横になると悪化する副鼻腔炎(蓄膿症)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
副鼻腔炎は、顔の骨の中にある空気の通り道(副鼻腔)の粘膜が炎症を起こす病気です。風邪やアレルギーなどがきっかけで起こり、鼻づまりや頭痛などを引き起こします。横になると鼻や副鼻腔の圧力が変わり、症状が悪化しやすくなります。一般的に「蓄膿症」と呼ばれることもあります。
重要な事実
- 副鼻腔炎は、ウイルス感染が原因のことが多く、多くの場合10日以内に自然に良くなります。
- 横になると鼻水や分泌物がたまりやすいため、鼻づまりや圧迫感が強くなることがあります。
- 細菌が原因のときは、医師が必要と判断した場合に抗生物質が処方されることがあります。
はい、非常に一般的な病気です。特に風邪を引いた後や季節の変わり目に多く見られます。年齢を問わず、誰でもかかる可能性があります。
子どもから大人まで誰でもかかります。特に、アレルギー性鼻炎のある方は副鼻腔炎を起こしやすいと言われています。副鼻腔の形や免疫の状態によっても発症しやすさが変わります。
症状
- 呼吸が苦しくて息ができない
- 激しい頭痛に加えて首のこわばりや高熱がある
- 目の周りがはれ上がる、視力が急に落ちる
- 意識がもうろうとする、または呼びかけに反応しない
- ⚠10日以上症状が続く、またはいったん良くなってから再び悪化する
- ⚠顔の強い痛みを感じる
- ⚠38度以上の高熱がある
- ⚠目の周りの腫れや赤みがある
- ⚠耳の痛みや聞こえにくさがある
一般的な症状
- 鼻づまり(特に横になったときに悪化)
- 顔や額の圧迫感・痛み(前かがみになると強くなることがある)
- 黄色や緑色の粘り気のある鼻水
- 後鼻漏(のどに鼻水が流れ下りる感覚)
- 夜間の咳やのどの痛み
- 頭痛(特に頭を下げたり横になったりすると強くなることがある)
- 疲労感、微熱、口臭
子供の症状
- 機嫌が悪い、イライラする
- 鼻づまりで息苦しそうにする
- 夜に咳が出て眠れないことがある
- 口で呼吸することが多くなる
- ことばが鼻声になる
高齢者の症状
- はっきりとした症状が現れにくいことがある
- 長引く咳や疲労感、食欲低下
- 意識がぼんやりするように見えることもある(重症の場合)
- 微熱が続く
原因
主な原因
- ウイルス感染(風邪など)
- 細菌感染(ウイルス性副鼻腔炎の後に起こることがある)
- アレルギー性鼻炎などの炎症
- 副鼻腔の通り道が狭くなる構造的な問題(鼻中隔弯曲など)
- まれに、歯の感染が原因となることもある
リスク要因
- 頻繁に風邪をひく
- アレルギー性鼻炎や喘息がある
- 喫煙者または受動喫煙の環境にいる
- 免疫力が低下している
- 感染した歯(むし歯や歯周病)がある
- 副鼻腔の形に問題がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に強い顔の痛みや腫れが出た場合
- 高熱に加えて激しい頭痛や首の痛みがある場合
- 目の症状(腫れ、視力の変化、痛み)がある場合
- 意識がぼんやりする場合
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が10日以上続く場合
- 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す場合
- よく副鼻腔炎を繰り返す場合
- 市販の鼻スプレーを使い続けたい場合(まず相談を)
診断
医師が問診と診察を行います。顔や鼻の状態を観察し、必要に応じて内視鏡で鼻の中を詳しく見たり、画像検査で副鼻腔の中の状態を確認したりすることがあります。
行われる可能性のある検査
- 耳鼻咽喉科での鼻の内視鏡検査
- CT検査(副鼻腔の状態を詳しく見るとき)
- 必要な場合の鼻水の細菌検査
診察で予想されること
診察は短時間で終わることが多く、痛みはほとんどありません。医療機関では、まず症状や経過を詳しく聞かれます。必要があれば専門の耳鼻咽喉科を紹介されます。
治療
副鼻腔炎の治療は、原因によって異なります。多くはウイルス性のため、体の自然な回復力で良くなります。細菌感染が疑われるときは、医師が抗生物質の必要性を判断します。症状を楽にするための薬や、自宅でできる処置を組み合わせて対応します。
自宅でのセルフケア
- 水分を多めにとる(鼻水をさらさらにする)
- 加湿器を使って部屋の湿度を保つ
- 温かい蒸しタオルを顔の上にのせる
- 生理食塩水での鼻うがい(鼻洗浄)
- 寝るときは頭を少し高くして横になる
- 十分な睡眠と休養をとる
医療治療
医師の診察によって、炎症を抑える鼻スプレーや、痛みや熱を和らげる薬が処方されることがあります。細菌感染が明らかな場合には、医師が抗生物質を適切に判断して処方します。薬は指示通りに使い切ることが大切です。自己判断で市販薬を長期間使うことは避けてください。
手術が検討される場合
慢性副鼻腔炎が続き、薬で改善しない場合や、副鼻腔の通り道に問題がある場合は、手術が検討されることがあります。内視鏡を使った低侵襲の手術が一般的で、医師から十分に説明を受けたうえで決めることができます。
この病気と共に生きる
横になると症状が強くなるため、寝るときは頭を高くする、横向きよりも背中を少し起こした姿勢をとると楽になることがあります。日中は、こまめに水分をとり、顔を温めることで副鼻腔のつまり感をやわらげましょう。
生活習慣のアドバイス
- 禁煙する(タバコは粘膜を刺激します)
- アレルギーの原因(ハウスダストや花粉)を減らす
- 部屋を清潔に保ち、加湿をする
- 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける
食事と運動
副鼻腔炎のときは、特に食事制限はありません。バランスのよい食事と、十分な水分補給を心がけてください。症状がひどいときは無理して運動する必要はありませんが、体調が落ち着けば軽い散歩などを行うと血流が良くなり回復を助けることもあります。
精神的健康と心の健康
症状が長引くと、睡眠が妨げられたり、集中力が低下したりして、気分がふさぎ込むこともあります。つらいときは、無理せず医療機関に相談することが大切です。また、家族や友人に話すだけでも気持ちが楽になることがあります。
予防
副鼻腔炎を完全に防ぐことはできませんが、風邪やインフルエンザを予防し、アレルギーを上手に管理することで、発症のリスクを減らせます。手洗い・うがいを習慣にし、バランスのよい食事と睡眠をとることも大切です。
ワクチン
インフルエンザワクチンを受けることで、インフルエンザによって引き起こされる副鼻腔炎のリスクを減らすことができます。高齢者など対象の方は、肺炎球菌ワクチンについても医師に相談してみましょう。
検診プログラム
副鼻腔炎のための特別な検診はありませんが、風邪が長引く場合や副鼻腔炎を繰り返す場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することで、重症化を防ぐことができます。
合併症
治療しない場合
- 慢性副鼻腔炎になり、症状が長く続くことがある
- 副鼻腔の周り(目の周りや頭の中)に感染が広がる可能性がある
- まれに髄膜炎など重い感染症を起こすことがある
- 嗅覚が低下することがある
長期的な見通し
多くの副鼻腔炎は数日から2週間程度で改善します。たとえ症状が続いても、医師の診察と適切な治療を受ければ、ほとんどの場合は安全に回復します。重症化することはまれです。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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