感染症と発熱
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
感染症は、ウイルスや細菌などの微生物が体の中に入り、増えることで起こる病気です。発熱は、体の免疫(めんえき)がこれらの微生物と戦っていることを示すサインです。
重要な事実
- 発熱の高さだけで重症度は決まりません。体調や症状の様子が重要です。
- 多くの感染症は水分補給と休息で改善します。
- 幼い子どもや高齢者、基礎疾患がある方は特に早めの相談が勧められます。
はい。発熱を伴う感染症は、かぜや胃腸炎など、年間を通して多くの人が経験する一般的な症状です。
年齢や性別を問わず、誰にでも起こりえます。特に免疫力の低い赤ちゃんや高齢者、妊娠中の方、持病がある方は重症化しやすくなります。
症状
- 呼吸が苦しそうで息が速い
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- けいれんが止まらない
- 首の後ろが硬くて痛み、頭を前に曲げられない
- 服を押しても消えない紫色の斑点(出血斑)が現れる
- 水分がほとんど飲めず、尿が6時間以上出ない
- 繰り返し吐いてぐったりしている
- ⚠生後3か月未満の赤ちゃんが発熱した
- ⚠高熱が3日以上続いている
- ⚠息をするとゼーゼーする音がする
- ⚠胸やおなかに強い痛みがある
- ⚠排尿時に強い痛みがある
- ⚠慢性的な病気(心臓病、糖尿病など)があり発熱した
- ⚠妊娠中に発熱した
一般的な症状
- 38度前後の発熱
- 寒気(さむけ)やふるえ
- 頭痛や体の痛み
- 強いだるさ
- 食欲がなくなること
子供の症状
- ぐったりして遊ばない
- 水分が飲めない、母乳やミルクの飲みが悪い
- 泣き声が弱い、または理由なく泣き続ける
- 発疹が出た
- ひきつけ(けいれん)を起こした
高齢者の症状
- 体温がそれほど高くならないことがある
- ぼんやりする、返事が鈍い
- 食欲低下や下痢などで脱水になりやすい
- 動きが減り、転倒しやすくなる
- 認知症の症状が悪化したように見える
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜ、インフルエンザ、胃腸炎など)
- 細菌感染(連鎖球菌、尿路感染症、肺炎球菌など)
- その他の微生物(真菌、寄生虫)による感染
- まれに、結核などの慢性感染症が原因になることもあります
リスク要因
- 免疫力が低下している(高齢、乳幼児、妊娠中、化学療法後など)
- 睡眠不足や過労、栄養の偏り
- 手洗いなどの衛生習慣の不足
- 風しんやインフルエンザなどの予防接種を受けていない
- 海外渡航や流行地域への滞在歴
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 生後3か月未満の赤ちゃんの発熱
- 発熱とともに呼吸が苦しそう
- 意識がおかしいなどの緊急のサインがある
- 高熱が3日以上続く
- 持病があり、発熱で体調が大きく崩れた
定期受診を予約すべき場合:
- 熱はあるが、水分をとれていて普段とあまり変わらない
- せきや鼻水が長引く
- 家族や周囲に感染症の人がいる
- 何となく不安が続く場合
診断
医師は、いつから熱があるのか、ほかの症状は何か、どんな環境にいたのかなどを詳しく聞き、体を診て原因を絞り込みます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:炎症の程度や感染源の手がかりを調べます
- 尿検査:尿路感染症の有無を確認します
- のどや鼻のぬぐい液による迅速検査(インフルエンザなど)
- たんの検査(肺炎などが疑われる場合)
- 胸部X線検査(肺炎の確認)
診察で予想されること
診察では、まず熱の程度や経過を確認します。必要に応じて検査が行われます。結果は数分で出るものと数日かかるものがあります。原因が分からない場合には、より詳しい医療機関を紹介されることもあります。
治療
治療は、原因となっている微生物の種類と症状の重さによって決まります。ウイルス感染の多くは、特に薬を使わなくても、体の免疫によって自然に治ります。細菌感染には抗菌薬が使われることがありますが、ウイルス感染には効きません。
自宅でのセルフケア
- 安静にして十分な睡眠をとる
- こまめに水分補給する(水、お茶、経口補水液など)
- 部屋の温度や湿度を快適にし、汗をかいたら着替える
- 体温を毎日記録する
- 解熱薬を使う場合は、医師や薬剤師に相談してから使用する
- 食欲がないときは無理に食べず、消化のよいものを少しずつ
医療治療
細菌感染症には、医師が抗菌薬(こうきんやく)を処方することがあります。インフルエンザには抗ウイルス薬が使われることもあります。また、脱水がある場合には点滴、呼吸が苦しい場合には酸素吸入などの対症療法を行います。薬は処方された指示に従い、自己判断でやめないことが大切です。
この病気と共に生きる
発熱中は無理をせず、自宅で過ごすことが基本です。学校や仕事は休み、家族にうつさないために部屋を分けられる場合は分けましょう。マスクや換気、手洗いを徹底し、タオルや食器は別にします。
生活習慣のアドバイス
- 手洗い・うがいをこまめにする
- 咳やくしゃみをするときはマスクや腕で口を覆う(咳エチケット)
- 十分な睡眠とバランスのよい食事で免疫を保つ
- ストレスをためず、体調の変化に耳を傾ける
食事と運動
熱がある間は、のどごしのよいおかゆ、うどん、スープなどを少量ずつとりましょう。水分を優先します。解熱後も体力が回復するまでは激しい運動を避け、徐々に普段の生活に戻るようにします。
精神的健康と心の健康
発熱が長引くと不安や焦りを感じるものです。しかし、感染症の多くは時間とともに回復します。気分が落ち込む場合は、家族に話したり、必要なら医師に相談することをためらわないでください。
予防
多くの感染症は、日頃の手洗いと予防接種で予防できます。人混みを避ける、換気をするなどの基本的な感染対策も有効です。
ワクチン
インフルエンザ、肺炎球菌、新型コロナウイルス感染症などのワクチンがあります。日本では厚生労働省が定期接種を推奨しており、任意接種の対象となる場合もあります。接種についてはかかりつけ医に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 脱水症(水分不足)
- 肺炎などの重症感染症
- 敗血症(感染が血液中に広がり、全身の臓器に障害を起こす状態)
- 髄膜炎(脳や脊髄の周りに炎症が起こる病気)
- 持病(糖尿病や心不全など)の悪化
長期的な見通し
発熱を伴う感染症は、適切な休息と水分補給で多くの場合良くなります。重症化しても、早めに医療機関を受診すれば、多くの治療選択肢があります。予防接種と早めの相談が、快復への近道です。安心して行動しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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