急に起こる副鼻腔炎(急性副鼻腔炎)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
副鼻腔(鼻の周りの骨の中にある空気のすき間)に急に炎症が起こる病気です。かぜやアレルギーなどがきっかけで、鼻の粘膜がはれ、副鼻腔の出口がふさがれて、粘液や膿がたまります。
重要な事実
- かぜのあとに起こりやすい
- 多くは自然に良くなるが、数週間続くこともある
- 抗生物質(抗菌薬)が必ず必要なわけではない
とてもよくみられる病気で、大人も子どもも、多くの人が一生のうちに一度は経験すると言われています。
どんな年齢でも起こります。アレルギー性鼻炎や喘息がある人、免疫力が低い人、たばこを吸う人は特に注意が必要です。
症状
- 高熱と激しい頭痛がある
- 首が硬く、強いおう吐がある
- 意識がもうろうとする
- 目や目の周りが腫れて、ものが二重に見える
- 呼吸が苦しくなる
- ⚠症状が急に悪くなった
- ⚠高熱が3日以上続く
- ⚠目の周りや額が強くはれて痛む
- ⚠小さい子どもやお年寄りで水分が取れない
- ⚠視力に変化がある
一般的な症状
- 鼻づまり
- 黄色や緑の濃い鼻水
- 顔や額に重だるい痛み
- においを感じにくい
- 疲れやすさ
子供の症状
- 長く続く鼻水やせき
- 機嫌が悪く、ぐずる
- 耳を触る・引っ張る
- 中耳炎をよく起こす
- 熱が下がらない
高齢者の症状
- 症状がはっきりせず、元気がない
- ぼんやりする、意識がもうろうとする
- 食欲がなくなる
- せきや鼻水が長引く
- 転びやすくなる
原因
主な原因
- 多くは、かぜなどのウイルス感染がきっかけ
- ウイルス感染のあとに細菌が入り込んで悪化
- アレルギー性鼻炎による鼻の粘膜のはれ
- まれに、歯の病気が関係する
リスク要因
- かぜやインフルエンザを最近ひいた
- アレルギー性鼻炎・ぜんそくがある
- たばこを吸う・受動喫煙がある
- 免疫力が低下している(糖尿病・免疫の病気など)
- 鼻の構造のゆがみや、鼻のポリープがある
- 乾燥した空気や、空気のよごれ
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱が続く
- 強い頭痛や顔面の痛みがある
- 目の周りや額がはれてくる
- 症状が10日以上改善しない
- 一度よくなったのに、急に悪くなった
定期受診を予約すべき場合:
- かぜのあと、鼻づまりや鼻水が1週間以上続いている
- 顔の重だるさや頭痛が続く
- においが感じにくい
- 何度も副鼻腔炎をくり返す
診断
医師が症状や経過を聞き、鼻の中を観察して診断します。必要に応じて、画像で副鼻腔の状態を確認することもあります。
行われる可能性のある検査
- 鼻の内視鏡検査(カメラで鼻の中を見る)
- CT検査(副鼻腔の写し)
- 細菌の検査(必要に応じて)
診察で予想されること
診察では、症状がいつからあるか、痛みの場所、かぜをひいたかなどを聞かれます。鼻の内視鏡検査は少し不快かもしれませんが、すぐ終わります。
治療
治療の基本は、鼻の通りを良くして副鼻腔にたまった粘液を出しやすくし、炎症を抑えることです。細菌感染が強く疑われる場合にだけ、抗菌薬が使われます。
自宅でのセルフケア
- 十分に休み、睡眠をとる
- 水分をこまめに飲む(ぬるめの飲み物がおすすめ)
- 加湿器や蒸しタオルで鼻の乾燥を防ぐ
- 鼻を強くかみすぎない
- 湯気を吸って鼻の通りを良くする
- 痛みがあるところを冷やしたり、温めたりして様子を見る
医療治療
医師の処方による薬には、炎症を抑える薬、鼻詰まりを和らげる薬、痛みを抑える薬などがあります。細菌感染が疑われる場合は抗菌薬が処方されますが、必ず指示された回数と期間を守り、途中でやめないことが大切です。
手術が検討される場合
ほとんどの場合、手術は必要ありません。まれに、薬でよくならない、鼻のポリープ(鼻茸)や構造の問題で治りにくい場合は、手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
症状がある間は、無理をせず、家で過ごしましょう。鼻の通りを良くするために、枕を少し高くして寝ると楽になることがあります。
生活習慣のアドバイス
- 部屋を適度な湿度に保つ
- こまめに手を洗う
- たばこやタバコの煙を避ける
- マスクをして鼻を保護する
食事と運動
特別な食事制限はありません。水分をしっかりとり、消化のよいものを食べましょう。症状が軽く、体調がよければ、軽い運動はかまいませんが、激しい運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
鼻づまりや痛みが続くと、睡眠が浅くなったり、集中力が落ちたりして、気分が沈むこともあります。無理をしないで、休息を優先しましょう。
予防
完全には防げませんが、かぜにかからないように手洗い・うがいを行い、鼻の粘膜を健康に保つことで、リスクを減らせます。
ワクチン
インフルエンザなどのワクチンは、かぜによる副鼻腔炎のきっかけを減らすのに役立ちます。接種については医師に相談しましょう。
検診プログラム
特定の検診はありませんが、アレルギー性鼻炎やポリープがある人は、定期的に耳鼻咽喉科で診てもらい、鼻の状態を確認することをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 炎症が目の周りや頭の中に広がることはまれにあります
- 慢性副鼻腔炎になり、長く症状が続くことがあります
- においが戻りにくくなることがあります
長期的な見通し
多くの場合、1~2週間で症状は落ち着きます。正しい治療を受ければ、重い後遺症はほとんど残らず、ふだんの生活に戻れます。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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