やけど
国際的な診療ガイドラインに基づく
症状が重い、悪化している、または生命を脅かす場合は、すぐに緊急医療を受けてください。
概要
やけど(熱傷)とは、熱いものや化学物質などによって皮膚や粘膜が傷つくことです。重症度は皮膚の深さや広さによって異なります。軽いやけどは家庭で手当てできますが、広範囲または深いやけどは医師の治療が必要です。
重要な事実
- やけどは、熱湯、火、蒸気、化学薬品、電気などで起こります。
- やけどの深さは「I度(表皮まで)」「II度(真皮まで)」「III度(皮下組織まで)」に分けられます。
- 広範囲や深いやけどは、感染症や脱水のリスクが高まるため、早急な医療処置が重要です。
やけどは日常生活でよく起こるけがの一つです。特に家庭内での熱湯や火の事故が多く報告されています。
子どもや高齢者は皮膚が薄く、やけどを負いやすいため特に注意が必要です。また、調理をよくする方や仕事で熱や化学物質を扱う方もリスクが高くなります。
症状
- やけどの範囲が広い(手のひらよりも大きい)
- 顔、手、足、性器、関節など重要な部位のやけど
- やけどが深く、皮膚が白や黒っぽく見える
- 呼吸が苦しい、声がかすれる(やけどによる気道の損傷が疑われる)
- 電気や化学物質によるやけど
- 意識がない、またはぼんやりしている
- ⚠やけどが5%以上の体表面積に及ぶ(手のひらで測定)
- ⚠水ぶくれが大きく、破れて感染の恐れがある
- ⚠やけどが治らずに悪化している(痛みが増す、膿が出るなど)
- ⚠やけど後、熱が出てきた
一般的な症状
- 痛みや赤み
- 水ぶくれ(水疱)
- 皮膚のはがれやただれ
子供の症状
- 痛みを泣いて訴えることが多い
- やけどの範囲が大人より広く見えることがある
- ぐったりする、機嫌が悪いなどの全身症状が出やすい
高齢者の症状
- 痛みを感じにくいことがあるため、やけどに気づきにくい
- 皮膚が薄いため深いやけどになりやすい
- 治りが遅く、感染症のリスクが高い
原因
主な原因
- 熱湯や高温の油によるやけど
- 火やストーブなどの熱源に触れる
- 蒸気や高温の空気によるやけど
- 化学薬品(洗剤、漂白剤など)によるやけど
- 電気コンセントやコードの事故による感電ややけど
リスク要因
- 小さな子どもや高齢者がいる家庭
- 調理中にうっかり触れる
- 暖房器具を安全に使っていない
- 化学物質を適切に保管・使用していない
- 仕事で熱や化学物質を扱う職業(調理師、溶接工など)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- やけどが広範囲(手のひらより大きい)または深い
- 顔、手、足、性器、関節のやけど
- 呼吸困難、声がれがある
- やけどが感染している(膿、悪臭、赤みの拡大)
- やけど後、発熱や全身のだるさがある
- やけどが古くてもなかなか治らない
定期受診を予約すべき場合:
- 小さな範囲のやけどで、痛みが続く場合でも治らない場合
- 水ぶくれが破れた後の手当てについて相談したい場合
- やけどの痕が気になる場合
診断
医師がやけどの状態を目で確認し、深さ(程度)と広さ(体表面積に対する割合)を評価します。また、やけどの原因や受傷からの時間も大切な情報です。
行われる可能性のある検査
- 視診と触診による評価
- やけどの深さを確認するための画像検査(必要な場合)
- 感染が疑われる場合は、皮膚の培養検査
- 広範囲のやけどでは血液検査(脱水や臓器障害のチェック)
診察で予想されること
診察では、まずやけどの状態を説明します。痛みを和らげる処置(冷却や軟膏の塗布)後に、深さを確認します。必要に応じて、消毒やガーゼ交換の指導を受けます。広範囲のやけどでは、入院治療の可能性も説明されます。
治療
やけどの治療は、治癒を促し、感染や痕を防ぐことを目的とします。軽度のやけどは自宅での手当てで対応できますが、中度から重度のやけどは医療機関での処置が必要です。
自宅でのセルフケア
- すぐに流水で15〜20分冷やす(やけどをした直後が効果的)
- 水ぶくれは破らないようにする
- やけどをした部位を清潔に保ち、乾燥しないように保湿する
- 痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬を使用してもよいが、医師に相談する
- 感染を防ぐために、清潔なガーゼで覆う
医療治療
医療機関では、やけどの深さや広さに応じて、創部の洗浄、消毒、特殊な被覆材(ドレッシング材)の使用、抗菌薬の内服や外用(軟膏など)が行われます。痛みに対しては、鎮痛薬が処方されることがあります。広範囲のやけどでは、点滴による水分補給や栄養管理も重要です。
手術が検討される場合
深いやけど(III度)や、自然治癒が難しい大きなやけどでは、壊死した組織を取り除く手術(デブリードマン)や、健康な皮膚を移植する手術(植皮術)が行われることがあります。
この病気と共に生きる
やけどが治るまでは、傷を清潔に保ち、医師の指示に従ってガーゼを交換してください。かゆみが出ることがありますが、掻かないように注意します。傷が治った後も、肌の色や質感が変わる場合があります。
生活習慣のアドバイス
- やけどした部分を日光に当てすぎない(肌が敏感になっているため)
- やけどの痕が気になる場合は、保湿クリームやシリコンジェルシートを使用する(医師に相談)
- 肌の負担を減らすために、柔らかい素材の服を選ぶ
食事と運動
やけどの回復には栄養が大切です。特にたんぱく質やビタミンCを多く含む食品(肉、魚、卵、野菜、果物)をバランスよく食べましょう。激しい運動は傷に負担をかけるため、医師の許可が出るまでは控えたほうがよいでしょう。
精神的健康と心の健康
特に顔や手など人目につく場所のやけど痕は、見た目の変化に対する悩みや自己肯定感の低下につながることがあります。また、やけどを負った記憶から不安やトラウマを感じる方もいます。必要なら、カウンセリングや心理サポートを活用しましょう。
予防
多くのやけどは予防できます。特に家庭内での注意が大切です。厚生労働省も家庭内事故防止のためのガイドラインを出しています。
合併症
治療しない場合
- 感染症(傷口から細菌が入り、蜂窩織炎や敗血症を起こすことがある)
- 傷の治りが遅れる
- ケロイドや肥厚性瘢痕(盛り上がった痕)ができる
- 関節の動きを制限する拘縮
- 脱水や体温調節障害(広範囲のやけど)
長期的な見通し
軽度のやけどは適切な手当てでほとんどの場合きれいに治ります。深いやけどや広範囲のやけどでも、現代の医療では治療成績は大きく向上しています。やけど痕が残っても、機能訓練や形成外科の治療で改善できることが多いです。焦らず、医師と相談しながら治療を続けることが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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