扁桃(へんとう)が片側だけ腫れるとき
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
のどの奥にある扁桃が、左右のどちらか片方だけ腫れている状態です。痛みを伴うこともあれば、特に症状がないこともあります。片側だけの腫れは、感染症が原因であることがほとんどですが、まれに注意が必要な病気が隠れていることもあります。
重要な事実
- 扁桃はのどの両側にありますが、左右の大きさが少し違うことは珍しくありません。
- 片側だけの腫れの多くはウイルスや細菌による扁桃炎が原因です。
- 放置してよいサインかどうかを判断するには、痛みや熱などの症状に注目することが大切です。
扁桃が片側だけ大きく見えることは、それほど珍しくありません。ただし、痛みや熱、飲み込みにくさを伴う場合は、受診をすすめられます。
子どもから大人まで、誰にでも起こり得ます。特に、扁桃炎を起こしやすい10~20代の若い方に多く見られます。
症状
- 息をしづらい、または息が苦しくなってきた(すぐに119番へ)
- 口を大きく開けられない
- よだれが止まらず、飲み込めない
- 声がこもって聞き取りにくい(マフラーをしゃべるような声)
- ⚠高熱(39度以上)が続く
- ⚠痛みが強く、水分も飲めない
- ⚠のどに白い膿や、腫れた部分が見える
- ⚠腫れや痛みがどんどん悪くなる
一般的な症状
- のどの左右どちらかだけが痛い
- 腫れた側ののどが赤く腫れている
- 飲み込むときに痛みがある
- 熱が出る
- 顎の下のリンパ節が腫れる
子供の症状
- 高い熱が出る
- のどを痛がってぐずる
- よだれが増える
- 水分や食事をとりたがらない
高齢者の症状
- のどの痛みがそれほど強くないこともある
- 飲み込みにくさが続く
- 声がかすれる
- 理由なく体重が減る(まれに注意が必要な場合)
原因
主な原因
- ウイルスや細菌による扁桃炎(扁桃の感染症)
- 扁桃周囲膿瘍:扁桃の奥に膿(うみ)がたまること
- 歯やのどの感染症が周囲に広がる
- まれに扁桃のがんや良性の腫瘍
リスク要因
- 過去に扁桃炎を繰り返している
- 喫煙や大量の飲酒
- 疲れやストレスで免疫力が落ちている
- 十分な睡眠や栄養がとれていない
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 痛みが強く、よだれや唾(つば)も飲み込めない
- のどが腫れて息苦しさがある
- 熱が高く、水分もとれていない
- 症状が短時間で急に悪化した
定期受診を予約すべき場合:
- 片側の腫れが2週間以上続く
- 痛みはないのに片側だけ大きい
- 飲み込みにくさや声のかすれが長引く
- 原因がわからないまま症状が続いている
診断
耳鼻咽喉科の医師が、のどの中をライトで照らして扁桃の状態を確認します。腫れの場所、色、膿の有無などを診て、原因を総合的に判断します。
行われる可能性のある検査
- のどの視診(ライトで照らして鏡や内視鏡で観察)
- 血液検査(炎症の程度や感染の有無を調べる)
- 画像検査(CTなどで周囲の状態を確認)
- 膿がある場合の穿刺(針で膿を吸引して調べる)
診察で予想されること
診察自体は数分で終わることがほとんどです。のどを少し圧迫する感覚はありますが、強い痛みはありません。必要な検査があれば、その際に説明があります。
治療
原因によって治療の方法は異なります。ウイルス感染が原因の場合は、十分な休養と水分補給で自然に治ることが多いです。細菌感染の場合は、医師の判断で抗菌薬を使います。扁桃周囲膿瘍になっている場合は、膿を出す処置が必要になることがあります。
自宅でのセルフケア
- 体を休めて、睡眠をしっかりとる
- のどが乾燥しないように、こまめに水分をとる
- 塩水でうがいをする
- 刺激が少なく、やわらかいものを食べる
- 室内の湿度を適度に保つ
医療治療
細菌が原因と考えられるときは、医師が抗菌薬を処方します。痛みや熱に対しては、症状に合わせて鎮痛薬などの薬が使われることもあります。薬は、医師や薬剤師の指示に従って正しく使いましょう。
手術が検討される場合
繰り返す扁桃炎や扁桃周囲膿瘍が何度も起こる場合、また、まれに腫瘍が見つかった場合は、手術(扁桃摘出)が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、専門の医師が総合的に判断します。
この病気と共に生きる
症状が落ち着いていれば、普段どおりの生活をして問題ないことが多いです。ただし、のどに違和感があるときは、無理をせずに安静を心がけましょう。
生活習慣のアドバイス
- 喫煙や受動喫煙を避ける
- アルコールは控えめにする
- 十分な睡眠と休息をとる
- 手洗いやうがいを習慣化する
食事と運動
のどに負担をかけないよう、やわらかくて温かい食べ物や飲み物を選びましょう。激しい運動は体調がよいときまで待ち、痛みや発熱があるときは安静にしてください。
精神的健康と心の健康
のどに腫れや違和感が続くと、「重い病気なのでは」と不安になることもあります。しかし、多くの場合は感染症によるもので、適切な治療でよくなります。不安なときは、ひとりで抱え込まずに医師や家族に相談してください。
予防
片側の扁桃の腫れを完全に防ぐ方法はありません。しかし、感染症のリスクを減らすために、手洗い・うがい、バランスのよい食事、規則正しい生活を心がけることが大切です。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌など、のどの感染症を引き起こす可能性のある病気のワクチンがあります。予防接種については、医師に相談してください。
検診プログラム
扁桃の腫れを対象にした特別な検診はありません。のどの違和感が長引く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 扁桃周囲膿瘍(膿がたまって痛みや熱が強くなる)
- 周りの組織に感染が広がる
- まれに、腫瘍だった場合に発見が遅れることがある
長期的な見通し
片側の扁桃の腫れの多くは、感染症によるもので、薬の治療や安静によって改善します。たとえ注意が必要な原因でも、早めに受診して適切な処置を受ければ、良い結果が期待できます。心配な場合は、早めに医療機関に相談してください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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