扁桃腺の炎症と疲労感:扁桃炎について知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
扁桃腺はのどの両側にある小さな組織で、体を細菌やウイルスから守る働きをしています。これが炎症を起こすと「扁桃炎」と呼ばれます。扁桃炎になると、のどの痛みや発熱のほかに、全身のだるさや疲労感を感じることがあります。
重要な事実
- 扁桃炎はのどの痛みや発熱、だるさを伴うことが多いです。
- 原因の多くはウイルスや細菌の感染です。
- 治療の基本は安静、水分補給、そして必要に応じた医師の診察です。
- 何度も繰り返す場合は、医師に相談することが大切です。
扁桃炎は子どもから大人までよく見られる病気です。特に学童期の子どもや若い成人に多く、日本でも日常診療でよく診断されます。
扁桃炎はどの年齢でも起こりますが、3歳から10歳くらいの子どもと、15歳から25歳くらいの若い成人に多いとされています。免疫力が低下している人や、疲労がたまっている人もかかりやすくなります。
症状
- 呼吸が苦しい
- のどがふさがるような感じがする
- よだれが止まらない
- 息を吸うときにひゅーひゅーという音がする
- 顔色が青白い、またはぼんやりして意識がもうろうとする
- ⚠40度以上の高熱が出ている
- ⚠水も飲めないほどのどの痛みがある
- ⚠ぐったりして動けない
- ⚠のどの腫れが強く、ごくわずかな水分も飲み込めない
一般的な症状
- のどの痛み
- 扁桃腺(のどの両側)が赤く腫れる
- 飲み込みづらさ
- 首のリンパ節の腫れ
- 全身の倦怠感・疲労感
- 食べ物や飲み物がしみる感じ
子供の症状
- 高い熱が出る
- のどを痛がって食事や飲み物を嫌がる
- よだれが増える
- 元気がなく、ぐったりする
- 声がかれている
高齢者の症状
- のどの痛みよりも、全身のけん怠感やだるさが目立つことがあります
- 食欲が落ちて水分不足になることがあります
- めまいやふらつきを感じることがあります
- 持病がある場合は、症状が強く出ることがあります
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜやインフルエンザのウイルスなど)
- 細菌感染(特にA群溶血性レンサ球菌)
- 疲労や睡眠不足による免疫力の低下
- のどの乾燥や刺激
リスク要因
- 子どもや若い成人である
- 免疫力が低下している(疲れ、ストレス、栄養不足など)
- 喫煙や受動喫煙がある
- 空気が乾燥している環境
- 扁桃炎を繰り返したことがある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱が続く(39度以上)
- のどの痛みが非常に強く、食事や水分がまったく取れない
- 症状が1週間以上続く
- のどが腫れて息苦しさを感じる場合(この場合は緊急です)
定期受診を予約すべき場合:
- 扁桃炎を繰り返す
- のどの違和感が長く続く
- 扁桃腺に白い斑点や膿のようなものがある
- 家族や周囲に同じ症状の人がいる
診断
医師がのどの状態を見て診断します。問診で症状の経過を聞き、のどや首のリンパ節を観察します。必要に応じて、原因となる細菌やウイルスを調べる検査をおこなうことがあります。
行われる可能性のある検査
- のどの視診(赤み、腫れ、膿の有無)
- 首の触診(リンパ節の腫れ)
- のどの粘膜を拭う培養検査
- 迅速抗原検査(レンサ球菌などの検出)
- 血液検査(炎症の程度を確認)
診察で予想されること
診察は通常数分で終わり、特別な準備は必要ありません。のどを観察するときに軽い不快感がありますが、痛みを伴う検査ではありません。結果はその場でわかる場合と、数日かかる場合があります。
治療
扁桃炎の治療は、安静と水分補給を基本に、症状に合わせて適切な治療を受けます。ウイルスが原因の場合は、体の免疫力で自然に回復することが多いですが、細菌が原因の場合は医師の判断で抗菌薬を使うことがあります。自己判断で市販薬を使う前に、必ず医師や薬剤師に相談してください。
自宅でのセルフケア
- しっかり睡眠をとり、体を休める
- こまめに水分を補給する
- 刺激の少ない温かい飲み物や食べ物をとる
- 塩水でうがいをする
- 加湿器などでのどが乾燥しないようにする
医療治療
症状に合わせて、痛みや炎症を和らげる薬、のどの腫れを軽くする薬、細菌感染が疑われる場合には抗菌薬が処方されることがあります。薬は必ず医師の指示に従い、決められた期間・回数を守って服用してください。市販薬を併用する場合は、医師または薬剤師に確認してください。
手術が検討される場合
扁桃炎を繰り返し何度もかかり、日常生活に支障が出る場合や、のどが塞がりそうになるほどの腫れが見られる場合には、扁桃腺を摘出する手術(扁桃摘出術)が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、専門医とよく相談して決めます。
この病気と共に生きる
扁桃炎の急性期は、とにかく安静が第一です。症状が治ったあとも、疲れをためないようにし、睡眠時間を確保して免疫力を保つことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- こまめに手洗い・うがいをする
- 十分な睡眠と休養をとる
- ストレスをためないように工夫する
- バランスの良い食事を心がける
- のどを冷やしすぎないようにする
食事と運動
のどが痛むときは、おかゆやスープ、ゼリーなど、のどごしの良い食べ物を選びましょう。刺激の強い香辛料や熱すぎる飲み物は避けてください。運動は症状が落ち着くまで控え、回復後は軽い散歩から始めて、体調を見ながら無理のない範囲で行いましょう。
精神的健康と心の健康
のどの痛みやだるさが続くと、気分が落ち込んだり、不安になったりすることもあります。それは自然なことです。無理をせず、体を休めることが回復への近道です。気持ちがつらい場合は、信頼できる人に話したり、医療機関に相談したりしてください。
予防
扁桃炎を完全に予防するのは難しいですが、手洗い・うがいを習慣にし、十分な睡眠と休養をとって免疫力を保つことで、かかるリスクを減らすことができます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌など、のどの感染症を引き起こす病気の予防接種について、医師に相談することをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 扁桃周囲膿瘍(扁桃腺のまわりに膿がたまる)
- 中耳炎や副鼻腔炎を併発することがある
- まれにリウマチ熱や腎炎などの全身の合併症を起こすことがある
長期的な見通し
扁桃炎は適切な治療と十分な休養によって、多くの場合1週間前後でよくなります。再発を繰り返す場合も、医師と相談しながら対処することで、日常生活を健康に送ることができます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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