骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と夜間の症状
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
骨粗鬆症は、骨の中のカルシウムが減って骨がスカスカになり、もろくなってしまう病気です。夜間に特有の症状はあまりありませんが、既に骨折がある場合や、骨の痛みがある場合には、夜間に痛みが強くなって眠れないことがあります。
重要な事実
- 骨粗鬆症は「静かな病気」と呼ばれ、痛みなどの症状がなく進行することがあります。
- 骨が弱くなると、転んでなくても、背骨や手首、太ももの付け根などに骨折が起きやすくなります。
- 適切な食事、運動、治療によって、骨の強化や将来の骨折予防が可能です。
はい。日本では65歳以上の女性の約4人に1人が骨粗鬆症を持つといわれ、男性にも見られます。加齢や閉経によって骨量が減るためです。
特に閉経後の女性と高齢者に多いですが、若い人でも、ステロイド薬を長く使っている場合や、摂食障害がある場合などに起こることがあります。
症状
- 背中や腰に突然激しい痛みが起こり、動けなくなった。
- 脚のしびれや麻痺、排尿・排便のコントロールができない。
- 転んで、太ももの付け根や手首などに強い痛みがあり、体の形がおかしい。
- ⚠転倒後、数日たっても痛みが続き、日常生活に支障がある。
- ⚠夜間の痛みが強く、眠れない日が続く。
- ⚠痛みの他に、発熱や全身のだるさがある。
一般的な症状
- 骨粗鬆症そのものは、ほとんど症状を感じません。
- 背骨がつぶれる骨折が起きると、背中や腰の痛みが現れます。特に夜間や寝返りのときに痛みが強くなることがあります。
- 骨折が進むと、身長が縮んだり、背中が曲がったりします。
子供の症状
- 子どもの骨粗鬆症はまれで、多くの場合、別の病気や薬が原因で起こります。
- 骨の痛みや、軽い打撃でも骨折する場合は、早めに小児科の医師に相談しましょう。
高齢者の症状
- 転倒による骨折のリスクが高まります。
- 背骨の圧迫骨折で、腰が痛んだり、体幹が曲がったりします。
- 骨折による痛みのため、夜間の睡眠が妨げられ、倦怠感や筋力低下を招くことがあります。
原因
主な原因
- 加齢による骨の新陳代謝のアンバランス
- 女性の閉経によるホルモン(エストロゲン)の減少
- カルシウムやビタミンDの摂取不足
- ステロイド薬や抗てんかん薬など、一部の薬の長期使用
リスク要因
- 65歳以上の高齢者
- 閉経後の女性
- 骨粗鬆症や骨折の家族歴がある
- 低体重・痩せ型
- 喫煙、過度な飲酒
- 運動不足・日光を浴びる機会が少ない
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の激しい背中・腰の痛みがある
- 脚のしびれや力が入らない、排尿・排便の感覚がおかしい
- 上記の場合は、救急車を呼びましょう(119番)。
定期受診を予約すべき場合:
- 50歳以上で、骨密度を一度は測っておきたい方
- 身長が数cm縮んだ、猫背が気になる方
- 骨密度検査や治療について、かかりつけ医や整形外科医に相談したい方
診断
診察では、まず医師があなたの症状や体の状態を確認します。その後、骨密度測定やレントゲン検査などを行い、骨の強さや骨折の有無を調べます。
行われる可能性のある検査
- 骨密度検査(DEXA法)
- 背骨や骨折の有無を確認するX線検査
- 血液・尿検査(カルシウム、ビタミンD、腎臓・肝臓の機能など)
- 必要に応じてMRIやCT検査
診察で予想されること
骨密度検査は、ベッドの上で横になり、機械が体をスキャンします。痛みはなく、約10分で終わります。検査結果をもとに、医師から治療の必要性や生活改善のアドバイスがあります。どんなことを聞かれるか不安な方は、事前に聞きたいことをメモして持っていくとよいでしょう。
治療
