注意欠如・多動症
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
注意欠如・多動症(ADHD)は、集中力が続かない、じっとしていられない、衝動的に行動しやすいといった特徴がある発達障害の一つです。脳の働き方に個人差があることで起こると考えられており、子どもから大人まで見られます。
重要な事実
- ADHDは『注意欠如・多動症』とも呼ばれ、注意力や衝動のコントロールに課題がある状態です。
- 症状は環境や年齢によって変わりますが、適切なサポートで日常生活を改善できます。
- 日本では、厚生労働省のガイドラインに沿って診断と支援が行われています。
ADHDは比較的一般的な発達障害で、子どもの約5~7%、大人の約2~3%が該当するとの研究があります。日本でも多くの人が診断やサポートを受けています。
子どもだけでなく、大人にも見られます。男女比は子どもでは男の子に多く診断されますが、大人では男女差が小さくなります。年齢やライフステージによって症状の現れ方が変わります。
症状
- 自分を傷つける行為(自傷)や他人を傷つける恐れがある場合
- 強い衝動で危険な行動(飛び降りなど)をする場合
- ⚠症状が急に悪化して日常生活が送れなくなった場合
- ⚠強い不安や抑うつがあり、精神科の受診が必要と思われる場合
一般的な症状
- 不注意:物をなくしやすい、話を聞き逃す、細かいミスが多い
- 多動性:じっとしていられない、座っていても手足を動かす
- 衝動性:順番を待てない、思いつきで行動する、すぐに口を出してしまう
子供の症状
- 授業中に席を離れる、遊んでいても集中が続かない
- 宿題や片付けが苦手でよく忘れる
- 友達との遊びでルールを守れずトラブルになりやすい
高齢者の症状
- 仕事や家事で優先順位をつけるのが難しい
- 時間管理が苦手で遅刻や締切逃しが多い
- 運転中に不注意で事故を起こしやすい
原因
主な原因
- 脳の前頭葉の働きに個人差があるため(特に注意や衝動をコントロールする部分)
- 遺伝的要因:ADHDは家族の中で見られることが多い
リスク要因
- 家族にADHDの人がいる場合
- 早産や低出生体重で生まれた場合
- 幼少期に脳に何らかのダメージを受けた場合
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 自分や他人を傷つける衝動が強いとき
- 日常生活がまったくできず、危険な行動が目立つとき
定期受診を予約すべき場合:
- 仕事や学校、家庭で困りごとが続いている場合
- 子どもなら担任の先生や学校の相談室から勧められた場合
- 大人なら自分で『何か違う』と感じている場合
診断
ADHDの診断は、精神科や小児科の医師(特に発達障害に詳しい医師)が行います。問診や本人・家族への聞き取り、症状の経過などを総合的に評価します。
行われる可能性のある検査
- 医師との面談(現在の困りごとや子どもの頃の様子を詳しく聞かれます)
- 学校や職場での行動に関するアンケート
- 知能検査や発達検査を行うこともあります(他の障害を区別するため)
診察で予想されること
診断には数回の通院が必要なこともあります。一度の診察で断定されることはほとんどなく、じっくりと話を聞いてもらえます。
治療
ADHDの治療は、薬物療法と心理社会的なサポートを組み合わせることが一般的です。症状を完全に消すことは難しいですが、生活の質を大きく改善できます。
自宅でのセルフケア
- 毎日同じ時間に起きる、寝るなど生活リズムを整える
- スマートフォンのリマインダーやメモ帳を活用して忘れ物を防ぐ
- 一度に一つのことに集中する時間帯を作る
医療治療
医師の指導のもと、脳の神経伝達物質のバランスを整えるお薬が使われることがあります(日本では厚生労働省が認めた薬があります)。お薬の種類や量は医師が一人ひとりに合わせて調整します。自分だけで判断せず、必ず医師の指示に従ってください。
この病気と共に生きる
ADHDがあっても、周囲のサポートと自分に合った工夫で充実した生活を送れます。まずは自分の特性を知り、苦手なことには対策を立てることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 視覚的なスケジュール表やToDoリストを使う
- 物の置き場所を決めて、なくし物を減らす
- 休憩をこまめに入れて、集中力を切らさないようにする
食事と運動
バランスの良い食事と適度な運動は、脳の働きを助けます。特にタンパク質や鉄分を意識すると良いと言われています(個人差があります)。
精神的健康と心の健康
ADHDの人は周りから『だらしない』『忘れっぽい』と責められやすく、自己肯定感が下がりがちです。うつや不安を併発することもあるので、心のケアも大切です。
予防
ADHDそのものを予防することはできません。しかし、早期発見と適切なサポートによって、困りごとを軽減し、二次的な問題(うつや不登校など)を防ぐことができます。
検診プログラム
日本では乳幼児健診で発達の様子をチェックしますが、ADHDの検診は特別にはありません。気になる場合はかかりつけ医や自治体の相談窓口に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 学校や職場での失敗が続き、自信をなくす
- 対人関係のトラブルが絶えない
- うつや不安障害、依存症(ギャンブルやアルコール)を併発しやすい
長期的な見通し
ADHDは一生続くことが多いですが、適切な治療とサポートがあれば症状をうまくコントロールして、自分の強み(創造性やエネルギッシュさなど)を活かして活躍する人もたくさんいます。希望を持ってください。
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国際機関
地域の団体
- ADHD協会(日本) ↗ · 日本
相談窓口
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。