夜間に気になる尿路感染症(UTI)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
尿路感染症(UTI)とは、尿の通り道(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に細菌が入って炎症を起こす病気です。特に夜になると症状が強くなることがあり、睡眠を妨げることがあります。
重要な事実
- 夜間に尿意を感じて何度も目が覚める(頻尿)のは、膀胱の炎症が原因です。
- 女性は男性よりUTIになりやすいです。
- 適切な治療をすれば、ほとんどの場合は数日で改善します。
はい、とてもよくある病気です。特に女性の多くが一生に一度は経験します。夜間の症状で悩む方も少なくありません。
女性に多く見られますが、男性や子ども、高齢者もかかることがあります。性行為の活発な女性、閉経後の女性、前立腺に問題のある男性は特に注意が必要です。
症状
- 高熱(38.5度以上)と寒気がする
- 腰や背中に激しい痛みがある
- 嘔吐(吐く)や吐き気がひどい
- 意識がぼんやりして呼びかけに反応が悪い
- ⚠尿に血が混じっている(肉眼ではっきりわかる)
- ⚠痛みが我慢できないほど強い
- ⚠妊娠中にUTIの症状が出た
一般的な症状
- 夜中に何度もトイレに行きたくなる(頻尿)
- 尿をするときに焼けるような痛みや違和感がある
- 尿がにごっていたり、血が混じっている
- 腰の下の方や下腹部に痛みや重い感じがある
- いつもより尿のにおいが強い
子供の症状
- 子どもは言葉でうまく表現できないことがあります。
- 熱(特に高熱)が出る
- ぐずる、食欲がない
- おむつ替えのときに尿のにおいが強い
高齢者の症状
- 尿の症状よりも、混乱(ぼんやりする)や転倒のリスクが増えることがあります。
- 尿失禁(もらしてしまう)が急に増える
- 食欲低下や元気がない
原因
主な原因
- 大腸菌などの細菌が尿道から入り込み、膀胱で増えることが主な原因です。
- 夜間に水分を控えすぎると、尿の流れが減り細菌が残りやすくなります。
- 便秘や尿を我慢する習慣もリスクを高めます。
リスク要因
- 女性:尿道が短く肛門に近いため
- 性行為:細菌が尿道に押し込まれやすい
- 閉経後の女性:ホルモンの変化で防御機能が低下
- 前立腺肥大のある男性:尿が出にくくなるため
- 糖尿病や免疫力が低下している状態
- カテーテル(尿の管)を使用している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状があるときは、すぐに119番に電話するか救急外来へ行ってください。
- 妊娠中にUTIの症状があるときは、すぐに産婦人科か泌尿器科を受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 初めて症状が出た場合や、48時間以上症状が続く場合
- 年に2回以上UTIを繰り返す場合
- 痛みがひどくなってきたり、熱が出てきた場合
診断
医師が症状を聞き、尿検査で細菌や白血球の有無を確認します。必要に応じて追加の検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 尿検査(試験紙で調べる簡単なもの)
- 尿培養(細菌の種類を特定し、どんな薬が効くか調べる)
- 超音波検査(腎臓や膀胱の形を調べる)
- 血液検査(腎臓の働きや炎症の程度を調べる)
診察で予想されること
診察は5~15分程度で終わることが多いです。尿をとるために、受診前に水分を多めにとるとスムーズです。医師から治療方針の説明があります。
治療
治療の中心は、細菌を退治するための薬(抗菌薬)です。症状が軽い場合は数日で改善しますが、重症の場合は入院が必要になることもあります。必ず医師の指示に従ってください。
自宅でのセルフケア
- 水分をしっかりとる(1日1.5~2リットルを目安に、ただし心臓や腎臓に病気がある人は医師に相談)
- 夜間のトイレが気になるときは、寝る前2時間は水分を控えめにしてもよい
- トイレに行きたくなったら我慢せずに行く
- 温かい湯たんぽやカイロで下腹部を温めると痛みが和らぐことがある
- 刺激物(カフェイン、アルコール、辛い食べ物)を控える
医療治療
医師が細菌の種類に合わせて抗菌薬を処方します。症状がなくなっても、指示された期間は必ず飲み切ってください。痛みが強い場合は、痛み止めの薬が処方されることもあります。市販薬は自己判断で使わず、医師に相談しましょう。
手術が検討される場合
通常、UTIに手術は必要ありません。ただし、繰り返す感染の原因が尿路の構造的な問題(結石や狭窄など)である場合、その原因を取り除く手術が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
治療中は安静にし、水分をしっかりとりましょう。夜間の頻尿で睡眠不足になることがあるので、昼間に短い昼寝をとるなどして休息を確保してください。
生活習慣のアドバイス
- トイレに行った後は、前から後ろに拭く(肛門から尿道に細菌を運ばないため)
- 通気性のいい下着を選び、ぴったりしたパンツを避ける
- 性行為の前後に排尿する習慣をつける
- ストレスをためすぎないようにする(免疫力低下につながる)
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、特にビタミンCを含む食品(果物や野菜)は尿を酸性に保つのに役立つと言われています。クランベリー製品については、効果がはっきりしないため、サプリメントは医師に相談してからにしましょう。適度な運動は免疫機能を保つのに役立ちます。
精神的健康と心の健康
夜間の症状で眠れないと、イライラしたり不安になったりすることがあります。辛いときは家族や友人に話すか、医師に相談しましょう。必要ならカウンセリングなどの支援もあります。
予防
完全に予防するのは難しいですが、リスクを減らすことはできます。毎日の生活習慣を見直すことが大切です。
ワクチン
現在、UTIの予防に使えるワクチンはありません。ただし、インフルエンザなどの予防接種で全身の免疫力を維持することは間接的に役立つ可能性があります。
検診プログラム
定期的な検診は特に必要ありませんが、年に2回以上UTIを起こす場合は、泌尿器科で詳しい検査を受けることをおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 腎盂腎炎(腎臓に感染が広がり、高熱や腰の激しい痛みを引き起こす)
- 敗血症(細菌が血液中に入り全身に広がる、命に関わることもある)
- 繰り返すUTIによる腎臓の機能低下
長期的な見通し
ほとんどのUTIは、適切な治療ですぐによくなります。夜間の症状も、治療が始まれば1~2日で落ち着いてきます。再発を防ぐためには、生活習慣の改善と、症状が出たら早めに医師に相談することが大切です。安心して治療に臨んでください。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月30日
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