繰り返す感染症について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
感染症にかかった後、症状が落ち着いても同じような感染症を何度も繰り返す状態を指します。体には細菌やウイルスから身を守る「免疫」という仕組みがあります。この免疫が十分に働かないと、感染症にかかりやすくなったり、なかなか治らなかったりすることがあります。
重要な事実
- 感染を繰り返す原因は免疫力の低下だけではなく、生活習慣や他のかくれている病気が関係することがあります。
- 子どもでは年に数回の感染症は珍しくなく、大人でも疲れやストレスで一時的に感染しやすくなることがあります。
- 繰り返す感染症の背景に、糖尿病や慢性肺疾患などの持病があることがあります。
多くの人が人生で何度か感染症を経験します。特に小さな子どもや高齢者では、感染症を繰り返すことは少なくありません。
子ども、高齢者、妊娠中の方、糖尿病などの持病がある方、がん治療や免疫を抑える薬を使っている方、また睡眠不足や栄養不足の状態が続いている方に多くみられます。
症状
- 呼吸が苦しい、息ができない
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- けいれんが止まらない
- 胸の強い痛みがある
- 高熱が続き、ぐったりとしている
- ⚠症状が長引いて悪化している
- ⚠水分が取れず、尿の量が減っている
- ⚠家族や周りの人が対応できないほどの強い症状
- ⚠繰り返す感染症のため日常生活に支障が出ている
一般的な症状
- 咳やのどの痛み
- 鼻水や鼻づまり
- 下痢やおう吐
- 疲れやすさ、だるさ
- わきの下や首のリンパ節がはれる
子供の症状
- 中耳炎や気管支炎を繰り返す
- 発熱が月に何度もある
- 保育園や学校を休むことが多い
- 体重が増えない、機嫌が悪い
高齢者の症状
- 肺炎や尿路感染症を繰り返す
- 元気がなくなる、食欲が落ちる
- 軽い風邪だと思っても重症化しやすい
- せきやたんが長く続く
原因
主な原因
- 免疫が未熟である、または加齢で免疫の力が落ちている
- 糖尿病、腎臓病、肝臓病などの持病がある
- がん治療や免疫を抑える薬の影響で免疫力が低下している
- 必要な栄養が足りていない、睡眠不足や過度のストレス
- 人混みや感染症の多い環境に接する機会が多い
- 感染症を引き起こす細菌やウイルスが体内で長く残っている場合がある
リスク要因
- 年齢(特に幼児と高齢者)
- 慢性の呼吸器疾患(ぜんそくやCOPDなど)
- 免疫に影響する病気や治療
- 喫煙や過度の飲酒
- 栄養バランスの悪い食事
- ストレスや睡眠不足
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 呼吸が苦しい、息をするたびにひゅーひゅーと音がする
- 意識がおかしい、いつもと違う様子がある
- 熱が高いまま下がらない、または熱でぐったりしている
- 繰り返す感染症が数週間続き、症状が重くなってきている
定期受診を予約すべき場合:
- 1年間に何度も感染症にかかる(例:小児で年に6回以上、大人で4回以上)
- 感染症のたびに治るまでに時間がかかる
- 原因がはっきりしない発熱や体重減少、寝汗がある
- 家族や周囲に同様の症状の人がいる
診断
医師はあなたの症状やこれまでの感染の経過を詳しく聞き、必要に応じて血液検査や画像検査などを行い、繰り返す原因を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(貧血や炎症の程度、免疫に関係する白血球の数などを調べます)
- 尿検査(腎臓や尿路の感染を調べます)
- たんの検査(呼吸器の感染の原因を見つけます)
- 胸部X線検査(肺炎や結核などの発見に役立ちます)
診察で予想されること
診察室では、これまでの感染症の種類や頻度、症状の長さ、家族の病歴、持病、使っている薬などを聞かれます。検査のために採血をすることもあります。必要に応じて、免疫の専門医や感染症の専門医を紹介される場合もあります。
治療
治療は感染症の原因と背景にある病気によって異なります。感染症そのものを治すことに加えて、再発を防ぐために生活習慣を見直したり、持病を適切に管理したりすることが大切です。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休養をとる
- 手洗い・うがいを習慣にする
- バランスの良い食事で体の免疫力を保つ
- 人混みや感染症が流行している場所を必要時避ける
- 禁煙を検討する(たばこは気道の抵抗力を下げます)
医療治療
感染症の種類に応じて、抗菌薬(抗生物質)や抗ウイルス薬などが処方されることがあります。ただし、原因がウイルスの場合に抗菌薬が効かないことがあります。また、免疫を補う治療や、感染症を予防するためのワクチン接種がすすめられることもあります。どの薬を使うかは医師が判断します。必ず医師の指示に従い、自己判断で中止したり量を変えたりしないでください。
手術が検討される場合
感染症のほとんどは薬物療法で治療しますが、膿瘍(うみのかたまり)ができた場合などには、外科的に膿を取り除く処置が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
感染を繰り返すと不安も大きくなりますが、日々の体調を記録して、調子が良い日と悪い日のパターンを把握することが役に立ちます。規則正しい生活を心がけ、疲れをためないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に起きて、十分な睡眠をとる
- ストレスをためないようにリラックスする時間を作る
- 外出後は手洗い・うがいをする
- 流行時期は人込みを避けてマスクを活用する
- かかりつけ医と予防接種について相談する
食事と運動
主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を心がけましょう。特にたんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)や免疫の働きを助けるビタミン類を積極的にとると良いとされています。運動は、無理のない範囲でウォーキングなどの軽い運動を習慣にすると体力維持に役立ちます。
精神的健康と心の健康
感染を繰り返すと「またかかってしまった」という気持ちになり、落ち込んだり不安になったりすることもあります。そのような気持ちは決して珍しくありません。つらいときは一人で抱え込まず、家族や友人、医療者に話してみましょう。
予防
すべての感染症を予防することはできませんが、手洗い・うがい、バランスの良い食事、十分な睡眠、予防接種などによって感染のリスクを減らすことができます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌、小児の定期予防接種などが感染を防ぐために役立つことがあります。ワクチンは国や自治体の制度に基づいて接種することができます。接種についてはかかりつけ医やお住まいの保健所に相談してください。
検診プログラム
持病がある方は、定期的な健康診断や主治医のフォローアップを受けることが大切です。感染を繰り返す場合は、早めに医療機関で相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 感染症が重症化して、細菌が血液中に入る敗血症になることがある
- 肺炎や気管支炎など、呼吸器の感染症が長引く
- 体力や免疫力がさらに低下し、感染のサイクルから抜け出せなくなる
- 持病がある場合は、その病気が悪化する
長期的な見通し
多くの場合、繰り返す感染症は適切な診断と治療、生活習慣の見直しによって改善します。原因が免疫にある場合でも、医療者のサポートを受けながら体調を管理することで、感染の頻度を減らし、普段の生活を送ることができます。希望を持って治療に取り組むことが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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