めまいと吐き気
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまいとは、自分や周囲がぐるぐる回っているように感じる感覚です。吐き気を伴うことがよくあります。原因の多くは耳の奥にある内耳(平衡感覚を司る器官)の問題ですが、脳や心臓の病気が原因となることもあります。
重要な事実
- めまいの多くは命に関わるものではありませんが、原因の見極めが大切です。
- 吐き気はめまいに伴って起こることがよくあります。
- 安静にすることで症状が和らぐことがあります。
- めまいの原因には、耳・脳・心臓・薬の影響などさまざまなものがあります。
めまいは非常にありふれた症状で、3人に1人は生涯に一度は経験するとも言われています。吐き気を伴うめまいも珍しくありません。
どの年代でも起こりますが、特に40〜50代以降に多く、女性にやや多い傾向があります。子どもや高齢者でも起こります。
症状
- 以下の症状がある場合は、ためらわずに救急車(119番)を呼びましょう:
- 突然の激しい頭痛を伴うめまい
- ろれつが回らない、顔や手足の麻痺がある
- 意識が遠くなる、失神した
- 胸の激しい痛みや動悸がある
- 突然の視力障害や物が二重に見える
- ⚠めまいが続き、立ち上がれないほど強い
- ⚠耳鳴りや難聴が急に出現した
- ⚠高熱を伴うめまい
- ⚠頭部外傷の後に起こっためまい
- ⚠糖尿病や心臓病の既往がある
一般的な症状
- 自分や周囲がぐるぐる回る感覚
- ふわふわした浮遊感
- 吐き気や嘔吐
- 立ちくらみ
- ふらつき
子供の症状
- めまいの訴えに加えて、顔色が悪い、ぐったりする、吐き戻すことが多い
- 上手く言葉にできないため、頭を抱えるなどの仕草をすることがある
高齢者の症状
- 加齢による平衡機能の低下で症状が出やすい
- 転倒のリスクが高い
- めまいと同時に動悸や胸の不快感がある場合は心臓の病気の可能性も考える必要がある
原因
主な原因
- 良性発作性頭位めまい症(内耳の耳石がはがれて平衡感覚の神経を刺激する)
- メニエール病(内耳のリンパ液の圧が上がる)
- 前庭神経炎(内耳の神経の炎症)
- 起立性低血圧(急に立ち上がったときのふらつき)
- 片頭痛関連めまい
- 脳卒中や脳腫瘍などの重い病気(頻度は低いが注意が必要)
リスク要因
- ストレスや疲労
- 睡眠不足
- 塩分の取りすぎ(メニエール病との関連が指摘されています)
- 気圧の変化
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状や急を要する症状がある場合
- めまいが長引いて日常生活に支障が出る
定期受診を予約すべき場合:
- めまいが頻繁に起こる
- 吐き気が続く
- 耳鳴りや難聴を伴う
診断
問診で症状の状況を詳しく聞き、神経学的検査や平衡機能検査を行います。原因によっては画像検査(CTやMRI)を行います。
行われる可能性のある検査
- 問診:症状の性質、発症の仕方、持続時間、誘因を確認します。
- 平衡機能検査:目や体の平衡感覚を調べます。
- 聴力検査:難聴を伴う場合にメニエール病などの鑑別に有用です。
- 頭部画像検査:脳の異常を除外するためCTやMRIを行うことがあります。
診察で予想されること
診察では、いつからどんなめまいか、吐き気の程度、耳の症状、服用中の薬、既往歴などを聞かれます。専門の診療科は耳鼻咽喉科です。検査は痛みを伴いません。
治療
めまいの原因に応じて治療方針が決まります。多くは安静と薬物療法で改善します。吐き気はめまいが治まれば改善することが多いです。
自宅でのセルフケア
- 症状が出たら無理をせず、安全な場所で安静にする
- 頭を動かさず、視線を固定する
- 水分をこまめにとる
- 急に立ち上がらない
- 吐き気があるときは無理に食事をとらず、少しずつ様子を見る
医療治療
治療は原因によりますが、めまいを抑える薬や吐き気を抑える薬が用いられることがあります。メニエール病では食事療法(塩分制限)や生活指導が行われます。前庭神経炎では安静とリハビリテーションが有効です。必ず医師の処方に従い、自己判断で服薬を止めたり変えたりしないでください。
手術が検討される場合
手術はメニエール病などで薬物治療が効かない場合にごくまれに検討されます。多くの場合は保存的治療(薬やリハビリ、生活改善)が行われます。
この病気と共に生きる
めまいの発作が起きたときに備えて、周囲の家族や同僚に相談しておくと良いでしょう。安全な場所で休めるように、常に携帯電話を持ち歩くなどの工夫が安心につながります。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活と十分な睡眠を心がける
- ストレスをため込まない
- 頭を急に動かさない
- 眼精疲労を避ける
- アルコールやカフェインの過剰摂取を控える
食事と運動
偏食を避け、バランスの良い食事を心がけましょう。水分をしっかりとりましょう。メニエール病の場合は塩分を控えめにすることが推奨されます。運動は症状のない時にゆっくりと始めると良いでしょう。
精神的健康と心の健康
めまいが続くと不安や恐怖から外出を控えてしまい、社会的に孤立することもあります。つらい気持ちは一人で抱え込まず、家族や医療者に相談しましょう。必要に応じて心理的サポートも選択肢です。
予防
全てのめまいを予防する方法はありませんが、規則正しい生活、十分な睡眠、ストレス管理、適度な水分補給でリスクを減らせる可能性があります。特にメニエール病では塩分制限が予防につながることもあります。
ワクチン
めまいを直接予防するワクチンはありません。
検診プログラム
めまいに関する一般的な検診はありませんが、気になる症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 転倒による骨折
- 吐き気による脱水や栄養不足
- 運転中や機械操作中の事故
- 慢性的なめまいによる不安やうつ
- まれに重い原因(脳卒中など)を見逃す危険
長期的な見通し
多くのめまいは原因を特定し適切な対処をすれば改善します。命に関わるめまいはまれですが、重大な病気のサインを見逃さないことが大切です。医師と一緒に付き合い方を見つけていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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