食事のあとの感染症(食中毒・感染性胃腸炎)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
食事に付着したウイルスや細菌などが体の中に入ることで、腹痛や下痢、嘔吐などの症状を引き起こす病気です。主に食中毒や感染性胃腸炎と呼ばれます。
重要な事実
- 多くは、汚れた手や食材を通じて、細菌やウイルスが口から入ることで起こります。
- 多くの場合は数日で自然に良くなりますが、乳幼児や高齢者は水分不足(脱水)に注意が必要です。
- 感染力が強いものがあり、家庭や施設などで集団発生することがあります。
とても身近な病気で、日本では毎年多くの人が食中毒や感染性胃腸炎にかかっています。
年齢を問わず誰でもかかりますが、免疫力の弱い小さな子どもや高齢者、妊娠中の方は重症化しやすいため注意が必要です。
症状
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応しない
- けいれんがある
- 便や吐いたものに血が混じる
- 激しい腹痛が続く
- 水も飲めない
- 尿がほとんど出ない
- このような症状がある場合は、すぐに119番に連絡してください
- ⚠症状が48時間以上続く
- ⚠高熱が続く
- ⚠脱水が疑われる(唇や口の中が乾くなど)
- ⚠妊娠中、小さな子ども、高齢者で症状がある
一般的な症状
- 食欲がない
- 体がだるい
子供の症状
- 嘔吐や下痢が急に始まることが多い
- ぐったりする
- おしっこの量が減る
- 泣いても涙が出ない(脱水のサイン)
高齢者の症状
- 下痢や嘔吐による脱水が進みやすい
- 口の渇き
- 尿量が減る
- 意識がぼんやりする
原因
主な原因
- ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)
- 細菌(サルモネラ、病原性大腸菌、カンピロバクターなど)
- 寄生虫(まれ)
- これらが食べ物や飲み物、手指を介して口から入ることで感染します
リスク要因
- 生ものや加熱が不十分な肉・魚・卵を食べる
- 調理前の手洗い不足
- 調理器具の衛生管理が不十分
- 免疫力の低下(持病や加齢など)
- 保育所や高齢者施設などの集団生活
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- ぐったりしている
- 意識がぼんやりする
- 血便や吐血がある
- 激しい腹痛がある
- 水分が取れない
- 尿が極端に少ない
定期受診を予約すべき場合:
- 症状が2日以上続く
- 高い熱がある
- 吐き気や下痢が治まらない
- 脱水が心配な場合
診断
医師が症状や食べたものの内容を詳しく聞き、必要に応じて便や血液の検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 便の検査
- 血液検査
- 問診(症状、食事歴、周囲の状況など)
診察で予想されること
診察では、いつから症状が出たか、何を食べたか、周りに同じ症状の人がいるかなどを聞かれます。便や嘔吐物の検査が必要になる場合もあります。
治療
治療の中心は、水分と塩分(電解質)を補うことと、体を休めることです。多くの場合は特別な薬を使わなくても回復します。細菌感染が疑われる場合にだけ、医師が抗菌薬(細菌を抑える薬)を処方することがありますが、ウイルスには効きません。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分補給する(経口補水液やスープなど)
- 消化の良いものを少しずつ食べる
- 下痢のあとはやさしく拭いて清潔にする
- 周囲にうつさないために手洗いや消毒を徹底する
医療治療
脱水が強い場合は、病院で点滴(血管から直接水分や栄養を補う治療)を行うことがあります。医師の判断で、吐き気や下痢の症状を和らげる薬が使われることがありますが、むやみに下痢止めを使わないのが基本です。
手術が検討される場合
通常、手術が必要になることはありません。ただし、虫垂炎(盲腸)など別の病気が隠れている場合は、その病気に対する治療が必要になります。
この病気と共に生きる
症状が強い間は無理をせず休み、体調が落ち着いてから食事を再開します。体力が戻るまでは、激しい運動や飲酒は控えましょう。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いを習慣にする
- タオルや食器を分ける
- トイレや嘔吐物を処理した後は消毒する
- 十分な睡眠と栄養で免疫力を保つ
食事と運動
発症中は、脂っこいものや刺激の強いものを避け、お粥やうどんなど消化の良いものから始めます。症状が治まってから、ゆっくりと運動を再開しましょう。
精神的健康と心の健康
家族にうつしてしまったのではないかなどの不安や気遣いを感じることがあるかもしれません。つらい気持ちは、家族や友人、医療機関に相談してください。長引く不安があれば、専門家への相談も検討しましょう。
予防
基本的な衛生習慣で予防できる病気です。手洗い、食品の十分な加熱、調理器具の清潔、適切な温度管理が大切です。
ワクチン
一部の感染性胃腸炎にはワクチンがあります。乳幼児の定期接種の対象となっているものもあります。詳しくは医師にご相談ください。
検診プログラム
一般的な検診は特にありませんが、普段から手洗いや食品の衛生管理を心がけましょう。
合併症
治療しない場合
- 脱水症(水分不足)
- 電解質異常(体内の塩分バランスの乱れ)
- まれに重症化して腎不全や脳症(脳の働きに障害が出る)を起こすことがある
- 症状が長引くことで栄養不足になることがある
長期的な見通し
多くの方は、数日から1週間程度で回復します。特に小さな子どもや高齢者は脱水に注意し、早めに医療機関を受診することで重症化を防げます。適切なケアと休養をとれば、ほとんどは予後良好です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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