骨粗鬆症は、骨を強くする薬や生活習慣の改善によって進行を遅らせることができます。また、夜間の痛みが強い時は、骨折の有無を確認し、その原因に対する治療が優先されます。医師の指示のもと、無理のない範囲で日常活動を続けることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 夜間に痛いときは、体を温める(湯たんぽや温かいタオル)ことで楽になることがあります。
- 寝るときは、膝を軽く曲げたり、腰の下に小さなクッションを入れて、負担の少ない姿勢を探しましょう。
- 朝起きるときは、急に体を起こさず、横を向いて手を床につきながらゆっくりと起きましょう。
- 就寝前のカフェインやアルコールを控え、リラックスできる環境を整えましょう。
- 転倒を防ぐため、夜間にトイレに行くときは、手すりやスリッパの着用などを工夫しましょう。
医療治療
医師は、骨量の減少を抑える薬や、骨の形成を促す薬など、あなたの状態に合わせて治療薬を検討します。これらは医師の処方のもとで使用するお薬です。痛みがある場合も、鎮痛薬を使う際には医師や薬剤師に相談してください。薬の名前や飲む期間、注意点を必ず確認しましょう。
手術が検討される場合
大腿骨の骨折など、一部の骨折では手術が必要になることがあります。手術の方法は骨折の種類や場所によって異なるため、整形外科の医師と十分に話し合って決めましょう。骨折の状態によっては、注射や理学療法などの治療が選ばれることもあります。
この病気と共に生きる
毎日の生活では、転倒を防ぐことが最も重要です。家の中の段差をなくしたり、手すりを付けたりして、安全に暮らせる環境を整えましょう。痛みが強いときは無理をせず、体を休めることも大切です。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する
- 飲酒は控えめにする
- 毎日20分程度、太陽の光を浴びる
- ウォーキングなどの体重をかける運動を毎日続ける
- 姿勢を良くし、腰や背中に大きな負担をかけないようにする
食事と運動
骨の健康には、カルシウム(牛乳・乳製品・小魚・豆腐・青菜)とビタミンD(魚類・きのこ類)を十分に取ることが大切です。1日3食、主食・主菜・副菜をそろえた食事を心がけましょう。運動は、骨量の維持に効果的なウォーキングや、転倒予防のためのバランス運動(太極拳など)を取り入れましょう。すでに骨折がある場合は、医師の許可が出るまでは激しい運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
骨粗鬆症や骨折によって、将来への不安や痛みが続くと、気分が沈むことがあります。夜に一人で痛みや不安を抱え込まないでください。家族や友人に話すことも、気持ちを楽にする方法です。つらい気持ちが長く続くときは、医師や保健所、こころの健康に関する相談窓口に連絡しましょう。
予防
骨粗鬆症は、若いうちから骨を強くする生活習慣を続けることで大部分を予防できます。骨量は20代をピークに減り始めるため、閉経後の対策だけでなく、日頃からバランスの良い食事と運動を心がけましょう。骨量減少が始まる前に、検診を受けて自分の骨の状態を知ることも予防につながります。
検診プログラム
厚生労働省は、高齢者の骨折予防を目的とした骨粗鬆症検診を推進しています。お住まいの市町村で受診できる場合があります。50歳を過ぎたら、一度は骨密度検査を検討しましょう。
合併症
治療しない場合
- 背骨の圧迫骨折が繰り返し起こり、身長が縮み、腰痛が慢性化する
- 太ももの付け根の骨折で、歩く能力や生活の自立度が低下する
- 骨折が原因で、寝たきりや介護が必要になるリスクが高まる
- 痛みによる活動量の低下がさらに骨量を減らすことにつながる
長期的な見通し
骨粗鬆症の治療は、薬や生活工夫によって骨量の低下をゆっくりにし、骨折を予防することができます。たとえ骨量が低くても、正しい治療を続ければ、多くの人が自立した生活を送り続けられます。医師と一緒に、あなたに合った方法を見つけていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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