横になると悪化する代謝とは?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ここでいう「横になると悪化する代謝」とは、長い時間寝たきりなどの状態が続くと、体の「代謝」(食べ物をエネルギーに変えたり、体を整えたりする働き)がうまくいかなくなることを指します。横になること自体が悪いのではなく、動かない時間が長くなると、筋肉が減り、インスリン(血糖を調整するホルモン)の働きが悪くなり、血糖値や脂質のコントロールが難しくなるのです。
重要な事実
- 体を動かさないと、筋肉がインスリンを効きにくくし、血糖が上がりやすくなります。
- 長時間の安静では、通常の活動に比べて消費エネルギーが減り、体重が増えやすくなります。
- 代謝の低下は、糖尿病や心臓病などのリスクを高めます。
はい、病院での入院中や、骨折の治療後など、一定期間ベッドで過ごす必要がある人には珍しくありません。また、パソコン作業などで座りっぱなしの生活が多い人にも同じようなリスクがあります。
高齢者、入院中の人、手術後や病気のために安静を指示された人、車椅子や寝たきりの人など、運動量が減っている人に特に見られますが、健康な人でも長時間同じ体勢でいると影響が出ることがあります。
症状
- 意識がもうろうとする、話がうまくできない。
- 呼吸が深く、速くなる。
- 吐き気やおう吐が止まらない、強い腹痛。
- 意識を失った。
- ⚠普段よりひどい喉の渇きや、尿の回数の増加。
- ⚠急に体がだるく、立ち上がれない。
- ⚠めまいやふらつきが続く。
- ⚠口の中が渇く、皮膚が乾燥する。
一般的な症状
- 血糖が高いときは、喉が渇きやすくなる、尿の回数が増える、だるさを感じる。
- 体重が増えやすい(特に腰やまわりにつきやすい)。
- 傷が治りにくい、感染症にかかりやすい。
- 食欲はあるのに体がだるい、疲れやすい。
子供の症状
- 子どもでは、動く機会が減ることで、集中力が低下したり、体重が増えたりすることがあります。
- 思春期の子どもでは、血糖値の乱れから、喉の渇きやトイレが近くなることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者では、さらに筋力が低下しやすくなり、転倒のリスクが高まります。
- 血糖が高くなると、脱水や意識の混濁が起こりやすくなります。
原因
主な原因
- 長時間横になることで体が動かず、筋肉からのブドウ糖の取り込みが減る。
- 筋肉量が減り、基礎代謝が下がる。
- インスリンの働きが悪くなる(インスリン抵抗性)。
- ホルモンバランスの変化(コルチゾールや成長ホルモンなど)が影響する。
リスク要因
- 高齢であること
- 運動不足の生活習慣
- 肥満やメタボリックシンドローム
- 糖尿病や心臓病の家族歴
- 入院や長期の安静、骨折などで動けない期間があること
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 血糖が高いことを示すような、強い喉の渇きや頻尿、吐き気が続く場合は、当日中に医療機関を受診してください
- 目の前が暗くなる、立っていられないなどの症状がある場合は、早めの受診を検討してください
定期受診を予約すべき場合:
- 長く横になっている時間が増え、体重や体調の変化を感じる場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
- 糖尿病や脂質異常症の検査をしてほしい場合、健診や医師の診察を受けてください。
診断
医師は、問診、身体診察に加え、血液検査(空腹時血糖、HbA1c、脂質検査)などで評価します。必要に応じて、ブドウ糖負荷試験を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 空腹時血糖(血糖が高いかどうか)
- HbA1c(過去1〜2か月の血糖の平均)
- 脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)
- 血圧測定や腹囲の測定
診察で予想されること
検査は簡単な血液検査が中心で、特別な準備はほとんど必要ありません。医師や看護師が、検査の意味や結果について丁寧に説明してくれるので、安心して受けることができます。
治療
治療の中心は、生活習慣の改善、特に体を動かすことです。医師や理学療法士と相談しながら、無理のない範囲で体を動かし、筋肉を使うことが大切です。また、食事の見直しも行います。薬を使う場合は、医師が血糖や脂質などを考慮して処方します。
自宅でのセルフケア
- 横になったままでもできる足首の曲げ伸ばしや足の上げ下げを行う。
- 可能であれば、ベッドの背を上げて座位を取り入れる。
- 1日の中で短い時間でもよいので、立ち上がって歩く機会を作る。
- 体を動かす時間が増えたら、少しずつ活動範囲を広げる。
医療治療
糖尿病や脂質異常症などが診断された場合、医師は生活習慣の改善に加えて、必要に応じて薬を処方します。薬の種類や量は人によって異なり、自分に合った治療を医師が提案してくれます。市販のサプリメントなどで自己判断しないようにしましょう。
この病気と共に生きる
代謝の低下を予防するには、日常の中で体を動かす時間を少しずつ増やすことが大切です。横になっている時間が長い場合は、専門家の指導の下で運動を始めましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日少しずつでよいので起きて座る時間を作る。
- テレビを見ながら手足を動かす。
- 短い散歩を食後30分程度に取り入れる。
- 規則正しい睡眠と食事のリズムを保つ。
食事と運動
野菜を先に食べることで血糖の急上昇を抑える、たんぱく質を十分に取るなど、バランスの良い食事を心がけましょう。運動は、食後30分程度の軽い散歩から始めると継続しやすいです。
精神的健康と心の健康
長く寝たきりが続くと気分が沈みがちになり、それがさらに活動量を減らす悪循環につながります。気持ちの変化があるときは、家族や医療者に相談しましょう。
予防
完全に防ぐことは難しいですが、長時間の安静が必要な場合でも、医師の指示に従って早期から体を動かすことが予防につながります。日ごろから運動習慣を身につけておきましょう。
合併症
治療しない場合
- 血糖値が高い状態が続き、2型糖尿病になるリスクが上がります。
- 動脈硬化が進み、心臓病や脳卒中を引き起こす可能性があります。
- 脂質異常症や高血圧が重なり、代謝症候群からさらに重症化することがあります。
長期的な見通し
適切な対応、つまり体を動かすこと、食事の見直し、医療的な管理を行うことで、代謝は改善が見込めます。早めに対処すれば取り返しがつくことが多いので、希望を持って取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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