扁桃腺の腫れや痛みが繰り返す(反復性扁桃炎)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
扁桃腺(へんとうせん)は、のどの奥の左右にあるリンパ組織の一種で、体にウイルスや細菌が入ってくるのを防ぐ働きを持っています。この扁桃腺が感染や刺激で炎症を起こすと、赤く腫れて痛みや発熱などの症状が出ます。一度治っても、風邪や疲れ、ストレスなどがきっかけで、何度も腫れや痛みを繰り返すことがあります。これを「反復性扁桃炎(はんぷくせいへんとうえん)」と呼ぶことがあります。
重要な事実
- 扁桃腺はのどの奥にある体を守るための組織で、炎症を起こすと腫れたり痛んだりします。
- 腫れや痛みは、風邪や疲れ、ストレスなどをきっかけに何度も繰り返すことがあります。
- 多くの場合、休養と水分補給で改善しますが、症状が強いときや長引くときは耳鼻咽喉科を受診しましょう。
はい、とてもよく見られる症状です。特に子どもや若い世代に多く、のどの痛みで医療機関を訪れる原因の一つです。
子どもから大人まで幅広い年齢で起こります。特に3〜10歳ごろの子どもに多く、思春期以降は少なくなる傾向があります。ただし、大人でも疲れやストレスが続くと繰り返すことがあります。
症状
- 息がしにくい、息苦しい
- つばも飲み込めないほど強いのどの痛みがある
- よだれが止まらず、声が異常にかすれる(または声が出ない)
- 高熱とともにぐったりしている
- 意識がもうろうとしている
- このような症状がある場合は、ためらわずに119番に電話してください。
- ⚠40度以上の高熱がある
- ⚠のどの痛みが強く、水分や食事が全くとれない
- ⚠扁桃腺に白い膿のようなものが見える
- ⚠耳やあごまで痛みが広がる
- ⚠のどの痛みが3日以上続く
- ⚠このような症状がある場合は、当日中に医療機関に連絡してください。
一般的な症状
- のどが痛む(特にご飯やつばを飲み込むとき)
- 扁桃腺が赤く腫れる
- 発熱(38度前後のことが多い)
- のどに違和感や不快感がある
- 声がかすれやすい
- 首のリンパ節が腫れて触ると痛む
原因
主な原因
- 風邪やインフルエンザなどのウイルス感染
- 溶連菌(ようれんきん)などの細菌感染
- 疲労、睡眠不足、ストレスによる免疫機能の低下
リスク要因
- 子どもや若い世代
- 疲れや睡眠不足が続いている
- ストレスが多い
- のどが乾燥しやすい環境(空調や乾燥した部屋)
- 口呼吸をしている
- たばこを吸う、または受動喫煙がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- のどの痛みが強く、水分も食事もとれない
- 熱が高くてぐったりする
- 息苦しさを感じる
- のどが腫れて閉じそうに感じる
- よだれが止まらない
- このような症状がある場合は、すぐに119番へ電話してください。
定期受診を予約すべき場合:
- のどの痛みが1週間以上続く
- 扁桃腺の腫れや痛みを何度も繰り返す
- 扁桃腺に白い斑点や膿がたびたび見られる
- のどの違和感や口臭が改善しない
- 声が出にくい、または声がかれている
- 発熱がなくても、のどの腫れや違和感が続く
診断
耳鼻咽喉科(じびいんこうか)の診察で、のどの中を直接観察するのが基本です。医師がペンライトや舌圧子(ぜっあつし)を使って扁桃腺の腫れや赤み、白い膿の有無を確認します。必要に応じて、熱の程度や首のリンパ節の腫れも診ます。
行われる可能性のある検査
- のどの観察(視診)
- 血液検査(炎症の程度を確認)
- 細菌検査(のどの粘液を取って、原因の細菌を調べる)
- 画像検査(まれに、頬や首の腫れが強い場合にCTや超音波で詳しく調べる)
診察で予想されること
診察は10〜15分ほどで終わることが多いです。のどを観察するときに少し気持ち悪いと感じる場合がありますが、一瞬です。気になる症状やこれまでの経過をメモして伝えると、診断がスムーズになります。
治療
治療は、原因と症状の強さによって異なります。ウイルス感染が原因の場合は、特別な治療法はなく、多くは安静と水分補給で自然に回復します。細菌感染が疑われる場合は、医師が抗生物質を処方することがあります。炎症を抑える薬や、のどの痛みを和らげるトローチなどが処方される場合もあります。自己判断で薬を使うのは避け、必ず医師や薬剤師の指示に従いましょう。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休息をとる
