高齢者ののどの痛み
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
のどの痛み(咽頭痛)は、のどの粘膜が炎症を起こしている状態です。高齢者では、のどの痛みがあっても他の症状が現れにくいことがあり、注意が必要です。
重要な事実
- 高齢者ののどの痛みは、ウイルスや細菌による感染、空気の乾燥、アレルギーなどが原因で起こります。
- のどの痛みは多くの場合数日でよくなりますが、高齢者では重症化することもあるため、早めの対応が大切です。
- のどの痛みを予防するには、手洗いやうがい、適度な湿度の維持が効果的です。
のどの痛みは全年齢層でよく見られますが、高齢者では免疫力の低下や持病の影響で発症しやすく、注意が必要です。
特に65歳以上の方で、糖尿病や心臓病など持病のある方、免疫を抑える薬を服用している方は、のどの痛みから重い感染症に進行するリスクが高まります。
症状
- 呼吸が苦しい
- のどが完全にふさがって息ができない
- 意識がもうろうとしている
- 急に高熱が出てぐったりしている
- ⚠のどの痛みがとても強く、水分も飲めない
- ⚠38℃以上の熱が続く
- ⚠のどに白い斑点や膿(うみ)が見える
- ⚠耳やあごの下に痛みが広がる
一般的な症状
- のどの痛みやイガイガ感
- 飲み込みにくさ(嚥下困難)
- のどの赤みや腫れ
子供の症状
- 高熱が出ることが多い
- 食欲が落ちる
- 咳や鼻水を伴うことがある
高齢者の症状
- のどの痛みが軽くても、全身のだるさや倦怠感が強い
- 食事や水分を取るのがつらくなる
- 熱が上がらないこともある
- 意識がぼんやりする(感染症のサインの可能性)
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜ、インフルエンザなど)
- 細菌感染(溶連菌など)
- 空気の乾燥や刺激(たばこの煙、埃)
- アレルギー(花粉、ハウスダスト)
- 胃酸の逆流(逆流性食道炎)
リスク要因
- 高齢による免疫力の低下
- 糖尿病や心臓病などの持病
- 免疫を抑える薬の使用
- 口やのどの乾燥(口腔乾燥症)
- 喫煙や受動喫煙
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合(すぐに119番)
- のどが痛くて食事・水分がまったく取れない
- 高熱が続く、または意識がぼんやりする
定期受診を予約すべき場合:
- のどの痛みが3日以上続く
- のどに白い斑点や腫れが見られる
- 飲み込みにくさが徐々に悪化する
診断
医師がのどを観察し、症状や経過を聞きます。必要に応じて、細菌感染を調べるための検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- のどの粘膜を綿棒でぬぐう検査(迅速抗原検査):溶連菌感染の有無を調べます
- 血液検査:炎症の程度や感染の種類を確認します
診察で予想されること
診察は数分で終わります。綿棒でのどをぬぐうとき少し違和感がありますが、痛みはほとんどありません。結果は多くの場合その日のうちにわかります。
治療
のどの痛みの治療は原因によって異なります。ウイルス性の場合は抗菌薬は効かず、体の免疫力で自然に治るのを待つことが基本です。細菌性の場合は医師が適切な抗菌薬を処方することがあります。
自宅でのセルフケア
- こまめにうがいをする(水やぬるま湯で)
- はちみつを少量なめる(1歳未満の乳児には与えないでください)
- 部屋の湿度を50~60%に保つ
- 加湿器や濡れタオルを使う
- 刺激の少ない飲み物(白湯、ノンカフェインのハーブティー)を少しずつ飲む
医療治療
のどの痛みが強い場合、医師は炎症を抑える薬や痛みを和らげる薬を処方することがあります。細菌感染が疑われる場合は抗菌薬が使われますが、必ず医師の指示に従い、最後まで飲み切ってください。
手術が検討される場合
のどの痛みの原因が扁桃周囲膿瘍(扁桃の周りに膿がたまる)などで、排膿が必要な場合、医師が切開や穿刺を行うことがあります。手術が必要になることはまれです。
この病気と共に生きる
のどの痛みがある間は、無理をせず安静に過ごしましょう。痛みが和らいでも、完全に治るまでは激しい活動を避けてください。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠をとる
- 喫煙を避ける(受動喫煙も避ける)
- 室内の空気を清潔に保つ
食事と運動
のどに優しい食事を心がけましょう。刺激の少ないお粥やスープ、柔らかい野菜などを食べてください。脱水を防ぐため、少しずつでも水分を取ることが大切です。激しい運動は避け、軽いストレッチにとどめましょう。
精神的健康と心の健康
のどの痛みが続くと食事や睡眠に支障が出て、イライラしたり気分が落ち込むことがあります。つらいときは周りの人に相談したり、気をそらす方法を見つけてください。
予防
完全に予防するのは難しいですが、以下の対策でリスクを減らせます。
ワクチン
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンを定期的に接種することで、感染症によるのどの痛みを予防できます。厚生労働省の予防接種スケジュールに従い、かかりつけ医に相談してください。
検診プログラム
特に定期的な検診は必要ありませんが、のどの痛みが続く場合は早めに受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 細菌感染が広がり、扁桃周囲膿瘍(扁桃の周りに膿がたまる)を起こすことがある
- 感染がのどからさらに深部に広がり、頸部深部感染症(命に関わることも)につながる可能性がある
- 高齢者では脱水や栄養不良を起こしやすくなる
長期的な見通し
のどの痛みは多くの場合、適切なケアで1週間以内に改善します。高齢者でも早めに対処すれば重症化を防げます。持病がある方は、医師と相談しながら治療を進めることで、安心して回復できます。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。
Guidance may differ by country or region. Confirm local recommendations with a qualified healthcare provider.