくくなります。
リスク要因
- 家族に腎臓結石の人がいる
- 肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病がある
- 特定の薬を長期間使っている(詳しくは医師に相談してください)
- 過去に腎臓結石ができたことがある(再発しやすい)
- 暑い環境での仕事や運動でたくさん汗をかく
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい痛みで動けなくなった場合
- 発熱や寒気がある場合
- 排尿ができなくなった場合
定期受診を予約すべき場合:
- 軽い腰やわき腹の痛みが続く
- 尿に血が混じっているのに気づいた
- 過去に結石があったが、今は症状がない(経過観察のため)
診断
医師が症状を聞き、画像検査や尿検査を行って診断します。
行われる可能性のある検査
- 腹部エコー(超音波)検査:おなかの上から機械を当てて、結石の有無や大きさを調べます。
- CT検査:体の断面を撮影する検査で、小さな結石も見つけやすいです。
- 尿検査:尿に血や感染の兆候がないかを調べます。
- 血液検査:腎臓の働きや感染の有無を確認します。
診察で予想されること
診断は多くの場合、外来で行われます。おなかの上からエコーを当てるだけで痛みはありません。CT検査は数分で終わります。必要に応じて、造影剤(えいぞうざい)という薬を使ってより詳しく調べることもあります。結果が出たら、医師から結石の大きさや位置、治療方針について説明があります。
治療
長く続く腎臓結石の治療は、結石の大きさや場所、症状によって異なります。自然に排出されるのを待つ場合と、医療行為が必要な場合があります。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分をとる(1日2リットル程度を目安に、特に汗をかくときは多めに)
- 痛みが強いときは、医師から処方された痛み止めを使用する(市販薬を自己判断で使わない)
- 安静にして、石が出やすくなるよう医師の指示に従って動く
医療治療
結石を小さくして排出しやすくするための薬を処方されることがあります。また、体外から衝撃波(しょうげきは)を当てて結石を砕く方法(体外衝撃波結石破砕術:たいがいしょうげきはけっせきはさいじゅつ)や、尿道から細い管を入れてレーザーで石を砕く方法(経尿道的結石破砕術:けいにょうどうてきけっせきはさいじゅつ)があります。治療法は医師とよく相談して決めます。
手術が検討される場合
結石がとても大きい(2cm以上)場合や、尿の流れを完全に塞いでいる場合、また感染を繰り返す場合などには、手術が必要になることがあります。開腹手術ではなく、腹腔鏡(ふくくうきょう)という小さな穴から行う低侵襲(ていしんしゅう)手術が選ばれることが多いです。
この病気と共に生きる
長く続く腎臓結石があると、痛みや不安で日常生活に影響が出ることがあります。しかし、適切な治療と生活習慣の見直しで、多くの人は普通の生活を送れます。定期的に泌尿器科に通い、経過を確認しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 水分を十分に摂る(特にスポーツ後や暑い日)
- 食事の塩分を控える(味付けは薄めに、加工食品を減らす)
- 動物性たんぱく質(肉・魚)の摂りすぎに注意する
- カルシウムを適度に摂る(牛乳・小魚など。過剰も不足も避ける)
食事と運動
食事では、シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、ビート、ナッツ、チョコレート、いちごなど)を食べすぎないようにしましょう。ただし、カルシウムは結石予防に役立つので、適度に摂ってください(牛乳・ヨーグルトなど)。運動は軽い有酸素運動(散歩やストレッチ)を続けると全身の血行が良くなり、腎臓の働きも助けます。ただし、激しい運動は脱水を招くので、必ず水分補給をしながら行いましょう。
精神的健康と心の健康
長く続く痛みや、また石ができるのではないかという不安は、気持ちに影響することがあります。イライラしたり、眠れなくなったりする場合は、一人で抱え込まずに医師や家族に相談しましょう。心のケアも治療の一部です。
予防
はい、多くの場合、生活習慣の改善で予防できます。特に水分をしっかりとることが最も重要です。1日2リットル以上の水を飲むように心がけましょう。また、塩分や動物性たんぱく質の摂りすぎを控え、バランスの良い食事をとることも予防に役立ちます。
検診プログラム
腎臓結石を予防するための特別な検診はありませんが、健康診断の尿検査やエコー検査で偶然見つかることがあります。家族に結石の人がいる場合や、過去に結石ができたことがある人は、定期的に泌尿器科で相談すると良いでしょう。
合併症
治療しない場合
- 腎臓が腫れて機能が低下する(水腎症:すいじんしょう)
- 尿路感染症を繰り返す、または重症化する
- 腎臓に傷がつき、慢性的な腎臓病になるリスクが高まる
- まれに、結石が尿管を完全に塞いで急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)を起こす
長期的な見通し
長く続く腎臓結石でも、適切な治療を行えば多くの人は回復します。石を取り除いた後も、生活習慣を改善することで再発を防ぐことができます。たとえ再発しても、早めに受診すれば大きな問題にはなりにくいので、慌てずに医師の指導に従ってください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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