Period pain in older adults
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
閉経後の女性が生理痛のような痛みを感じることは、実際の生理の痛みではありません。閉経後は卵巣からのホルモン分泌がなくなり、月経は止まります。そのため、下腹部の痛みや出血がある場合は、子宮や卵巣の病気など、別の原因が考えられます。これを「生理痛のような症状」と呼ぶことがありますが、基本的には異常なサインです。
重要な事実
- 閉経後は月経が完全に止まるため、生理痛は起こりません。
- 閉経後に下腹部の痛みや出血がある場合は、何らかの病気の可能性があります。
- 早期発見・早期治療が重要です。放置せずに必ず医師に相談しましょう。
- 原因としては、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、卵巣嚢腫、子宮がんなどが考えられます。
閉経後の女性では、生理痛のような症状を訴える方はそれほど多くありませんが、その背後に重大な病気が潜んでいることがあるため、注意が必要です。
主に閉経後の女性(50歳以上)にみられますが、更年期(45~55歳)の女性も含まれます。特に、閉経後に初めてこのような症状が出た場合は注意が必要です。
症状
- 突然の激しい下腹部痛(立っていられないほど)
- 大量の出血(1時間に1枚以上のナプキンがすぐに濡れる)
- 意識がもうろうとする、めまいで立てない
- ⚠持続する中程度の痛みで普通の生活ができない
- ⚠発熱(38度以上)を伴う腹痛
- ⚠出血が数日続く、または繰り返す
一般的な症状
- 下腹部の痛み(鈍痛、けいれんのような痛み)
- 不正出血(月経以外の出血)
- おりものの変化(量や色、においの異常)
- 腹部の張り感
高齢者の症状
- 閉経後に繰り返す下腹部の痛み
- 少量の出血が続く、または一度だけ出る
- 性交後の痛みや出血
- 腰や背中に響くような痛み
原因
主な原因
- 子宮筋腫(子宮の筋肉にできる良性の腫瘍)
- 子宮内膜ポリープ(子宮の内側にできる良性の隆起)
- 卵巣嚢腫(卵巣にできる液体の入った袋)
- 子宮内膜症(子宮内膜に似た組織が子宮以外で増える病気)
- 子宮がんや卵巣がん(悪性腫瘍)
リスク要因
- 閉経後のホルモンバランスの変化
- 肥満(体重過多)
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病
- 初経年齢が早かった、閉経年齢が遅かった
- 出産経験がない
- 家族に子宮がんや卵巣がんの人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 大量出血や激しい痛みがある場合
- 痛みが急に強くなった場合
- 発熱を伴う場合
- 意識がぼんやりする場合
定期受診を予約すべき場合:
- 閉経後に初めて下腹部の痛みや出血があった場合
- 痛みが数日以上続く場合
- おりものの変化が気になる場合
- 年に1回の婦人科検診を忘れずに
診断
まずは婦人科を受診し、問診と内診(体内を直接調べる触診)を行います。症状や年齢に応じて、必要な検査が行われます。
行われる可能性のある検査
- 超音波検査(エコー): お腹の上から機械を当てて子宮や卵巣の状態を調べます。
- 子宮頸がん検査(細胞診): 子宮の入り口から細胞を少し取って調べます。
- 子宮体がん検査(内膜細胞診): 子宮の内側から細胞を取って調べます。
- MRI検査: より詳しく子宮や卵巣の形を見たいときに行います。
- 血液検査: 腫瘍マーカーやホルモンの値を調べることがあります。
診察で予想されること
検査は痛みを伴わないものがほとんどです。子宮の細胞を取るときに少し違和感を感じることがありますが、すぐに終わります。結果は数日から1週間程度でわかります。
治療
治療は原因となる病気によって異なります。良性の場合は経過観察や薬物療法、悪性の場合は手術や放射線治療などが行われます。医師とよく相談して自分に合った治療法を選びましょう。
自宅でのセルフケア
- 安静にして体を温める(カイロや湯たんぽなど)
- 市販の鎮痛薬を使用する(ただし、医師や薬剤師に相談してから)
- ストレスをためないようにする
- 規則正しい生活を心がける
- 喫煙や過度の飲酒は控える
医療治療
医師の指導のもと、ホルモン療法や消炎鎮痛薬、漢方薬などが使用されることがあります。症状や原因に合わせて、注射や内服薬、貼り薬などが選ばれます。悪性腫瘍の場合は、手術や化学療法、放射線治療などが行われます。
手術が検討される場合
子宮筋腫や卵巣嚢腫が大きくて症状が強い場合、またはがんが疑われる場合には、手術が検討されることがあります。手術の方法は、腹腔鏡手術や開腹手術など、病状に応じて選択されます。
この病気と共に生きる
症状があれば無理をせず、安静を第一にしましょう。痛みが落ち着いているときは通常の生活を送って問題ありませんが、定期的に医師の診察を受けることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい睡眠をとる
- 適度な運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- ストレスを軽減する(趣味やリラックス法を取り入れる)
- 禁煙・節酒を心がける
- 体重管理をする(肥満はリスクを高めます)
食事と運動
バランスの良い食事を心がけましょう。特に、食物繊維(野菜、果物、全粒穀物)やカルシウム(牛乳、小魚)を十分に摂ることが大切です。運動は骨盤内の血流を良くし、痛みの軽減に役立つことがあります。無理のない範囲で、週に2~3回の軽い運動を取り入れてみてください。
精神的健康と心の健康
痛みが続くと、不安や落ち込みを感じることがあります。また、出血があると「がんなのでは」と心配になるかもしれません。そんな気持ちは自然なことです。一人で抱え込まず、家族や医師に相談してください。必要に応じて、専門のカウンセラーや精神科医のサポートも受けられます。
予防
完全に予防する方法はありませんが、定期的な婦人科検診(年に1回)を受けることで、早期発見・早期治療につながります。また、健康的な生活習慣を維持することもリスクを減らす助けになります。
検診プログラム
子宮頸がん検診や子宮体がん検診は、症状がなくても定期的に受けることをおすすめします。厚生労働省のガイドラインに沿った検診を、市区町村の保健センターや医療機関で受けることができます。
合併症
治療しない場合
- 良性の病気でも、放置すると症状が悪化し、貧血や強い痛みが続くことがあります。
- 悪性腫瘍(がん)の場合、放置すると進行し、転移のリスクが高まります。
- 治療が遅れると、手術が大きくなったり、治療の選択肢が狭まることがあります。
長期的な見通し
早期に発見して適切な治療を行えば、多くの場合、良い経過が期待できます。たとえ悪性の病気であっても、早期治療により治癒する可能性は十分にあります。希望を持って、医師と一緒に治療に取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月18日
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