- こまめに水分補給をする(のどに刺激が少ない常温の水やぬるま湯がおすすめ)
- 刺激の強い食べ物(辛いもの、熱いもの、硬いもの)を避ける
- 部屋を加湿して乾燥を防ぐ
- 朝・晩や食後に、ぬるま湯でやさしくうがいをする
- たばこは避ける(副流煙も避ける)
医療治療
医療機関では、のどの炎症を抑えるお薬、痛みを和らげるお薬、細菌感染の場合は抗生物質が処方されることがあります。また、うがい薬やトローチが処方される場合もあります。具体的な薬の種類や使い方は、医師や薬剤師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
扁桃炎を何度も繰り返す場合や、扁桃腺が大きいことで睡眠中に無呼吸が起こる場合、のどがふさがれて食事がしにくい場合などには、扁桃腺を摘出する手術(扁桃摘出術)が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、症状の頻度、重症度、年齢、体力などを総合的に判断します。手術を受けるかどうかも、医師と納得いくまで相談しましょう。
この病気と共に生きる
日頃から、疲れをためないこと、睡眠をしっかりとることが大切です。のどに違和感を感じたら、早めに水分をとる、うがいをする、無理をしないなどの対応をしましょう。症状が治まったあとも、しばらくは刺激物を控えるなど、のどをいたわる習慣を続けると良いでしょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日決まった時間に起きる、寝るなど規則正しい生活を心がける
- バランスの良い食事を三食とる
- 乾燥が気になるときは加湿する
- 手洗い・うがいを習慣にする
- 口呼吸をしている場合は、意識して鼻呼吸をする(鼻が詰まっている場合は耳鼻咽喉科に相談)
- ストレスを発散する方法を見つける
食事と運動
のどが痛いときは、おかゆ、うどん、スープ、ヨーグルトなど、のどごしのよいものを選ぶと食べやすくなります。熱いものや辛いもの、硬いものはのどを刺激するので避けましょう。運動は、熱や痛みがあるときは安静が第一です。体調がよいときは、ウォーキングなどの軽い運動を続けることで、免疫力を高めることが期待できます。
精神的健康と心の健康
のどの痛みや発熱を繰り返すと、睡眠が途中で目が覚める、食事が楽しめない、仕事や学校を休むことが増えるなど、日常生活に影響が出ることがあります。そのため、気持ちが落ち込んだり、不安を感じたりすることがあります。これは決して珍しいことではありません。つらい気持ちをひとりで抱えず、家族や友人に話したり、医師や看護師に相談してみてください。もし、自分を傷つけたいという気持ちが続く場合は、すぐに医療機関や地域の精神保健相談窓口に連絡してください。
予防
完全に予防することは難しいですが、感染症を予防することで扁桃炎のきっかけを減らすことはできます。手洗い・うがい、人混みではマスクを着用する、十分な睡眠をとる、バランスのよい食事を心がけるなどの対策が効果的です。
ワクチン
インフルエンザワクチンなどの予防接種は、扁桃炎の引き金となる感染症を防ぐ助けになります。接種を検討するときは、かかりつけ医に相談しましょう。
検診プログラム
扁桃腺の腫れを繰り返すからといって、特別な定期的検査は必要ありません。ただし、気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
合併症
治療しない場合
- 扁桃腺の周囲に膿がたまる「扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)」を起こすことがある
- のどが狭くなって、睡眠中に呼吸が止まりやすくなる(睡眠時無呼吸)
- 炎症が周りに広がり、中耳炎や副鼻腔炎を引き起こすことがある
- まれに、腎臓や関節に影響を及ぼす病気のきっかけになることがある
長期的な見通し
扁桃腺の腫れや痛みは、多くの場合、適切な休息と水分補給、必要に応じた治療によって、数日から1週間程度で改善します。何度も繰り返す場合でも、医療機関で相談することで、痛みや発熱の回数を減らすことができます。長引いても、決して我慢せずに医師に相談してください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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